原武史氏のツイートより。
いま政府自民党の脳裏にあるのは、あれだけの反対があったにもかかわらず、5月に安保改定を強行採決し6月に新条約を自然成立させたら、もう反対の波はすっかりおさまり、11月の総選挙で自民党が大勝した1960年の政局ではないか。
— 原武史 (@haratetchan) 2021年6月1日
どうだろう。菅義偉は当時まだ小学校6年生だったから、そんなこと覚えてないのではないか。
それより現在に近いのは、このあとの2件の原氏自身のツイートも反映させている1945年だろう。
朝からNHKがオリンピック開催を文字どおり叫ぶ「専門家」を登場させて大プロパガンダ放送をやっていた。
— 原武史 (@haratetchan) 2021年6月1日
この「専門家」というのは、菅が感染症対策調整会議に入れたという専門家2人のうちのいずれかなのだろうか。この2人の実名は民放テレビのニュースでも報じられていたが、名前は失念してしまった。
いずれにせよNHKは実質的な国営放送に成り下がっているわけだ。
そして、話題になったツイートが下記。
尾身会長の警告に対する閣僚の反応を見ていると、1945年2月に「戦局の見通しにつき考ふるに、最悪なる事態は遺憾ながら最早必至なりと存ぜらる」と上奏した近衛文麿に対して、「もう一度戦果を挙げてからでないと中々話は難しいと思ふ」と答えて戦争の継続にこだわった昭和天皇を思い出す。
— 原武史 (@haratetchan) 2021年6月4日
戦争責任については、近衛文麿の責任は東条英機と同じくらい重く、自殺していなければ絞首刑は免れ得なかったと思うが、近衛や東条よりもはるかに責任が重かったのは昭和天皇であることはいうまでもない。菅義偉を初めとする田村憲久・丸川珠代ら閣僚の反応は、1945年当時の昭和天皇を連想させるという痛烈なツイートだ。
しかし、原氏のツイートに昭和天皇の擁護者たちが次々とネガティブなレスをつけているのを見せつけられて、改めてうんざりさせられた。こんなにも「天皇制信者」や「天皇信者」が多いのかと。
こんな調子だから、現元号を党名というか組名に掲げる「政党」が "left" 面していても何とも思わない「リベラル・左派」が少なくないんだろうな。本当に嫌になる。
さはさりながら、いよいよ「現在」と1945年との類似が身を持って感じられるようになったことは感慨深い。故坂野潤治が2012年末の第2次安倍内閣発足を1937年7月7日の盧溝橋事件と重ね合わせて「崩壊の時代」の始まりだと言ったのは2013年春だったが、それから8年あまりが経った。今まさに崩壊の最終段階に達しつつあると思われる。