泉健太の乃木神社参拝については、私は立民の支持者ではないから「どうかと思う」とか「早く辞めてほしい」というくらいの感想しか持ちようがない。それよりも、ここぞとばかりに批判者を「限界系」呼ばわりしたり、罵倒語としての「左翼」を浴びせかける人たちのあり方の方が気になる。後者については、これまであまり他人を「左翼」呼ばわりの罵倒をしたことがなかったと認識していた人までそれをやっていた。
乃木希典は部下を多く死なせてしまった無能な将軍だった上に、最悪なことに明治天皇に「殉死」した。そんな人を祀る神社に「中道左派を主な支持層とする」野党第一党の党首が初詣に出掛けたことは、どんなに割り引いてもネガティブな心証を持ってしまう。これは私の自然な感情であり、自分でも制御できるものではない。
社民党員・まことん氏のツイートより。
泉健太氏の「乃木神社」参拝。これは、泉代表下の立憲民主党が日本維新の会に急接近していることや、敵基地攻撃能力(反撃能力)を一部容認しているかに読める安保見解を明らかにするなどの状況とも関わっていると考えます。主要野党も含め、日本が急速に更なる右傾化をしつつある、という意味で。
— まことん┃労働者の目線(しばらく低浮上) (@makotonch) 2023年1月4日
立憲・泉健太氏。東京には幾多の神社があるのに、なぜ、わざわざ「乃木神社」に初詣に行き、それを誇らしげに?ツイートするのか。これは「陰謀論」臭いのですが、立憲の支持者を試しているのでは?「中道」という名の、その実は「右傾化」に、何処まで立憲の支持者が付いてくるかを。
— まことん┃労働者の目線(しばらく低浮上) (@makotonch) 2023年1月4日
そうそう、なんでわざわざ乃木神社を選んで、これ見よがしのツイートまでしたのかってことだよね。乃木神社が自宅の近所にあるというのは単なる方便で、「立民の支持者を試す」意図があったと考える方が自然だ。しかも泉は支持層の「左側」をさらに挑発するかのようなツイートまでしており、それらが「はてなブックマーク」のホッテントリになった。
何だか息苦しいですね…。
— 泉健太🌎立憲民主党代表 (@izmkenta) 2023年1月4日
今年は幾つかの寺社を詣でましたが、近所の神社で国家繁栄、家内安全を祈ることが「軍人を神と崇める行為」とされるとは…。
武人や軍人を祭神にしている神社は全国に多数あります。初詣に行くと軍人崇拝なのですか? https://t.co/zFfiVfXu2N
「乃木神社に参拝したら軍国主義に追従すると批判されても仕方ない」とか、もう酷いもんだ。そうした考えの方がよっぽど危険。
— 泉健太🌎立憲民主党代表 (@izmkenta) 2023年1月4日
私は過去の歴史に学ぶし、教訓にもする。乃木神社創建の経緯もある程度は知っている。でも当然だが、軍国主義者ではない。
本当に失礼な話。 https://t.co/ZfHS53KgFe
これらは「炎上商法」にしか私には見えない。しかもその効果は皆無ではないかと思われる。
泉は、昨年の参院選で立民の比例票が枝野幸男代表時代の一昨年の衆院選から約3分の1も減らしてしまったかを考えるべきだろう。しかし昨年からの泉はといえば、岸田政権の軍事費倍増政策や安倍晋三の国葬に対する反応に見られる通り、3分の1減った状態を固定しようとしているかのようにしか見えない。昨年の参院選を「アクシデントだった」とツイートしていた人を見かけた。おそらく泉の支持者だろうが、国政選挙の得票率は世論調査では決して得られない有権者に対する「全数調査」であり、これを「アクシデント」と片付けようとするとは全く非論理的だと言わざるを得ない。現実から目を背ける態度はいい加減に止めた方が良い。
泉に対しては、いつだったか三春充希氏が「愚か者め!」と一喝していたが、その通りだよな、と思わないわけにはいかない。