kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

東京五輪は「1年以内の延期」を即決、東京・台東区で院内感染の疑い、志村けんが新型コロナ感染

 東京五輪は、安倍晋三が延期を「提案」するや、たちまちIOC会長・バッハとの「電話会談」が行われて、1年以内の延期が「即決」された。いうまでもなく、話はすべてついたあとの馬鹿馬鹿しい演出だ。これでまた安倍晋三の辞任は遠のいた。五輪が行われるまでは安倍が総理大臣の座にしがみつくことは間違いないからだ。

 昨日日本で確認された新型コロナウイルス感染者は71人だった。東京では中野区のコールセンターの感染のほか、台東区でも院内感染が疑われる感染者が出た*1。また志村けんの感染が報じられた。これからは、東京五輪を予定通り行うために検査を抑えようとする動きは次第になくなると予想される。昨日も書いたが、日本におけるコロナ禍の脅威はこれからが本番になる可能性が高い。

 各国がどのくらい検査をまともに行っているかの大雑把な指標になるのは、発表された感染者と死亡者の比率(致死率)かもしれない。そこで下記記事を見てみた。

 

www.afpbb.com

 

 中国は81171人感染、3277人死亡で致死率4.0%だ。イタリアは中国よりずっと深刻で、69176人感染、6820人死亡で致死率9.9%。あまりに感染拡大が急激なために検査が間に合っていない。どっか(日本語)のTwitterで、イタリアは無症状の感染者までカウントするから数字が多く出ていて、ドイツは無症状者をカウントしていない、などと呟いていた者がいたが、どう考えても事実誤認だろう。ドイツの数字は上記記事には出ていないが、NHKの報道を参照すると*2、ドイツの感染者数は2万人を超えているが死亡者は114人であって、致死率は数日前に見た時の0.3%より増えているものの0.5%程度だ。もっとも今後感染が進むとこの数字が跳ね上がる可能性はある。実際、下記記事を参照すると、先週(欧州時間で16日)のドイツの致死率は0.25%だった。

 トランプのせいでずいぶん出遅れた感のあったアメリカは、いざ検査の拡充を始めたらさすがに動きは速く、感染者数49768人に対して死者数は600、致死率は1.2%だ。

 

maonline.jp

 

 上記記事の時点で日本の感染者数はダイヤモンド・プリンセスの乗客を除いて814人、死亡者は24人で、致死率は2.95%だった。それが現在では致死率は3.7%に上昇しており、中国の数値に迫りつつある。韓国では致死率はアメリカと同じ1.2%であって、新興宗教団体の暴挙に見舞われながらも早期の検査実施が奏功して現在では世界に先駆けて新型コロナウイルスを終息させつつあるように見える。ネトウヨは「韓国やイタリアは検査のやり過ぎで医療崩壊が起きた」などと喧伝したが、数字を見る限り、イタリアと韓国では全く違う。イタリアは確かに憂慮すべき状態にあるが、それは検査のやり過ぎという原因ではなく、検査が間に合わなくなっている状態を数字が示唆しているし、一方の韓国はネトウヨの主張とは裏腹に、みごとに対応したことが数字からうかがわれるのだ。

 日本ではネトウヨばかりか、一部の「専門家」までもが検査不要論を声高に唱えていた。前者は何があっても安倍晋三やその政権を擁護する習性があるから論外だけれども、後者も「専門知」が時の政権への「忖度」によって大きくゆがめられることをはっきり示しているとしか言いようがない。

 新型コロナウイルスは「正しく恐れる」必要があるというが、それをゆがめる一部の「専門家」たちをも「正しく疑う」必要があるのではないか。