kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

国内の新型コロナウイルス感染症週間新規陽性者数7,361人、死亡者数372人 (2021/2/27-3/5) 〜 新規陽性者数が7週ぶりに増加、変異株由来の第4波が立ち上がった可能性が大きい

 昨日(3/5)、NHKが東京都の新型コロナウイルス感染症新規陽性者数の7日平均値が1月15日以来49日ぶりに増加に転じたと伝えた。

 

www3.nhk.or.jp

 

東京都 新型コロナ 301人の感染確認 7日間平均で前週上回る

 2021年3月5日 21時47分

 

都内では5日、新たに301人の感染が確認されました。

7日間平均は前の週を上回り、都が「7割以下」にすると呼びかけ始めた先月2日以降では初めて増加しました。

都の担当者は「前の週を上回ったことを重く受け止めている。引き続き十分な感染対策をお願いしたい」と呼びかけています。

東京都は5日、都内で新たに10歳未満から100歳以上までの男女合わせて301人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

5日までの7日間平均は前の週を上回り、102.1%となりました。

前の週を上回るのはことし1月15日以来です。

また都が、この数値を「7割以下」にすると呼びかけ始めた先月2日以降で100%を超えるのは初めてです。

7日間平均の前の週との比較は4日までの2日連続で90%を超え、減少のスピードの鈍化が続いていました。(後略)

 

NHKニュースより)

 

出典:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210305/k10012899111000.html

 

 だが、日本全国での7日間平均新規陽性者数は、東京都より2日早い3月3日に、既に増加に転じていたのだった。だから昨日までの新規陽性者数のプロットに、それがはっきり表れている。いつもの対数プロットに加え、今回は普通のリニアプロットのグラフも示す。こちらの方が増加に転じている様子がよりはっきりわかるからだ。

 

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国内のCOVID-19新規陽性者数及び死亡者数 (2020/3-2021/3, 7日間移動平均対数=NHK)

 

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国内のCOVID-19新規陽性者数及び死亡者数 (2020/3-2021/2, 7日間移動平均線形=NHK)

 

 ご覧の通り、折れ線グラフは3月2日に底を打っている。もっとも、上記グラフを見ればわかる通り、折れ線には細かいギザギザがあるから、直近3日間の増加が一時的な現象に過ぎない可能性もまだ残されてはいる。だが、どんなに楽観的に見ても、新規陽性者数が少なくとも下げ止まっていると言わざるを得ない。

 第3波の立ち上がりがグラフから初めてはっきりわかるようになった昨年10月以降の週間値をプロットしたグラフを下記に示す。

 

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日本国内のCOVID-19の週間新規陽性者数と週間死亡者数 (2020/10/3-2021/3/5, NHK)


 新規陽性者数は先週(2/20〜26)底を打ったとみられる。その頃に第3波と第4波の感染者数がほぼ同程度になったと思われるが、まさにそれと同じ時期に神戸市で変異株の感染者が約半数に達したという同市の調査結果とよく整合している。今後は徐々に、というより急速に、第4波、つまり変異株の影響が支配的になっていくと思われる。

 イギリスの首都ロンドンでは、変異株の感染力が非常に強くて、それまでと同じでは新規陽性者が減らなかったために3度目のロックダウンを余儀なくされたという報道があったはずだ。日本でも、首都圏は緊急事態宣言が継続中であるにもかかわらず新規陽性者数が増えるという、これまでに経験のなかった悪い状態になった。しかるに菅義偉は感染対策を「自助」に頼る姿勢を崩していない。とんでもなく無能な宰相だというほかない。こんな人物は早くお払い箱にした方が良い。

 新規陽性者数が7週ぶりに増加した一方、死亡者数は4週連続で減少した。死亡者はほぼ全数が第3波によると推測される。第3波の致死率は約1.9%に達した。これは第2波の致死率0.9~1.0%の約2倍だが、第1波の致死率5.3~5.4%と比較すると3分の1強だ。

 227日(土)から35日(金)までの1週間の新規陽性者数は7,361人(前週比3.2%増)、死亡者数は372人(同19.3%減)だった。前週比の新規陽性者数は、先週は23.0%減少したのに今週は3.2%増えた。急激な変化が起きている可能性がある。

 死亡者数を新規陽性者数で割った値は5.05%で、前週の6.46%より大幅に下がった。これは2月全体の「致死率」5.12%を下回る数字だ。この数字がなお大きいことは感染の波(第3波)の末期の特徴を示すが、急激に下がったことは感染の波(第4波)の初期の特徴だ。繰り返すが、現在は第3波と第4波が混在している状態だと思われる。