kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

プーチンと安倍晋三はともに帝国主義者、橋下徹と山本太郎はともにファシスト。心ある人々はプーチン・安倍晋三・橋下徹・山本太郎の四者をすべて否定しなければならない

 ウラジーミル*1プーチンの主義主張を一語で表す言葉は「大ロシア主義者」あるいは「帝国主義者」であろう。ファシストとは違う。日本大百科全書(ニッポニカ)によると、ファシズムとは

第一次世界大戦直後の1920年代初頭から第二次大戦終結時点の1945年までの約4半世紀間にわたり、世界の多くの地域に一時期出現した、まったく新しいタイプの強権的、独裁的、非民主的な性格をもった政治運動、政治・経済・社会思想、政治体制の総称。

とのことなので、1917年にウラジーミル・レーニンウクライナ民族の民族自決権を認めて許したウクライナ独立を否定して、ロシア革命以前の帝政ロシア時代への回帰を目指しているとしか認められないプーチンは「ファシスト」には該当しない。

 一方、ニッポニカの同じ項にある下記の記述を参照すると、日本では橋下徹大阪維新の会日本維新の会と、山本太郎と×××新選組*2ファシスト及びファッショ政党であると認定できるだろう。

 

ファシズム運動が、政治運動、思想運動としては排外主義的なナショナリズムを前面に掲げ、経済的には、先進帝国主義列強の非を鳴らしつつ国家の強力なリーダーシップによる経済成長と国民生活の安定を図ると称して「下からの革命」を唱え、中産階級を主体に――ファシズム中産階級の行動や思想から説明するファシズム論はこれに起因する――広く労働者階級までをも組織に組み入れることに成功した

 

 上記を維新と×××に当てはめると、維新は「下からの革命」という要素を欠く日本的ファッショ政党であり、×××は「下からの革命」を目指しているかのように見せかけつつ、実態は山本太郎が独裁するファッショ政党であるといえる。橋下も山本も、ともにプーチンが仕掛けたウクライナ侵略という帝国主義戦争を事実上正当化している。

 

 プーチンの話に戻る。下記は神子島慶洋氏のツイート。

 

 

 ただ、プーチンレーニンに対して批判的ではあっても、スターリンに対してはそうではないのではないかと思って、検索語「プーチン スターリン」でネット検索をかけたら、下記保阪正康氏のインタビュー記事(2022年3月24日付東京新聞)がみつかった。

 

www.tokyo-np.co.jp

 

 以下引用する。赤字ボールドは引用者による。

 

「意識するのはゴルバチョフではなくスターリン」 ウクライナ侵攻1カ月、保阪正康さんがプーチンの胸中を分析

2022年3月24日 06時00分

 

 ロシア軍によるウクライナ侵攻開始から24日で1カ月となる。旧ソ連時代から何度かロシアを訪問しているノンフィクション作家の保阪正康さん(82)に、プーチン大統領が侵攻にこだわる意味やロシア国民の今、日本がどう向き合うべきかについて聞いた。(聞き手・小松田健一)

 

◆20世紀型戦争

 

 21世紀に20世紀型の戦争があるとは思わなかった。典型的な帝国主義侵略戦争が公然と行われたことに驚いた。ウクライナ侵攻は、プーチン大統領が「大ソ連帝国」を忘れがたく、それを再興しようとしているのだと思う。

 

 プーチン氏が意識する指導者は、ゴルバチョフ氏ではなくスターリンなのだなと感じた。ゴルバチョフ氏は旧ソ連の政治システムを西洋型、つまりいろいろな国と共存する方向に持っていった。それに対して、共存ではなく君臨したいのがプーチン氏。それはとりもなおさずスターリンのやり方だというのが率直な感想だ。

 

 プーチン氏はKGB(国家保安委員会)出身。私は1990年から94年にかけて旧ソ連とその後に成立したロシアを10回ほど訪ねている。91年の旧ソ連崩壊で財政が破綻して年金も払えなくなったときに、KGB退職者に会って話を聞いた。

 

 彼らに共通していたのは、自分たちが国家を支えているという強い意識。KGB職員は自分がなりたくてなるのではなく、国が能力や実行力などを評価してピックアップするので、エリート意識が強い。彼らはウクライナベラルーシなど、旧ソ連の構成国を独立国とは思っていない。

 

 プーチン氏の意識も同じで、それこそソ連帝国の復活だと思う。

 

 今回驚いたのは、プーチン氏からウクライナは自分たちのものだという言葉が出てきたことだ。ウクライナは大ソ連帝国の一角であって、そこには自主性も主体性もない。われわれの安全のために存在し、背くことは許されないと公然と言い、それを軍事で実証しようとしている。

 

満州国ウクライナ

 

 プーチン氏のやり方を見ていると、かつての日本が自分たちの権益を守るため満州国を「生命線」と言ったのと重なる部分がある。ロシアはウクライナの親ロシア勢力を「独立」させて条約を結び、それを認めさせる名目で軍を出した。これは日本が満州国をつくったようなやり方。日本はその後、国際連盟を脱退して完全に孤立していく。今のロシアも孤立している。

 

 私が会った旧日本軍人の佐官クラスだった人たちは強烈なエリート意識を持っていた。その1つに、自分たちに誤りはないという歴史観がある。自分たちがやっていることが価値基準の中心にあることに対する誇りだ。プーチン氏を見ることで、かつての日本軍の専横、独善を感じ取らざるを得ない。

 

 一方で、日本が中国へ出て行った1930年代は軍人が密室で好きなようにやった。情報は公開されなかった。今は情報が世界に流れるわけだから、やっぱりあの時代とは異なるのだなという気がする。

 

◆上からの改革

 

