岸田文雄内閣の支持率が再び急落に転じた。
三春充希氏のツイートより。
これだと直近の内閣支持率は急落に近いものがあります。前回衆院選のとき(グラフ左端)と比べても、10ポイント以上低い状態です。https://t.co/kqERpcO8Gv
— 三春充希(はる)⭐第50回衆院選情報部 (@miraisyakai) 2023年6月12日
私は上昇していた岸田内閣支持率は必ずや再び下落へと転じ、そうなったら今度はなかなか支持率は上がらないだろうとずっと書いてきた。それは現在の私が持つ日本社会観を反映している。
一方、大濱崎卓真とかいう御用評論家は、少し前、内閣支持率が上げ止まった頃のヤフコメに、支持率は再び上昇するだろうなどと書いていたが、大濱崎の予想は外れつつある。ざまあみろ。
支持率下落の原因は、間違いなく欠陥を抱えたマイナンバーカードのゴリ押しだろう。この件に限らず岸田内閣には世の中の流れを読む力に欠けていて、安倍晋三を思い出させるゴリ押しに走る傾向が強い。政権の基盤をガチガチに固めた安倍はそれでも通用したが(但しその代償として日本社会がガタガタになってしまった)、岸田ではそうはいかない。だから基本的に内閣支持率には上向きの力よりも下向きの力がかかることが多い。昨年はその下向きの力に安倍晋三暗殺後の統一教会問題が拍車をかけたが、今年の支持率回復はその反動が一時的に起きたタイミングで立民と共産がともに自滅したことで、予想もできなかった大きな支持率の反転上昇が起きた。
しかしそれも一時的なものに過ぎなかった。今回の支持率反転下落はそれを明確に示していると思う。
岸田文雄の選択はさらに難しくなった。とはいえ、今後支持率を上昇させる要素など何もないのだから、私が岸田だったら解散を断行するだろう。既にそれを織り込んだ形で各政党が候補予定者を発表したりしている。岸田本人がどういう決断を下すかはわからないが。
しかし、今回の岸田内閣支持率下落が、予想される立民と共産の苦戦を好転させるほどのものにはならないだろう。
両党はそれぞれ独自路線を突き進もうとしている。
下記はまことん氏のツイート。
最近のTwitter上の立憲支持者界隈での「自立」論は、「「自立」という名の孤立論」のような気がします。それは、「連帯を求めて孤立を恐れず」とも異質の、「俺達の好きにさせてくれ」論、と言うべきか。いわゆる立憲野党が候補者を乱立させて、与党や「維新」に小選挙区で本当に勝てるのでしょうか。
— まことん┃SDGsを目指す労働者 (@makotonch) 2023年6月12日
この「自立」論とは、当初(自民党へのすり寄り路線や)維新との「共闘」を目指した立民の泉健太路線の破綻を糊塗するために編み出された屁理屈に過ぎない。泉を支持するインフルエンサーたちがそれをもっともらしく喧伝し、大勢に流される傾向がすっかり強くなった「メダカ」的なネットの立民支持層がそれに追随しているだけだと私はみている。従って、それが悲惨な選挙結果を招く可能性は極めて高いだろう。
「野党は弱い。(略)共闘すると支持がなくなる(略)共産党との連携を敗因だと見なす説もあります。ただ(略)維新などの「ポピュリスト政党」を除いた「野党ブロック」の票数は、この20年で、希望の党に振り回された2017年(衆院選)以外は毎回、自民を上回っています。」https://t.co/oQPdxHoYkG
— まことん┃SDGsを目指す労働者 (@makotonch) 2023年6月12日
リンクされたハフポスト日本版掲載の中京大教授の分析には、元号新選組を「ポピュリスト政党」ではなく「野党」に数え入れているらしいことに強い疑問を持つが、一定の説得力はある。
「十年先」を見据えた野党各党「自立論」は、理解出来ます。しかし、今、立憲野党で論じられている「自立論」は、直近とも噂される総選挙での選挙戦略でもある。野党間で遠心力を働かようという「自立論」は、私には「共産党ウザイ論」、「少数野党や「市民様」は黙っていろ論」にしか、思えません。
— まことん┃SDGsを目指す労働者 (@makotonch) 2023年6月12日
というより、立民の維新との「共闘」失敗を誤魔化そうとする強弁にしか見えないんだよね。
各政党が「自立」し、政策ベースの選挙をするなら、小選挙区比例代表並立制という制度は、廃止するしか無いと思いますね。立憲民主党の泉健太代表は、小選挙区主体の選挙制度の見直しこそ、公約に掲げるべきだと考えます。
— まことん┃SDGsを目指す労働者 (@makotonch) 2023年6月12日
筋論から言えば当然そうなる。しかし泉の本心が小沢一郎ばりの「大きな塊」論にある(小沢と泉の違いは「共闘に共産党を加えるか否か」のオプションにしかない)から、泉が並立制の見直しなど夢にも思っていないことは絶対に間違いない。
共産党。衆院総選挙で、立憲の菅直人氏の「東京18区」で候補者を擁立する模様。これに批判があるようですが、共産が同選挙区に候補を擁立してないのは、旧立憲結党の2017年総選挙以降。同党としては、泉立憲が共闘を拒否する以上、旧来に戻るということでは。共産のみを批判するのは無理があると思う。
— まことん┃SDGsを目指す労働者 (@makotonch) 2023年6月12日
個人的には菅直人はそろそろ引退しても良い頃だとずっと言っているのだが、どうやら菅は落選するまで立候補し続けるつもりのようだ。それより目を引いたのは西村智恵美が議席を得ている新潟1区に共産党が候補予定者を発表したことだ。
これらの選挙区は、うがった見方をすれば共産が立民の非主流派に泉体制の打倒をけしかけているともとれる。しかし早期に衆院選があれば当然ながら共産党はこれらの候補者を立てることになるだろう。
私は現在の立民・共産の執行部に対してともに強い批判を持っているので、両党の共闘はどうでも良い、それより早く執行部を刷新して、立民は現在の強い右バネから、共産は現在の過度の権威主義からそれぞれ脱してもらいたいと思うだけなので、これらの候補の擁立を咎めるつもりは全くない。もはやなるようにしかならないと匙を投げている。
両党とも、厳しい現実に直面するまでは本当に「変わる」ことなどできないのだろう。