kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

東京選挙区は結局山本太郎が辛勝、海老沢由紀と荒木千陽は落選。自民圧勝で立民・共産が惨敗、民民も敗北。社民は議席を守り政党要件を維持。N党と参政党が各1議席を獲得。

 結局、東京都選挙区での山本太郎海老沢由紀、荒木千陽の全滅は果たせなかった。海老沢と荒木は落とせたが、山本が当選してしまった。最下位当選で海老沢に肉薄され、新選組も勢いは落ちたと思わせるが、山本はしぶとかった。

 私は山本と海老沢の争いになった時点で失望したので、山本の当確が出るまで起きていなかった。

 選挙は自民が圧勝し、維新は比例で野党第一党になったが選挙区では4議席にとどまり、倍増はしたものの中くらいの勝利だ。

 惨敗したのは立民と共産。立民は比例で7議席で、8議席の維新に負けた。代表・泉健太の「提案型政党」のあり方は有権者に否定されたというほかない。有田芳生もこれからは在野で「自民党(故安倍晋三)と旧統一教会(協会)」の関係を追及することになる。しかし泉がこの惨敗にもかかわらず代表辞任を否定していることは信じ難い。昨年の代表選で泉を後押しした小沢一郎のグループでも、岩手選挙区で木戸口英司、新潟選挙区で森裕子がそれぞれ落選した*1小沢一郎の政治生命も終わりつつある。今回は安倍晋三死亡に絡む失言もあった。小沢は完全に「過去の人」になった。泉執行部では、国対委員長馬淵澄夫(悪質な極右人士)の無能さも際立っている。

 また共産は、前回までの「野党共闘」で選挙区に候補を立てないことが比例票の減少を招いたと主張する向きもあったが、「野党共闘」が事実上機能しなかった今回、かえって比例票を大幅に減らしてわずか3議席に終わった。選挙区も当選は東京の山添拓だけで、わずか4議席の惨敗。志位和夫はこれでも「路線は正しかった」というのだろうか。

 さらに民民も議席を減らした。出口調査で2〜5議席と予測された中では最大値の5議席だったが、このために「裸の王様」玉木雄一郎も居座るのだろう。唾棄する唾も湧かないくらいだ。

 社民は1議席を確保して福島瑞穂が国会にとどまった。私は福島氏に対して一定の批判を持っているため、同氏ではない同党の候補者の名前で投票したが、福島の議席確保で死に票にはならなかった。得票率も2%を上回り、社民は政党要件を維持した。今回の参院選の救いはこれの一点だけだ。

 新選組は2019年を上回る3議席を獲得したが、この議席は3年前に山本太郎が東京選挙区に出馬していたら獲れたと思われる議席数であって、これ以上の伸びは難しい。結局山本は「野党共闘」の破壊者としての役割を演じただけだった。N党と参政党の議席獲得、さらには(やはりこれ以上の伸びを抑えられる見通しがようやく出てきた)維新と合わせて「第三極」なる有害な勢力が伸びた選挙だった。

 参政党であやうく武田邦彦が当選しそうになっていたことを知って、武田が当選しなくて良かったと思った。この武田は極右人士だが、2000年代後半から10年代初頭にかけてオザシン(「小沢信者」)たちに大いにもてはやされた。オザシンとは現在の第三極の隆盛を先導した、有害極まりない連中だった。

 ただ、維新、新選組、N党、参政党などの第三極を許した旧民主・民進系政党や共産・社民の責任は重いというほかない。旧民主・民進系では維新のほか自民党に迎合する動きも目立ち、玉木雄一郎などは露骨に連立政権入りを目指したが、結局山形選挙区で自民党対立候補を立てられ、危うく負けるところだった。今回の自民圧勝で、議席を減らした民民など「お呼びでない」ことは言うまでもない。玉木は恥を知っている人間であれば、ただちに代表を辞任すべきであろう。とはいえ玉木が辞めたら後釜には事実上維新の人間である前原誠司しかいないけれども。

 覚悟はしていたが、本当にどうしようもない参院選だった。

*1:北海道選挙区で落選した小沢の元秘書・石川知裕は、ある時期から小沢の方から距離を置くようになったので「小沢系」とはいえない。