 ロシアは30年前、ゴルバチョフ氏が指導者だった時代に大きく体質を変えた。共産主義を古い思想とし、20世紀の矛盾は20世紀中に解決するというゴルバチョフ氏の意思があった。しかし、その解決があいまいだった。そのために起きている揺り戻しを徹底的に批判しなければ、1990年代の新しいロシアが意味を持たなくなる。

 

 旧ソ連の崩壊は、市民の側から解体したのではなく、ゴルバチョフ氏ら当時民主派といわれた人が上から変えていった。しかし、改革するには、国民が改革の意識を持つことが基本。ロシアにはそれがなかった。新しい体制で社会主義の共有財産が私物化され、富の偏在が起きた。それにプーチン氏が支えられている。

 

◆公然と反戦デモ

 

 一方で、ロシアという国が20世紀とは違う点もある。

 

 スターリン時代の旧ソ連国民は「人民」「労働者階級」という名でくくられるだけの受け身の存在でしかなかったが、崩壊後の30年間で民主化の波が入った。だから公然と反戦デモをやる。権力に対して自立する市民意識があると思った。プーチン氏はスターリンであろうと、国民はスターリン時代なんかとうに超えて西洋型の市民社会に近づいている。

 

 プーチン氏がやっていることは権力の私物化で、独裁政権が歩む道を進んでいる。民主主義の概念を持っていない。そのような指導者を国民が見抜き、変えなければいけない。

 

 ロシアの人びとの反戦意識が広まることで、市民革命が起きるのではないかと思っている。つまり「われわれにはこの戦争に何の義務もない。もういい、自由がほしい」と。それが市民革命が起きるかどうかの1つの鍵だ。革命という言葉が強すぎるなら、市民的意識が求める改革。現在は、その方向に向かっていると思う。

 

 その一例が、政府系テレビ局の女性職員が生放送中に反戦プラカードを掲げたことだ。裁く側が世論を見ながら考えているだろうが、もしあの女性が孤立していたら、拷問でひどい目に遭ったかもしれないところ、今のところ罰金刑で済んでいる。彼女が言ったことで重要なのは「権力の言うとおりに行動してきた自分を恥じる」。その意識が市民革命の出発点になる。

 

◆核抑止力

 

 第2次世界大戦後に世界戦争が起きなかったのは、核抑止力が最大の理由だったと言われている。しかし、核が本当に抑止力だったのかは、あらためて問わなければいけない。プーチン氏は核を使うかもしれない。ひとたび使ったらどうなるかはいまだに分からない。核の限定的使用などあり得るのかという懸念が、プーチン氏の言動からは生じる。

 

 私たちは核を抑止力と考え、危険な綱渡りのような時代をずっと過ごしてきた。21世紀は核におびえる世紀になるのではないか。核のボタンを持つ指導者の資質がいかに大切かが分かる。

 

 こうした問題が起きたときに核保有憲法改正をすぐに叫ぶ人は、問題の本質が見えていない。まず、ロシアのウクライナ侵攻の本質は何か、きちんと分析、精査することが必要だ。そして戦争をやめさせる方向に動くのが筋。核保有憲法改正は1番目、2番目に論じることではない。

 

 精査することなく「核を議論することのどこが悪いのか」という主張は、拙速すぎると思う。どの国の指導者も国民も、戦争を止めるために何ができるか考える。そのときに「核を持つ」と言うのは、問題のとらえ方が本質から離れている。(談)

 

東京新聞より)

 

出典:https://www.tokyo-np.co.jp/article/167344

 

 保阪正康氏は昔からの保守の論客だが、昔は保守にもこういう指摘ができる論者が少なからずいた。現在ではほとんどいない。半藤一利氏も昨年亡くなった。現在の安倍晋三や安倍につながるような論者の大半は「保守」を自称しているが、実際には明治維新以降1945年までしか続かなかった大日本帝国への回帰を目指すアナクロ帝国主義者たちだ。安倍晋三ファシストではなくプーチンと同じ帝国主義者だ。だから2人は「同じ未来を見ていた」のである。なお現首相・岸田文雄は、嘆かわしいことに保阪正康氏よりも安倍晋三にずっと近い立ち位置にいる。岸田はもっと強く批判されなければならないが、プーチン安倍晋三といった巨悪が風除けになって「漁夫の利」を得ている。

 本記事の結論。プーチン安倍晋三はともに帝国主義者である。一方、橋下徹山本太郎はともにファシストである。心ある人々は、プーチン安倍晋三橋下徹山本太郎の四者をすべて否定しなければならない。

*1:「ウラジーミル」「ウラジミール」「ウラディーミル」「ヴラディーミル」等の表記があるが、どれが一番ロシア語読みに近いかは知らない。本ブログではもっとも普通に用いられる「ウラジーミル」を用いる。

*2:×××は現元号の平仮名表記。弊ブログでは漢字・平仮名・ローマ字を問わず、現元号NGワードとしている。他にプロ野球・読売軍の日本語の愛称及び安倍晋三政権の経済政策を著す6文字の片仮名がNGワードである。但し前者については普通名詞としては必ずしもNGワードではない(とはいえ使用を避けてはいるが)。なお普通名詞の場合は「じん」に強勢をおいて発音されるが、NGワードの場合は「きょ」に強勢がおかれることが多い。但し、関西の一部では「じ」に強勢をおいて発音される(主に奈良県)。それから大昔のニュースで普通名詞と同じアクセントで発音されていた例に接したことがある。蛇足だがヤクルトはようやく読売に勝った。神宮で3連敗したあと東京ドームで勝つという、昨年も6月末から7月にかけて見られたパターンだ。なおヤクルトが東京ドームで天敵・菅野に土をつけたのはおそらく2015年10月の首位攻防戦に2対1で勝って以来、7年ぶり2度目であろう。