kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

国内の新型コロナウイルス感染症週間新規陽性者数44,058人、死亡者数402人 (2021/9/11-17)/第5波がようやく感染後期に入ったが「後手後手のダメ菅」の新型コロナ対応は想像を絶するひどさだった(怒)

 新型コロナウイルス感染症の日本国内第5波が感染の波の後期に入った。NHKのデータ*1に基づいて計算すると、1日の死亡者数の7日間移動平均は9月13日に極大値の64.9人を記録し、以後減少へと向かった。9月13日の7日間移動平均値は9月7日から13日までの7日間の平均なので、実際には9月10日の数値を代表していると解される。従って、先週公開した記事*2でお示しした定義に当てはめると、第5波の中期は9月10日で終わった。中期の始まりは7月31日、中期後半の始まりは8月22日だから、中期は42日間、中期後半は20日間続いたことになる。初期は6月23日から7月30日までの39日間だった。

 以下に、昨年3月以降の新規陽性者数及び死亡者数の7日間移動値の対数グラフと、昨年10月以降の同週間値の線形グラフを示す。

 

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国内のCOVID-19新規陽性者数及び死亡者数 (2020/3-2021/9, 7日間移動平均対数=NHK)

 

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日本国内のCOVID-19の週間新規陽性者数と週間死亡者数 (2020/10/3-2021/9/17, NHK)

 

 第5波は立ち上がりも急峻だったが減衰も急峻だ。ファイザーやモデルナなどのワクチンが効いたことと夏の流行だったおかげで、致死率はまだ確定していないものの0.5%以下、おそらくは0.4%程度に抑えることができるだろう*3。昨年夏の第2波は弱毒性の変異株によるといわれているが、致死率は約0.96%だった。これは、ワクチンが強力に効いたのにもかかわらず致死率が昨年夏の第2波の4割程度にしかならないとみるべきであって、決して「ワクチンの効果などその程度だ」と思ってはならないというのが私の意見だ。

 菅義偉政権の第5波対応で最悪だったのは東京五輪の開催を強行したことだが、それと同じくらい、あるいはそれよりさらに悪かったのは第4波による緊急事態宣言解除と第5波による同発出のタイミングだ。前者は6月21日に解除されたが、5日後の6月26日から新規陽性者数の7日間移動平均値が増え始めた。しかし菅が第5波対応として緊急事態宣言を出したのは7月12日であり、7日間移動平均値が増え始めてから実に16日も経ってからだった。

 菅は第4波の時にも似たような失敗をやらかしている。第3波対応の緊急事態宣言を3月21日に解除したが、その17日後の4月7日から新規陽性者数が増え始めた。しかし菅が緊急事態宣言を出したのは18日後の4月25日だった。

 また第3波の時などは論外で、年末に新規陽性者数が爆発的に増えたのを受けて大晦日に急遽記者会見し、年が改まったあとの1月8日になってやっとこさ緊急事態宣言を出したのだった。それまでの間、菅が何をやっていたかというと、ひたすらGoToキャンペーンに固執していた。今思い出しても腹が立つ。

 こんな「後手後手のダメ菅」(早く小菅に池!)と対照的なのがニュージーランドのアーダーン首相であって、市中感染者が1人確認されただけでただちにロックダウンに踏み切った。よくゴキブリを一匹見つけたら20匹くらいはいると思え、などと言うが、市中感染者もそれと同じだ。ニュージーランドの件が報じられると、日本では驚きをもって迎えられたが、アーダーンの対応が正しく、菅は完全に間違っていた。上記のグラフで傾きがゼロになって曲線が底に到達した時には、既に次の波が始まっているとみなして警戒を始めなければならないのである。アーダーンは警戒を怠っていなかったから、市中感染者が1人出た時点で直ちにロックダウンに踏み切った。一方菅は、第4波がはっきり立ち上がっていることがグラフに示されているのに、国会の答弁で第4波を否定していた。それに忖度してか、NHKのサイトにも「第4波?」などと書かれていた。ちなみに第5波の時のNHKはもっとひどく、おそらく下手に「第5波」と報じようものなら自らが大量の放送時間を割く予定の東京五輪開催が危うくなることを恐れてのことだと思うが、上記データを示したサイトにも「第5波?」とさえ表示されず、長い間「第1波〜第4波」のままだった(怒)。

 怒りが止まらないので繰り返すが、菅は退陣後一日も早く小菅入りすべきだし、政策面で菅の後継者そのものである過激なネオリベ河野太郎自民党総裁に選んでは断じてならない*4

 

 911日(土)から917日(金)までの1週間の新規陽性者数は44,058人(前週比44.5%減)、死亡者数は402人(同8.4%減)だった。新規陽性者数は3週連続で減少し、死亡者数も7週ぶりに減少した。この結果、前述の通り第5波は感染後期に入った。今週のみかけの致死率は0.91%で、以前フジテレビが宣伝した「致死率0.12%」の7倍以上に達した。もちろんいずれの数値にも意味はない。フジテレビの数字の切り取り方は悪質きわまりなく、あれは意図的に視聴者をミスリードする目的でなされた、虚偽に基づく極悪な政権の宣伝に他ならなかったといいたいだけである。

*1:https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data-al

*2:https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2021/09/11/135308

*3:9月17日現在の第5波の見かけの致死率は、仮に8月以降の死亡者数を7月以降の新規陽性者で割ると0.22%だが、死亡者数はやっとピークを越えたばかりなので、最終的には0.4%程度の致死率になると見積もられる。

*4:もちろん高市早苗も論外。