ロシアの「民間軍事会社」ワグネルの語源はドイツの作曲家にしてヒトラーが心酔し、自らもユダヤ人差別者として悪名高かったリヒャルト・ワーグナー(1813-1883)だろうとは前々から思っていたというより確信していたが、やはりその通りだった。TBS『サンデーモーニング』で水野真裕美アナウンサーが紹介していた。ワーグナーの肖像画が表示され、勇ましい「ワルキューレの騎行」の音楽が流された。
ワーグナー生前の悪行を紹介する記事の一例として、下記リンク(2018年)を挙げておく。以下引用する。
ワーグナーの手紙、イスラエルで競売へ ユダヤ人の「腐食的影響」に言及
2018年4月23日 12:13 発信地:エルサレム/中東・アフリカ
【4月23日 AFP】ドイツの作曲家リヒャルト・ワーグナー(Richard Wagner)がユダヤ人による文化への悪影響を危惧した内容の手紙が24日、イスラエルで競売に掛けられる。反ユダヤ主義者だったワーグナーの作品はイスラエルでは公の場での演奏が実質的に禁じられているが、これを機に国内で議論が再燃しそうだ。
ワーグナーが19世紀に作曲した壮大で国粋主義的な作品は、反ユダヤ主義やミソジニー(女性への嫌悪や蔑視)、民族純化思想に満ちている。民族純化は後にナチス・ドイツ(Nazi)が大々的に掲げ、その指導者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)はワーグナーの愛好家だった。
出品される1869年4月25日付の手紙は、ワーグナーがフランス人の哲学者エドゥアール・シュレー(Edouard Schure)に宛てたもの。その中では、ユダヤ人がフランス社会に同化すれば「ユダヤ精神による近代社会への腐食的影響」を観察できなくなるとし、フランス人はユダヤ人について「ほとんど何も」知らないなどとも記している。
イスラエルにはワーグナー作品の演奏を禁止した法律はないが、過去に演奏が試みられた際に国民から強い反発が起き、騒ぎになった経緯があることから、オーケストラや会場が演奏や上演を自粛している。
ワーグナーは1850年、偽名で「音楽におけるユダヤ性」と題した論文を発表し、激烈な反ユダヤ批判を展開。1869年にはこの論文を実名で出している。(c)AFP
(AFP BB Newsより)
ウクライナ戦争についていえば、軍事会社の名前一つとってもプーチンこそネオナチに近い人間であることは明白だろう。今朝最初に公開した記者で「極に振れた人間」が言及していたウクライナ前大統領のポロシェンコも自身が腐敗したオリガルヒであって国内にネオナチを泳がせていたことはよく知られているが、そのポロシェンコにとって代わったゼレンスキーは種々の問題を抱えるとはいえどもネオナチではない。ウクライナ自体もヨーロッパの中ではネオナチが浸透している割合がもっとも低い国であり、逆にもっともひどくネオナチに蝕まれている欧州の国は本家本元のドイツであるとの話もネットで見たことがある。
ウクライナ戦争については「知の読売軍」だか「痴の虚人」だかの異名をとる佐藤優をこき下ろす材料もあるので、そちらは別記事にて紹介したい。
佐藤がロシアとイスラエル双方の「実質的なエージェント」と言われていることには奇異の念も抱くが、とはいえイスラエルはウクライナ戦争において親ロシアの態度をとる国の一つである。