kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「大学院の博士課程学生数 ピーク時の半分に」(NHK)

 「科学技術立国」なんていつの話だよ。NHKニュースより。

 

www3.nhk.or.jp

 

 以下引用する。

 

科学技術立国支える 大学院の博士課程学生数 ピーク時の半分に

2020年10月4日 19時56分

 

5日からことしのノーベル賞の受賞者の発表が始まります。3年連続での日本人の受賞となるか注目されますが、科学技術立国を支えると言われる日本の大学院の博士課程の学生の数は、修士課程から進学する人の数がピーク時の平成15年度から減り続け、昨年度はほぼ半分となっていて、ノーベル賞の受賞者からも対策を求める声があがっています。

 

日本は、おととしの本庶佑さんの医学・生理学賞に続き、去年は吉野彰さんが化学賞を受賞し、3年連続で日本人の受賞となるのか、あすからのノーベル賞の発表が注目されています。

 



しかし、受賞者が相次ぐ一方で、科学技術立国を支えると言われる日本の大学院の博士課程の学生の数は、修士課程から進学する学生が減り続け、文部科学省によりますと、ピーク時の平成15年度のおよそ1万2千人から、昨年度はほぼ半分の5963人まで減りました。

 



また、人口100万人当たりの博士号取得者の数も、欧米が増加傾向にあるのに対し、日本は2008年度の131人から減少し、2017年度には119人と、アメリカ、ドイツ、韓国の半分以下の水準にまで落ち込んでいます。



 

これについて、ノーベル化学賞を受賞した、大手化学メーカー旭化成の吉野彰さんは、博士号を取得しても将来のキャリアが不透明なままというのが重要な課題だと指摘しています。

 



吉野さんは、欧米諸国などでは博士号を取得すると企業などでの就職が優位になる側面があるのに、日本では処遇がほぼ変わらないと指摘します。



 

そのうえで「企業は博士という学位を考慮し、それなりの待遇や給与で優遇することなどが必要ではないか。産業界が博士課程を出た人をどう処遇するかが、これからの問題だ」と訴えます。



 

また大学の環境についても、若手が長期的に研究に打ち込めるようになっていないと指摘します。



 

吉野さんがノーベル賞を受賞したリチウムイオン電池の研究を始めたのは吉野さんが33歳の時で、腰を据えて1つの研究を続けられたからこそ、30年後に世界で評価される結果が出せたといいます。


 


吉野さんは「大学の研究は、真理の探究、あるいは研究者自身の好奇心に基づきひたすら追い求めるもので、1つのミッションとして絶対必要だと思います。そういった意味で、博士課程を経た人が10年間程度は安心して研究できる環境は、日本にとって非常に重要だ」と指摘しています。

(後略)

 

NHKニュースより)

 

出典:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201004/k10012648001000.html

 

 先に蛇足を書いておくと、あれ、吉野彰氏って論文博士じゃなかったっけ、と思って調べてみたらやはりその通りで、京大で修士号をとって旭化成に入社し、2005年に阪大に博士論文を提出してリチウムイオン電池の研究で博士号をとっていた。

 もちろん、そのことが吉野氏のコメントの価値を損ねるわけではない。それどころか、1948年1月生まれの吉野氏が33歳の頃というと1981年だが、およそ40年前の旭化成には、修士課程修了ではあっても吉野氏のように優秀な人材に「腰を据えて1つの研究を続け」させる度量があったということだ。

 それが40年かけて転落したのは、1982年に発足した中曽根康弘政権あたりから表に出てきた、自民党政権新自由主義政策の結果だ。NHKニュースへのリンクに2008年と2017年の人口あたり博士号取得者の数が表示されているが、日本は2008年の時点で既に韓国より1割ほど少なかったのだが、それから2017年に至るまでにさらに博士号取得者が約1割減少したのに対し、韓国は5割近くも増えているので、今では大差がついている。

 ここで韓国を引き合いに出したのは、韓国は日本以上とも思えるくらいに過激な新自由主義経済政策をとった国だからだ。非正規労働者の割合では、ずっと韓国は日本よりも高かった。しかし近年ではその比率が減少してきているのに対し、日本では増え続けている。

 一時期、リフレ派の経済学者などが「安倍政権の経済政策はリベラル」などという虚言を垂れ流していたが、安倍政権もまたずっと新自由主義の経済政策や労働政策を行い続けていたと総括されるべきだろう。ところが最高権力者で長年あり続けた安倍晋三は、新型コロナウイルスに対して、「日本の優秀な科学者がワクチンを作ってくれる。それまで耐えて待とう」などという馬鹿げた「日本スゴイ」神話を信奉していた節がある。そしてその安倍の後継者が、よりにもよって特別に過激な新自由主義者である菅義偉なのだ。

 ここまできたら、日本の国力復活などいつになるかわからない。少なくとも私の目の黒いうちには実現しないだろうと思うと、気分がますます重く、暗くなる。

 以下、NHKニュースについた「はてなブックマーク」からいくつかピックアップする。

 

科学技術立国支える 大学院の博士課程学生数 ピーク時の半分に | 教育 | NHKニュース

減らすように国を挙げて努力して来たんだから当然だわな…死ね死ねって殴って大量にぶっ殺したらそら減るで

2020/10/04 20:59

b.hatena.ne.jp

 

科学技術立国支える 大学院の博士課程学生数 ピーク時の半分に | 教育 | NHKニュース

政権による壊国が進んでいるわけだが、愛国者の皆様はだんまり。若者もこの政権を支持してるし、みんな改革よりゆっくり死んでいくことを望んでいる(将来への想像力が欠けてる)。民主主義はネットで劣化が加速した。

2020/10/04 21:07

b.hatena.ne.jp

 

科学技術立国支える 大学院の博士課程学生数 ピーク時の半分に | 教育 | NHKニュース

ピーク時の半分て……しかも平成15年度てたった20年前やで……自民党サマによる亡国政策のおかげやな。科学技術立国とか二度と言えないわ

2020/10/04 20:55

b.hatena.ne.jp

 

科学技術立国支える 大学院の博士課程学生数 ピーク時の半分に | 教育 | NHKニュース

え、科学技術立国っていつの話。21世紀に入ってから、さんざん減らすように大学を干上がらせてきたんだから、なるべくしてなったとしか。

2020/10/04 21:58

b.hatena.ne.jp

 

科学技術立国支える 大学院の博士課程学生数 ピーク時の半分に | 教育 | NHKニュース

ドッグイヤーの業界だと日本の存在って皆無だし、この先本当に恐ろしい結果になると思う。大企業は、輸出で儲けるからって日本の経済に無頓着だったけど、日本抜きでは世界で戦えないっていうのが鮮明になってきる。

2020/10/04 21:22

b.hatena.ne.jp