自民党総裁選については何も書かない方が良いのかもしれないが、河野太郎だの高市早苗だのいった極悪な名前ばかり見せつけられるとなんとも憂鬱になる。さすがに高市が総裁になることはないだろうが、コロナ対応では4人のうち明らかに最悪だと思われる河野太郎にも、高市同様何が何でも総裁にはさせたくないので、残念ながらやはり情勢報道が気になってしまう。
今の時点で、私が「党員・党友票」の算定について最も信頼している調査はこれです。
— 大濱﨑 卓真 (@oohamazaki) 2021年9月18日
総裁選、河野氏が党員支持で優位 共同通信調査、岸田ら3氏が追う | 2021/9/18 - 共同通信 https://t.co/5erFcbWypj
リンクされた共同通信の情勢報道を見ると、党員・党友の支持動向ではやはり河野への支持が他候補を圧倒しているが、それでも48.6%止まりだ。
議員票では河野が過半数なんか行くはずないから、1回目で河野が過半数を獲得することはまずなさそうだ。
とすると、決選投票で岸田に高市票(つまり極右票)が乗って岸田が当選する可能性がもっとも高いことになる。
これだと、2010年6月の民主党代表選で、菅直人に前原誠司や野田佳彦、それに当時はまだバリバリのネオリベ系保守派だった枝野幸男らの票が乗って代表になった構図と似てくる。
つまり、菅(かん)政権では民主党内の右派やネオリベ系に忖度せざるを得なくなった菅(かん)が、ことに東日本大震災・東電原発事故の前ではほとんど何の成果もなく沈んで行ったが*1、それと同様に岸田は党内極右、特に安倍晋三に忖度せざるを得ないことが支持率を下げることにつながる。11月といわれる衆院選は乗り切れてもその後が危ないし、菅(かん)が総理大臣就任早々にやらかした消費税率引き上げ表明のような失策をやらかしたら、衆院選も怪しくなる。
また、菅(すが)義偉や竹中平蔵が総裁選で河野太郎を応援したことによって、安倍ら復古的極右と菅(すが)や竹中平蔵ら市場原理主義系ネオリベとの関係がぎくしゃくする。これは安倍を菅(すが)が官房長官として支えていた安倍政権時代とは大違いであり、とてもでないが「安倍を取り戻す」からはほど遠い状態になる。
つまり、自民党にはそれだけつけ入る隙が増えることになりそうだ。これは自民党政権の打倒するためには決して悪い話ではない。
これが極悪の河野太郎政権だとそうはいかない。何より、過激なネオリベ政権による苛酷な政治の脅威が菅(すが)政権から引き継がれることが最悪だし、衆院選での自民党勝利の計算も立ちやすい。これだけは是非とも避けたい。