kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

政権の新型コロナ対応批判は事実に基づいて行え。安易な態度の政権批判側の人間が多すぎる

 昨夜(1/21)、報道ステーションを見ていたら、堀賢が、現在見られている新規陽性者の減少は、1月7日の緊急事態宣言前に人々の行動が一時的に抑えられたことの反映であって、緊急事態宣言後にも人の流れはさほど減っていないから、今後陽性者が大きく減少することはあまり期待できないと言っていた。妥当なコメントだったと思う。

 ただ、堀賢は人々の行動を抑えた原因の一つである「GoToキャンペーンの停止」については何も言わなかった。私はこれが結構効いているのではないかと思っている。GoToの停止は12月28日であって、それまでに学生は冬休みに入っていた。駆け込みでGoToを利用した人たちも少なくなかったに違いない。GoToキャンペーンという有害な政策がもたらした害毒は相当に深刻だったのではなかろうか。

 昨日の東京都の新規陽性者数は1,471人だった。昨日は、東京都の場合1週間でもっとも新規陽性者が多い木曜日だったが、1/7が2,447人、1/14が1,502人だったから、先週より31人しか減っていない。しかし、先週は月曜日が成人の日の祝日で検査数が少なかった。だから比較すべきは1/15の金曜日であって、この日には2,001人の陽性者を記録していた。そこから1,471人まで減ったのだから、先週と今週の陽性者の減り具合は、今週の方が大きかったと考えられる。GoTo停止の効果は、多くの人々が考えているよりずっと大きいのではないかというのが私の仮説である(もちろんあくまで仮説に過ぎないが)。なお、今週の分には緊急事態宣言の効果も加わり始めているはずだ。先週にはまだその効果は表れていない。行動の変化の開始が陽性者数に反映されるまでには10日から2週間程度かかるとされているからだ。

 ところで、昨日の記事で批判した某ブログを見に行ったら、また変なことが書いてあった。以下引用する。

 

 東京の新規感染者が1274人。水曜日で見ると944→1591→1433→1274人とピークを過ぎたような感じがあるのだけど。何と17日の検査数が2690件しかなかったとのこと。<17日以外に検査を受けた人も少し含まれているかも知れないのだけど。むしろスゴイ陽性率かも?(~_~;)>

 

 18日は1万件ぐらいの検査数があったようなので、今日21日(どんと数が増える木曜日)の感染者数が重要になる。(**)

 

 全国の新規感染者は5550人。こちらも水曜日だけで見れば、少~しずつ下落している傾向にあるのだが。こちらも数が増える木金土の数字に注目する必要がある。<8日の緊急事態宣言の効果が出ているかどうか、この数字が大きな参考になる。(・・)>

 

出典:https://mewrun7.exblog.jp/29380027/

 

 「東京都の○日の陽性率が47%もあった」などと叫んでいるツイートをよく見かける。ブログ主はその手のネットのデマを信じてしまったものだろうか。日曜日の検査数は確かに少ないのだが、東京都で毎週一番陽性者数が少ない月曜日の数字は、金曜日と土曜日と日曜日の3日間に行われた検査の結果が反映されているが、もちろん3分の1ずつではなく、そのうち日曜日、つまり前日の検査の分の寄与がもっとも大きい。そして、下記東京都のサイトを見ると、陽性率のグラフが出ていて、曲線にマウスのカーソルを近づけると日々の陽性率を知ることができる。

 

stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp

 

 上記サイトによれば、1月17日以降の陽性率は、17日が11.4%、18日が11.1%、19日が10.7%、20日が10.5%となっている。陽性率のピークは緊急事態宣言が発出された1月7日の14.5%だった。陽性率もその頃から比較すると3割近く低くなっている。

 こんなデータなんか簡単に確認できるのだから、それくらい調べてからブログ記事を書いてもらいたい。いったい何年ブログで政治に関する記事を書き続けているのか。その間更新をほとんど欠かしていないことだけはたいしたものだが、内容には進歩が全く見られない。事実を全く反映しない「スゴイ陽性率かも?(~_~;)」などという文字列を見ると、猛烈に腹が立つ。

 なお昨日の全国の新規陽性者数は、NHKの報道によれば5,653人だった。一昨日の5,550人と同程度だ。新規陽性者数は明確に減少基調にある。

 あと死亡者が増え続けているのは、1か月から1か月半前の感染状況の反映だ。新規陽性者数のピークは1月上旬だったから、死亡者数のピークは2月上旬から同20日くらいにかけてになるはずだ。これは過去の菅義偉の国政、小池百合子の都政、吉村洋文の不正、もとい府政などの悪政の結果だから、彼らの責任を厳しく追及すべき件ではあるが、GoTo停止や緊急事態宣言発出が死亡者数の減少につながるまでには、陽性者数が減少するまでのタイムラグである10日から2週間を足し合わせると、6週間から2か月くらいはかかるのだ。この厳しい現実を常時頭に入れておかなければならない。「死者が全然減っていないじゃないか。GoTo停止も緊急事態宣言も効果なんかないんだ」などと考えるのは大間違いだ。

 この記事ではたまたまあるブログ記事を槍玉に挙げる形になったが、実際には同様の思い違いをしている人間は大勢いる。それはツイートの数々を見ているとよくわかる。

 政権批判側がこのざまだから菅政権があつかましく開き直るのだ。批判側がまずしゃんとしなければお話にならない。

 なお、NHKの報道で今日8,684人以上の新規陽性者が出ない限り、弊ブログが土曜日から翌週金曜日までの期間で集計している週間の新規陽性者数の増加は、15週間ぶりに減少へと転じる。一方、死亡者は5人以上出れば前の週より多くなるから、15週連続で増加することは間違いない。