kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

国内の新型コロナウイルス感染症週間新規陽性者数26,937人、死亡者数616人(2021/1/23-29)〜 新規陽性者数は前週より3割以上減少

 新型コロナウイルス感染症の新規陽性者だが、先週土曜日(1/23)から昨日(1/29)までに発表された新規陽性者数は、その前の週(1/16〜22)と比べて1万2千人以上減った。但し、新規陽性者数の増加より遅れてピークが表れる死亡者数は16週連続で前の週より増加した。昨年8月第1週以降の新規陽性者数と死亡者数のグラフを下記に示す。なおデータはNHKの報道による。

 

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日本国内のCOVID-19の週間新規陽性者数と週間死亡者数

 

 「感染は高止まり」などと言っている報道が多いが、実際には上記グラフがはっきり示す通り、劇的に減っている。PCR検査は俗説とは異なり大変に感度が高く正確だが、感染直後にはウイルスの量が少ないために陽性と診断されにくい。このため、潜伏期間、それと重なるがPCR検査で陽性反応が出るまでの期間、さらにPCR検査を受けてから結果が発表されるまでのタイムラグを考慮すると、その週に発表された新規陽性者数は、その2週間前の感染状況を反映しているとされる*1。とすると、上記グラフでもっとも新規陽性者数が多かったのは1月9日から15日までの期間だから、その2週間前といえば2020年12月26日から2021年1月1日までの期間であって、この時期が感染のピークだった。その期間に何があったかといえば、もっとも影響が大きかったと推測されるのが「GoToキャンペーン」の一時停止(2020年12月28日)だ*2

 「GoTo」といえば旅行ばかりが言われるが、あるいは旅行以上に影響が大きかったのではないかと思われるのが「GoToイート」キャンペーンの停止だ。今回見ている1月23日から29日までの週は、同9日から15日までの週の感染状況を反映しているが、この時期に何があったかというと、緊急事態宣言発出によって、夜8時以降に大部分の飲食店が店を閉めたことだ。飲食店も一人で入って何も言葉を発さなければ感染のリスクは小さいが、会話があるとリスクは急増する。飲み食いする時だけマスクを外して、その間におしゃべりする時にだけマスクをするなどという面倒臭いことは、最近和歌山県で配下の者が感染を持ち込んでクラスタを発生させやがった二階俊博が認める通り、ほとんど誰もやらない。最近はその二階一派に限らず、与党自民党公明党の国会議員が懲りもせず会食を繰り返しては新型コロナ陽性が報じられて顰蹙を買っている*3

 下記は上記グラフのデータのもととなったNHKのサイトへのリンク。

 

www3.nhk.or.jp

 

 上記サイトから、昨日(1/292359分の時点での新型コロナウイルス感染症の陽性者数と死亡者数を転記すると、陽性者数累計が383,958人、死亡者数が5,597人となっている(クルーズ船・ダイヤモンドプリンセス号を除く)。その前の1週間(1/17-23)は陽性者数累計が357,021人、死亡者数が4,981人だったから、今週は陽性者数26,937人、死亡者数616人だったことになる。先週は陽性者数が39,249人、死亡者数は561人だったから、陽性者数は12,312人(31.4%)減少した。また死亡者数は55人(9.8%)増えた。先週に引き続き、新規陽性者数が減ったものの死亡者数が増加している。

 今週は特に新規陽性者数が3割以上も減った。人と人との接触機会を減らすと、感染はここまで劇的に抑えられるということだ。これが、ワクチンが行き渡る前の新型コロナウイルス感染症に対するもっとも有効な対応だ。問題は、菅政権の動きがあまりにも鈍かったばかりか、長らく「GoToキャンペーン」に固執して感染を劇的に拡大させてしまったことだ。この失策の責任はきわめて重い。内閣総辞職が相当だ。

 週間の死亡者数を陽性者数で割った値は2.29%で、先週の1.43%より大幅に上がった。先週に引き続き、「第3波」の感染中期にあるとみられる

*1:死亡者数に関しては、ピークが新規陽性者数のピークより2〜5週間程度遅れることから、それに2週間を足した4〜7週間程度、つまり1か月から1か月半前の感染状況を反映していると考えられる。つまり、現在見られる死亡者数の増加は、GoToキャンペーンの停止や緊急事態宣言発出より前の感染状況が反映されている。

*2:逆に、停止直前の「GoTo」の駆け込み利用が、年末年始にかけて見られたすさまじい勢いの感染拡大を招いたのではないかと強く疑われる。

*3:なお私は、飲食店も「お一人様限定」で営業を認めるなどのことがあっても良いのではないかと思っている。