しつこく泉健太の話だけれども、ネットの立民支持層は、かつて共産党支持で鳴らしていた某学者氏が、現在しきりに泉を擁護して支持層の左側に「限界系」というレッテルを貼っており、それが一定の流れになっているからといって、流れに棹さそうと(=時流に乗ろうと)思わない方が良い。もっと広い視野で、現在の立民がどう思われているかを認識した方が良い。そのために参考になる一つが、現在三春充希氏がやっている各党の国政選挙結果の分析だろう。特に立民は、結党時の飛ぶ鳥を落とす勢いから「泥舟」化して一昨年の衆院選で話題を呼んだ岐阜の若手候補者からも逃げ出される惨状*1を呈するまでの落差が非常に大きいので、今後リリースされる三春氏の分析が注目される。
なお私は三春氏の思想信条とはかなり合わない部分がある。ことに氏はかなりの×××新選組びいきと推測され、それとも関係するかもしれないがウクライナ戦争のとらえ方が私とは異なる。あの戦争に対する氏のスタンスは新選組(や伊勢崎賢治ら)に近いように見受けられるが、自民党から共産党に至るまで、新選組と同様のスタンスをとる政党は同組以外にはない。ひとことでいえば、私は戦争反対よりも侵略反対が優先されるべき、つまり侵略者に対してフィジカルな抵抗を行うことは止むを得ないと考えるが、氏の場合は戦争反対が先に来ると思われる。
しかし、氏のデータ分析は非常にすぐれていると評価している。氏の有料noteに登録しようかどうかも考慮している。
氏がリツイートしていた下記ツイートには強く共感する。
立憲民主党にしろ、日本共産党にしろ、データを直視して現状を打開してほしい。 https://t.co/LwUHvIz1pP
— jcpfan (@jcpfan) 2023年1月1日
ツイート主は "jcpfan" と名乗っていることからも明らかなように共産党支持者と見られるが、同党の支持者もさまざまで、少しでも党や党執行部(志位和夫や小池晃ら)が批判されると青筋を立てて怒り狂い、そのくせ共産党の主張とは全く異なる異様なプーチンびいきの某暴犬のような権威主義者もいれば(なぜあの犬が新選組支持に転向しないのか不思議でならない)、上記ツイート主のような理性的な人もいる。
立民支持者も同様で、昨年の参院選での同党の低得票率を「アクシデントだった」と片付けようとする人がいるとは昨日も書いたが、そうやっていくら誤魔化そうとしても選挙のたびに結果に直面せざるを得なくなる。泉健太は昨年の参院選の敗因が「提案型路線」だったとする党の総括を受け入れたはずだったのに、その路線を自ら推進したことの責任をとって立民代表を辞任したりはしなかった。つまり総括を受け入れたこととその後の行動とが全く整合していない。そして新年早々自らツイートを炎上させている。どうしようもない。
昨夜、kazukazu88氏のツイートを見ていたら、氏のリツイート経由で下記のツイートを知った。
泉健太の乃木神社参拝にウゲッとなっている人が多いけど、倫理法人会で支部顧問をやっていた人なので「こんなものでしょ」というのが個人的感想。 倫理法人会の上部組織「倫理研究所」のトップは日本会議と親学団体の幹部なので、宗教法人ではないものの価値観は宗教右派そのもの。 #ss954 pic.twitter.com/NYiuMxhv9l
— 風間新吾(城南信用金庫ユーザー) (@kazamazov) 2023年1月4日
Wikipediaの倫理研究所の項から以下に引用する。
活動[編集]
- 地球倫理とは、丸山竹秋(まるやまたけあき、倫理研究所会長)が提唱した理念であり、 「地球倫理の推進」は、グローバルな視野に立って、地球をより美しく、快適に、調和のあるものにしていこうという活動。その一環として地球倫理推進賞を1998年に創設。青少年の健全育成、伝統芸能の継承、医療などの人道支援、環境保全や途上国での地域開発などの活動を5年以上続けてきた団体または個人を毎年公募し、顕彰している。[11][12][2]
- 第2回地球倫理推進賞を受賞した日本沙漠緑化実践協会との出会いを契機に、1999年より中国内蒙古自治区恩格貝クブチ沙漠で植林活動を毎年実施している。2015年までに緑化隊を57回派遣し32万5,161本を植林した。[2][13] また、2015年より同自治区ウランブハ沙漠でも植林を開始した。[13] 2008年から毎年、メーデーの連休に、日中両国の大学生が参加した植林交流活動を実施している。[13]
- 1985年に中華人民共和国社会科学院と友好交流関係を結び、中華人民共和国の大学と学術交流を行っている。[13]
- 全国の小学生を対象とした「しきなみ子供短歌コンクール」を、2006年より実施している(後援:文部科学省、全国民間放送ラジオ局37社)。短歌作りを通じて国語力を培い、豊かな人間性を育成し、日本の伝統文化の継承に貢献していくというのが趣旨。[2]
- 過去に実施された保守系政治団体日本会議のイベントの受付において、倫理研究所を含む各種宗教団体別の受付窓口が設けられ、参加者を組織動員したこともあることが指摘されている[14]。
- 早川タダノリによれば、倫理研究所の在米組織が、ニューヨーク市などで活発に運動を展開し、「平和の碑(従軍慰安婦像)」の建設に反対するなどの「歴史戦」を積極的に担い、現地での動員源となっている[15]。
- 一般社団法人公益資本主義推進協議会のシンポジウムにたびたび協賛しており、同法人と交流が特に深い。詳しくは公益資本主義推進協議会参照。
- 地域の政財界人、実業家、企業経営者などを対象に、「経営者モーニングセミナー」という早朝の勉強会を開催している。「活力朝礼」と呼ばれる、大声を張り上げての朝礼や、「万人幸福の栞」の朗読、会員の講演などが行われている。
確かに、右翼的な性格も持った団体のようだ。
立民支持層の中には、泉はかつて社会党の熱心の支持者であり、社会党を馬鹿にしがちだった枝野幸男よりむしろリベラルだと強弁する人もいるが、その人の主張から私が連想したのは、かつてリズ・トラスが急進左派だったとして、大型減税を柱としたトラスの政策が典型的な新自由主義思想に基づくものであることを否定しようとした一部の人たちだった。ちなみに新選組の政治塾で教える立場に立つ長谷川羽衣子(本籍は緑の党グリーンズジャパン)がトラスを絶賛するツイートを発して赤恥をかいた。新選組を「急進左派」扱いする不思議な人たちもいるが、私には元号を冠したあの党(組)も(左派的な部分も多少あるとはいえ)右派ポピュリズム政党であるとしか思えない。第一、昔の話を言い出したらナベツネは共産主義者だったわけだし、人の主義主張や思想信条は大きく変化するものだ。今現在の泉健太はどんなに控えめに言っても「保守」または「右派」だし、下手をしたら「右翼」(急進右派)あるいは維新に接近していることから「ネオリベ」の範疇にも属するかもしれない。
でもまあ、泉は簡単に責任を取るような人間ではなさそうだから、泉への審判は大きな選挙(差し当たっては今春の統一地方選がある)を待つしかないのだろう。やれやれ。