kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

井戸正枝候補が東京4区から東京15区への鞍替えを強いられた理由を理解及び納得し、井戸氏に「鼻をつままずに」投票することを決めた。しかし小選挙区制の弊害は明らかだ

 ツイートを瞥見する限り、今朝の朝日にも情勢調査は出ていないようだ。最近は読売より精度が悪かった選挙があったような記憶もあるが、伝統的に朝日の調査が一番正確だと私は思っているので、明日(?)の朝日を見なければ衆院選の情勢はわからないと思っている。東京15区で井戸候補の名前が柿沢より先に出ていたのは毎日だが、ここが一番あてにならない。もっとも今回というか少し前から共同通信と同じデータを使っているようではある。

 あと、三春充希氏のデータを見ると、自民党総裁選のあとの短い期間で自民党支持率の下落が見られるので、選挙序盤と終盤でどういう情勢の変化があるかも要注目だ。2012年衆院選だったか、選挙期間中にも自民党が伸びて民主党が沈んで行き、民主党日本未来の党との「弱者同士の刺客合戦」が悲惨な結果に終わったことがあった。また前回の2017年には選挙期間中に立憲民主党が大きく伸び、希望の党が沈んで行った。

 

 

 多摩東部はあるいはそうかもな。しかしそもそも2017年の都議選で都民ファ□ストの会は民進右派を片っ端からかっさらう一方、民進リベラル派は「排除」されたから、もとは民進右派みたいな層を奪うところから始めている。仮にファ□ストの会なるものが国政政党として議席でも獲得しようものなら「東の維新」になってしまうので、フ会(不快)の国政進出が幻に終わったことは悪い芽を摘み取れたとして大いに喜ぶべきことだ。

 東京15区といえば柿沢未途だが、柿沢の妻・幸絵は2017年の都議選で都ファの公認をもらえずに落選した因縁があるんだよな。今年の都議選には幸絵は出なかった。あのあたりからきな臭さが漂っていた。そういやなぜか今回はいつもはやたらうるさい柿沢の街宣の音声にまだ一度も出くわしていない。

 不快の候補は都議選の江東区選挙区でも最下位当選だった。定数4のトップは公明で2位が自民党の1人目。3位が共産で4位が不快。以下が落選で、5位が自民の2人目、6位が立民、それよりさらに下の7位が維新だった。

 私は衆院選自民党が柿沢と今村洋史を競わせることを直前まで知らなかったが、「野党共闘」を構成する各党はもちろん知っていたに違いない。それで立民が共産に15区を強硬に要求し、代わりに4区を差し出す取引をしたのだろう。

 なぜかというと、「野党共闘」において立民支持層の票が共産候補に乗る歩留まりよりも共産支持層の票が立民候補に乗る歩留まりの方が比較にならないほど高いからだ。せっかく自民が分裂しても、党本部の意向*1と地元の意向*2とが必ずしも一致しない*3選挙区なら、立民候補に共産の票を載せることで戦えるとの計算が成り立つ。それで選挙直前に井戸氏が「異動」させられたわけだ。

 これまで表には出なかった(但し地元の政治関係者にとっては周知だったに違いない)ことが事実として明らかになったので、その事情を了解及び納得して、井戸正枝候補への投票を決めた。

 今回東京5区で手塚仁雄候補に「鼻をつまんで」投票せざるを得ない羽目に追い込まれた神子島慶洋氏とは違い、鼻をつままずに井戸正枝氏に投票する。鼻をつままずに民主・民進系の候補に投票するのは、香川1区時代に小川淳也に投票して以来12年ぶりだ。2016年と2019年の参院選でも民主・民進系の候補に投票したが、それはいずれも維新の田中康夫と音喜多駿を落とすために止むを得ない選択だった(結果は1勝1敗だった)。もっとも「絶対に落選させたい候補」としては、2009年の平井卓也や今回の柿沢未途も同様ではある。

 あと、民主・民進系の支持層が共産や社民の候補に全然投票しない傾向は昔から同じで、それは毎回の選挙での香川3区の社民党候補の得票*4を通じて昔からよく知っている(今回は同区では共産党候補が野党統一候補になっているようだ)。それどころか、2009年に政権交代が起きたあと、それまでブログで「野党共闘」(当時はもちろん共産党は含まれず、国民新党が含まれていた)の旗を振っていた某ブロガー(彼がブログを非公開にしてからずいぶん長い年月が経つ)が「社民や国民新党の支持者たちは民主党に投票した人が圧倒的に多い民意に従え」という意味のことをブログ記事に書いたのを見て大いに鼻白んだものだ。そういう気風は全くよろしくないとは思うが、絶対になくならないものであることは明らかなので、私は小選挙区制をベースにした現行の小選挙区比例代表並立制や、それを少々アレンジした程度の制度には絶対反対なのだ。あくまでも、当選者の総枠は比例代表で決める小選挙区比例代表併用制か、そのバリエーションに選挙制度を改変すべきだ。

*1:柿沢。但し元野党なので一定の、しかもかなり高いハードルが課される。

*2:今村。但し柿沢にハードルを課したい党本部の意向とも一部一致する。

*3:地元は今村の公認を望んでいたが、党本部は公認を出さなかった。

*4:2009年の「政権交代選挙」でさえ、大野功統(自民)は米田晴彦(社民)に大差をつけた。