kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

国内の新型コロナウイルス感染症週間新規陽性者数19,818人、死亡者数149人 (2021/4/3-9) 〜 E484Kの勢いがやや弱まったものの、N501Yの脅威はこれから

 新型コロナウイルス感染症の日本国内第4波は、週間の見かけ上の致死率が0.75%にまで下がり、今や新規陽性者の大部分が第4波の感染によると見られる状態になった。既に書いた通り、首都圏や宮城県を含む東日本で第4波(第4-1波?)の主力となったE484K変異株にはどうやら新規陽性者発生のピークを越える気配が見えてきたが、東京でもいわゆる「イギリス型」のN501Y変異株による陽性者が急増しており、これが今後第4-2波のピークを形成する可能性がある。

 以下に、NHKが集計したデータに基づく、昨年3月以降の新規陽性者数と死亡者数の7日間移動平均対数プロットと、昨年10月以降の同週間データのリニアプロットの2種類のグラフを示す。

 

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日本国内のCOVID-19の週間新規陽性者数と週間死亡者数 (2020/10/3-2021/4/9, NHK)

 

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日本国内のCOVID-19の週間新規陽性者数と週間死亡者数 (2020/10/3-2021/4/9, NHK)

 

 新規陽性者の増加がややなまり始めていることがグラフから読み取れよう。

 今後はN501Yに感染増をどれだけ抑え込めるかにかかっているが、「GoToキャンペーン」再開を主張する与党幹事長や、対面授業を大学に半ば強要する文科省、多人数での送別会をやったあげくに複数の陽性者を出した厚労省、それに何より新型コロナ対策に常に後ろ向きな総理大臣などを見ていると、新型コロナを抑えようとする「本気度」が全くないとしか思えない。

 昨日(4/9)には国内の陽性者数が累計で50万人を超えた。現在は感染の波の初期なので1日あたりの死亡者数はここ2か月以上減少が続いているが、これも遠くない先に再び増加に転じて、死亡者累計は来月にも1万人を超えるだろう。

 43日(土)から49日(金)までの1週間の新規陽性者数は19,818人(前週比27.9%増)、死亡者数は149人(同29.7%減)だった。先週は前週比の新規陽性者数と比べて43.3%の増加だったから、今週は新規陽性者の増加がやや鈍化した。1月の緊急事態宣言発出後もっとも新規陽性者が少なかった2/20()から2/26()1週間と比較すると、新規陽性者数は2.78倍になった。また第3波でもっとも新規陽性者が多かった1/9(土)から1/15(金)の1週間と比較すると、新規陽性者数は45.9%であり、第3波の半分に近づいてきた。

 死亡者は2週間ぶりに減った。先週の微増はイレギュラーなもので、実質的には10週間減り続けているとみてよい。これはむろん第3波の減衰による。死亡者数を新規陽性者数で割った値は0.75%で、前週の1.37%よりさらに下がり、昨年1月以降の全期間での致死率1.87%(第3波は1.94%)を大きく下回った。現在は第3波の影響は全国的にほぼ消滅し、第4波の初期にあるとみられる。ただ、E484Kの影響に限っていえば、ピーク(あるいは第3-1波と同じような「肩」)が見えてきたかもしれない。今後の主な問題はやはりN501Yで、これをどれだけ抑え込めるかで第4波の規模が決まる。最大の不安要素は菅義偉政権・与党、次いで大阪や東京、宮城などのネオリベ首長連中だろうか。