kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

国内の新型コロナウイルス感染症週間新規陽性者数159,666人、死亡者数286人 (2021/8/21-27)/新規陽性者数7日間移動平均値がピークアウトするも、来週からの2学期開始による感染再拡大の懸念あり

 日本国内の新型コロナウイルス感染症第5波の新規陽性者数7日間移動平均値は、NHKのデータ*1によれば8月25日に極大値の23,073人を記録したあと、減少に転じた。東京都ばかりではなく日本の全国平均としても、感染状況は中期後半に入ったとみられる。

 以下に昨年3月以降の新規陽性者数及び死亡者数7日間移動平均値の対数及び線形プロット、同10月以降の同週間値線形グラフを示す。最後の週間値のグラフは前回とスケールを変えているので、前回よりも死亡者数の変化がはっきり表示されるようになっている。

 

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国内のCOVID-19新規陽性者数及び死亡者数 (2020/3-2021/8, 7日間移動平均対数=NHK)

 

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国内のCOVID-19新規陽性者数及び死亡者数 (2020/3-2021/8, 7日間移動平均線形=NHK)

 

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日本国内のCOVID-19の週間新規陽性者数と週間死亡者数 (2020/10/3-2021/8/27, NHK)

 

 第5波は新規陽性者数のピークが第3波及び第4倍の3倍以上に達した。一方、死亡者数はまだピークを迎えていないものの、第3波や第4波を超えることはないだろう。その最大の要因はファイザーやモデルナなどが製造したmRNAワクチンの効果だが、その他に人体の免疫力が1年でもっとも強い真夏の波だったことも挙げられる。昨年夏の第2波でも、8月の新規陽性者数32,129人に対して死亡者数は287人だった。今年8月は28日までで新規陽性者数513,610人に対して死亡者数715人で、陽性者数が昨年の16倍であるのに対して死亡者数は昨年の2.5倍だ。だが、この数字から死亡率が昨年と比較して2.5を16で割った16%になったと早合点してはならない。第2波の7日間移動平均値のピークが8月9日だったのに対して、第5波のピークは8月25日と半月遅かったのだ。見かけの致死率は、感染初期では少なく、感染後期で高く出る。第2波は、7〜9月の見かけの致死率がそれぞれ0.22%, 0.89%, 1.81%で、第2波全体での致死率は0.96%だった。今年8月の見かけの致死率は28日までで0.14%で昨年7月よりも低いが、8/21〜27の1週間に限れば0.18%だ。第5波全体の致死率は、波が収束するまでわからない。

 また、来月1日から学校の2学期が始まるが、菅義偉政権は一斉休校を打ち出さなかったので、感染の波が再拡大に転じる可能性もある。いつもながらの「後手後手の後菅(ないし小菅)」には本当に苛々させられる。何度も書くが、政権交代でもして菅(もちろん「すが」のほう)には早いとこ小菅入りしてもらいたいと思うのは私ばかりか。

 

 821日(土)から827日(金)までの1週間の新規陽性者数は159,666人(前週比8.1%増)、死亡者数は286人(同46%増)だった。週間の新規陽性者数は9週連続で増加したが、新規陽性者数の増加率は前週の36.9%から8.1%に急減した。死亡者数は4週連続で増加し、今週は前週比約1.46倍の死亡者が出た。死亡者数は4週間前の4.2倍以上に達した。少し前にフジテレビが「デルタ株による日本での致死率は0.12%で、欧米などの他国よりずっと低い」などと例によって誤った「安心理論」を垂れ流していたが、いうまでもなくデルタ株の感染はイギリスを初めとする欧米諸国が日本より先行しており、それらの国では死亡者が多く出る感染中期以降の感染状況が反映されていたのに対し、日本ではまだ感染初期だったため見かけ上致死率が低く出ただけのことだ。弊ブログは感染の波にこうした傾向があることを第1波の頃からずっと指摘してきたが、政権寄りのフジテレビが未だに(知ってか知らずかは不明だが)嘘八百を垂れ流し、三浦瑠麗をはじめとする御用学者どもがこの手の謬論に乗っかる醜態には腹が立って仕方がない。こういう腐敗したマスメディアや御用学者たちの影響力など、一刻も早くなくなってもらいたいものだ。