kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

維新は侮れないか、それとも退潮傾向か/自民党という「コップ」に入り始めた罅

 このところ地方選では自民党及び同党系の候補者の苦戦が目立っている。その一方で、維新が2012年の全盛期には全く及ばないし、昨年の小ブーム時からも退潮しているとはいえ一定の「善戦」を見せることがある。それと、立民と共産を軸とした「野党共闘」の三つ巴となったのが先の宝塚市長選だった。この選挙についての見方はネットでも分かれている。

 

 たとえば「維新侮れず」との見方。

 

 

 いや、維新の勢いがあるとは思わないとの見方。

 

 

 「野党共闘」の側から見ると、現職後継ではあっても無名の新人が当選したことは大きいとする見方がある。

 

 

 

 やはり現職と新人の得票力には大差があるということだろう。その意味では、与党の前職が多い衆院選小選挙区で勝つのはなかなかハードルが高いといえる。

 なお、兵庫県では次期知事選で自民党が現職後継の金沢和夫副知事を推す方針を決めているが、維新が全大阪府財政課長の斎藤元彦なる人物を出馬させる方針で、自民党兵庫県議の中に維新側に立つ者が少なからずいて、県議11人が自民党を除名される騒ぎになっている。以下神戸新聞より。

 

www.kobe-np.co.jp

 

兵庫県議会 自民党、離脱県議11人除名へ 知事選・斎藤氏を支援で

 

 兵庫県知事選(7月1日告示、同18日投開票)に絡み、県議会(定数86)の最大会派の自民党は1日、会派の決定に反し、総務省出身で前大阪府財政課長の斎藤元彦氏(43)を支援する県議11人を除名処分にする方針を決めた。2日の議員団総会で正式決定する見通し。11人は自民を離党せず、県議会で新会派「自民党兵庫」を結成する。従来の自民会派は44人から33人になり、県議会で過半数を大きく割り込むことになる。

 知事選を巡っては昨年12月、5期目の井戸敏三知事(75)が今期限りでの退任を表明。自民会派は井戸県政の継承を求め、前副知事金沢和夫氏(64)の支援を決めたが、反発する県議11人が会派に退団届を提出し、斎藤氏を擁立した。

 これまで自民会派は退団届を受理していなかったが、斎藤氏が3月31日に立候補表明したのを受け、4月1日に開いた会派の綱紀委員会で除名処分の方針を決めた。自民会派の藤本百男幹事長(67)は「残念の一言。知事選だけでなく、衆院選などへの影響も大きい」と会派分裂の影響を懸念した。

 

2021/4/1 19:20 神戸新聞NEXT

 

出典:https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202104/0014203577.shtml

 

 維新は一時勢力をかなり盛り返していたので、兵庫県を切り崩しにかかっているわけだ。それでなくても阪神間では以前から維新が強い。それは、阪神間には中間層やそれ以上の階級の人間が多いことにもよると思われる。また阪神間では「リベラル」もそれなりに強い。一方で兵庫県全体では自民党が強い。その三すくみが宝塚市長選の結果に反映されたものだろう。しかし県知事選は兵庫県全体なので、維新がリベラルに敗れたものの自民を圧倒した宝塚市長選のようにはならないと思われる。

 最近の世論調査では維新の政党支持率は一時と比較してかなり下がってきたことも事実だ。ましてや2012年当時の勢いには全く及ばない。

 なお「野党共闘」に関しては下記平河エリ氏の一連のツイートが的を射ていると思う。

 

 

 

 

 

 

 「自民党というコップが弱くなっていけば」という話については、本当に弱くなるまでにはまだまだ時間がかかるだろうが、コップには既に最初の罅は入っていると思う。

 それは、石川県の野々市市で選択的夫婦別姓制度に賛成した自民党市議が除名された騒ぎに表れている。

 

 

 石川県というのは、全国的にも稀な極右の県紙を擁しているせいもあってか、隣の福井県山口県などと並んで全国でももっとも極右色が強い自治体だと私は認識している。なにしろ、あの辻政信銅像が建っているというとんでもない土地柄だ。その石川県ならではの特異性なのかもしれないが、選択的夫婦別姓に賛成しただけで市議を除名するような組織は硬直しきっているとしかいいようがない。これは組織というコップに罅を生じさせるものであり、今回の除名騒動はその「罅」にほかならないと思われる。