右翼の鈴木邦男が死んだらしい。以下に毎日新聞の訃報記事を示す。
毎日新聞 2023/1/27 15:13(最終更新 1/27 19:53)
討論番組への出演などで右派の論客として知られ、民族派団体「一水会」を創設した作家の鈴木邦男さんが11日、誤えん性肺炎のため死去した。79歳。葬儀は親族らで営んだ。「一水会」主催でお別れの会を後日開く。
福島県出身。当時は右派の宗教団体だった「生長の家」信者の家に生まれ、早稲田大在学中、左翼運動に対抗して右派系学生団体を創設。連合赤軍事件や三島由紀夫の自決に衝撃を受け、1972年「一水会」を立ち上げた。「親米」を掲げた旧来の右翼団体とは違い、「反米」を掲げた同会は「新右翼」と称された。
リベラル系の言論人や政治家との交友も広く、「朝まで生テレビ!」(テレビ朝日系)などの討論番組にも出演。近年は自民党の憲法改正草案や在日外国人へのヘイトスピーチに反対していた。著書に「愛国と憂国と売国」「憲法が危ない!」など。
出典:https://mainichi.jp/articles/20230127/k00/00m/040/125000c
本論に入る前にはっきり書いておくが、私は鈴木を全く評価していない。ブログを始めた頃の2006〜07年頃までは騙されていたが、ある時期にこの人もまたトンデモであることに気づいて以降近寄らなくなった。だからブログ内検索をかけても鈴木に言及した記事は2件しかない*1。1件目にはかつての「14歳のオザシン」藤波心(26歳の現在もオザシンかどうかは知らない)に朝日新聞の記事で言及した高橋純子記者の記事を批判したエントリで、2011年12月3日に公開した。
記事中の鈴木への言及は下記の一箇所のみ。
気になって調べてみたら、藤波さんは「マガジン9」主催の鈴木邦男サイン会に駆り出されていた。
もちろん否定的なニュアンスを込めて書いたものだ。
もう1件は2015年3月22日に公開した下記記事。
以下引用する。
昨日、池袋のジュンク堂に行ったら、内田樹と「リベラルにも人気のある右翼」鈴木邦男との対談本が置いてあったが、私は立ち読みする価値も認めなかった。ジュンク堂の難波店では、内田樹と鈴木邦男の新刊本を宣伝する「トークイベント」とやらが一週間ほど前に行われていたらしい。
http://misetoku.kakaku.com/misetoku/info/detail.aspx?mt_companycd=1162M&mt_prid=P000000276
実は昨日、鈴木が同じ右翼の高木尋士と北一輝について語り合った記事を目にしたばかりだった。私は、鈴木邦男も内田樹も買わない。内田樹はあくまでも保守、鈴木邦男はあくまでも右翼の人であって、こんな人たちばかりを「リベラル」がもてはやす風潮を私は全く好まない。内田や鈴木によって「リベラル」が骨抜きにされている観すらある。
出典:https://kojitaken.hatenablog.com/entry/20150322/1426977879
記事はこのあと鈴木邦男と高木尋士の北一輝論を、北の研究で知られる松本健一の著作を引用して批判しているが、その部分は省略する。
最初に引用した毎日新聞の訃報記事についた、リベラルの立場から弔意を表するはてなブックマークのコメントを2件リンクする。
右派の論客「一水会」創設者、作家の鈴木邦男さん死去 79歳 | 毎日新聞
今や絶滅危惧種となっていた真っ当な右派の論客だったが、この人が亡くなったことで、日本の自称保守は排外主義者とミソジニー、インセルの隠れ蓑でしかなくなった。合掌。
2023/01/27 22:34
上記コメント主には日頃から敬意を持っているが、このブコメには共感できない。鈴木邦男も十分トンデモな人士だったというのが私の認識。
右派の論客「一水会」創設者、作家の鈴木邦男さん死去 79歳 | 毎日新聞
2020年愛知県知事リコール後の評価や言説(twitterコメント)を通じて、オンラインで観察し得る限り、ほぼ唯一、左右両翼から信頼を得た稀有な活動体「一水会」さん。心からの敬意と弔意を捧げます。
2023/01/27 16:23
同じく共感できない。
私がスターを進呈したのは下記ブコメ。
右派の論客「一水会」創設者、作家の鈴木邦男さん死去 79歳 | 毎日新聞
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真っ当な右派の論客(笑) 海外では、一水会は露プロパガンダに奔走する極右と正確に見られてるし、鈴木はオウムやよど号を巡り、露骨におかしな動きをして来た。別の次元に住んでるのかな。一水会は"特殊な"所ですよ
2023/01/27 23:53
帝政ロシアの再興を夢見るプーチンのロシアは今や世界中の極右の総本山となっているが、鈴木と一水会はそのロシアのプロパガンダに奔走する極右だと指摘している。このブコメに説得力を感じた。
*1:かつて運営していた『きまぐれな日々』には2007年頃、鈴木に好意的に言及した記事を書いた記憶がある。