東京五輪はほぼ間違いなく延期か中止になるし、その場合には安倍晋三が緊急事態宣言を出すことも確実だが(今までは東京五輪を開催したいがために出さずにきたわけだ)、その安倍政権が「緊急事態宣言の前提として」新型コロナウイルスの感染拡大に対応する政府対策本部設置の検討に入ったという。
下記はこれを報じる東京新聞の記事。
以下引用する。
<新型コロナ>政府対策本部設置を検討 緊急事態宣言の前提
政府は、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、政府対策本部設置の検討に入った。新型コロナウイルス特措法に基づく措置。複数の政府関係者が二十日、明らかにした。私権制限につながる緊急事態宣言は、政府対策本部長が発出するため、対策本部設置はその前提となる。特措法によると対策本部は厚生労働相の報告を踏まえ、首相が閣議を経て設置する。本部長は首相が務め、基本的対処方針を定める。対策本部が設置された場合、都道府県も対策本部を置き政府の対処方針に基づき施策を実施する。関係者は「対策本部の設置が、直ちに緊急事態宣言に結び付くわけではない」と強調した。
(東京新聞 2020年3月21日 朝刊)
出典:https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/202003/CK2020032102000150.html
しかし、変な話だ。
東京新聞: 2020年3月21日 朝刊
— Michiko Rose (@Michiko_Rose) 2020年3月22日
「政府は、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、政府対策本部設置の検討に入った。」
虚構新聞ではないのですね。😱
今まで政府の対策本部は存在しなかったということね!
それも、「設置した」という過去形ではなく検討に入る?! https://t.co/W8rXapxXig
そうなんだよね。これが普通の感覚だろう。
先月末の突然の一斉休校要請以来、安倍政権はそれまでの「安倍首相の気配を消す」作戦から一転して「やってる感」をアピールし始め、それが内閣支持率の下落を食い止めて横ばいないし微増に転じるきっかけになったが、それはあくまで「やってる感」に過ぎず、実際には従来からの無策を続けているということだ。
ここにきて、再び安倍晋三(や東京都知事・小池百合子)の五輪開催したさの妄執が前面に出てきたためか、発表された日本の感染者数はクルーズ船を除いて1100人弱なのに死亡者が40人に達し、致死率がそれまでの3%台前半から3%台後半に上がった。これは、日本における検査数が不十分であることを示唆するデータといえるだろう。先日も指摘したように、ドイツではこの数字が約0.3%なのだ*1。
もちろん、今後近い将来に緊急事態宣言を出すであろう安倍政権への監視も大事だが、それと同時にまだ安倍政権が未だに新型コロナウイルス対策に腰が引けていることを強く批判していく必要がある。
前記東京新聞記事についた「はてなブックマーク」から下記のブクマコメントを挙げておく。これが安倍政権批判派がとるべき態度だと思うからだ。
東京新聞:<新型コロナ>政府対策本部設置を検討 緊急事態宣言の前提:政治(TOKYO Web)
,<a href="https://twitter.com/jcp_cc" target="_blank" rel="noopener nofollow">@jcp_cc</a> <a href="https://twitter.com/cdp2017" target="_blank" rel="noopener nofollow">@cdp2017</a> #新型肺炎 流行を止める為の緊急事態宣言に留めるように <a href="https://twitter.com/abeshinzo" target="_blank" rel="noopener nofollow">@abeshinzo</a> 独裁につながらないように #安倍はやめろ と自由に発言できるように監視が必要ですね
2020/03/22 18:34
*1:但し、ドイツ以外の多くの欧州諸国が発表している致死率は日本と同程度。おそらくドイツが特別に先進的なのだろう。