kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

選択的夫婦別姓、女性就労支援の「一丁目一番地」 経団連会長(毎日新聞, 2/13)

 また更新の間隔が空いた。仕事で手が離せなかったためだ。今朝は起きたら8時を過ぎていた。来月で関口宏が降板するというサンデーモーニングがもう始まってるんじゃないかと一瞬思ったが土曜日だった。この土日も仕事にかなりの時間を割かなければならない。

 それに最近は、自由民主党日本共産党とが同時に崩壊し、その間の立ち位置にあるはずの立憲民主党(立民)もいっこうに浮上できないどころか自民や共産と一緒に沈みつつあるように見える。維新や元号新選組などは2021年衆院選の前と比較すると党勢がかなり伸びたといえるが、今後多くの人々の心をとらえて躍進するような勢いは感じられない。この2党はいずれもトップダウンの政党であることが大きなネックになっている。

 今の日本は、大きな社会の変革を迫られているが、政治や経済の組織がそれに対応できていないように見える。

 今週注目したのは毎日新聞の下記記事だった。

 

mainichi.jp

 

 以下引用する。

 

選択的夫婦別姓、女性就労支援の「一丁目一番地」 経団連会長

毎日新聞 2024/2/13 19:49(最終更新 2/13 19:49

 

 希望すれば結婚後も夫婦がそれぞれ従来の名字を使い続けることができる「選択的夫婦別姓制度」をめぐり、経団連の十倉雅和会長(住友化学会長)は13日の定例記者会見で、制度導入は女性の就労をサポートするものとして「政府は一丁目一番地として、ぜひやっていただきたい」と述べた。

 

 選択的夫婦別姓制度をめぐっては、法務省の法制審議会(法相の諮問機関)が1996年、制度の導入を盛り込んだ民法改正案要綱をまとめたが、自民党保守系議員らの反対により、改正法案の国会提出のめどは立っていない。この点について十倉氏は「なぜこんなに長い時間たなざらしになっているか、よく分からない」と厳しく批判した。

 

 また、海外訪問の際にパスポートの戸籍名とビジネスネームとして使っている旧姓の不一致によるトラブルが生じたり、改姓後に旧姓時代の研究論文の実績が認識されなかったりする弊害を指摘。政府に制度の早期実現を訴えた。

 経団連は1月、加藤鮎子女性活躍担当相との会合の場で、制度の早期導入を初めて公式に要望している。今後も経団連内で議論を重ね、政府に新たな提言を出す予定という。【町野幸】

 

URL: https://mainichi.jp/articles/20240213/k00/00m/020/185000c

 

 泉健太支持者のnaoko氏も手放しで絶賛している。もちろん私にも異議はない。

 

 

 私の記憶では、この経団連会長は以前から選択的夫婦別姓制度の導入を求めていたように思う。ネット検索をかけたら直近の上記発言の件で埋め尽くされていたので確認できなかったが、一つ気づいたのは、一昔前だったらネトウヨが噴き上がっていたに違いないこの発言に対する反発が、今や利用者などほとんどいないと思われる5ちゃんねるの下記スレが検索に引っかかったくらいのものだったことだ。

 

 少なくとも、故安倍晋三がつい数年前まで総理大臣を務めていた時代のような「アナクロ極右とネオリベの蜜月時代」は既に去り、幸いにも、そのような暗黒時代はもう二度と戻ってこないに違いないと確信させられる。

 前記毎日新聞記事についたはてなブックマークコメントより。

 

選択的夫婦別姓、女性就労支援の「一丁目一番地」 経団連会長 | 毎日新聞

就労支援のためというところはズレてるとおもうが、ともかく早く導入されたい。 “「なぜこんなに長い時間たなざらしになっているか、よく分からない」”のは本当にそう。

2024/02/14 09:03

b.hatena.ne.jp

 

選択的夫婦別姓、女性就労支援の「一丁目一番地」 経団連会長 | 毎日新聞

ジェンダーギャップ指数146か国中116位、G7中最下位、女性差別撤廃条約に批准後3度勧告を受けても無視している人権後進国ニッポン。就労支援ではなく、女性差別を助長する家父長制を始めとした家制度との戦いなのよ。

2024/02/14 10:09

b.hatena.ne.jp

 

 後者のブコメの言う通りだし、「女性差別を助長する家父長制を始めとした家制度」は前述の「自由民主党日本共産党とが同時に崩壊し」つつある最大の要因であるとともに、同じ体質は秋篠宮家の長男の誕生日を祝うXをポストする立民代表の泉健太も共有しているとも思う。また維新や元号新選組にさらなる伸び代が少ないと私が予想する理由として、両党ともに家父長主義的・権威主義的傾向が非常に強いことが挙げられる。

 そして、経団連会長が選択的夫婦別姓の導入を求めるのは、前述のような「家父長主義的・権威主義的」な社会のあり方では、日本の産業がもはや諸外国に太刀打ちできなくなりつつあることへの危機感からくるものではないかと思う。家父長主義的社会においては男性は女性との間に階級差があるが、階級社会においては下の階級に属する人々が能力を発揮する機会が妨げられるため、どうしても産業の競争力が劣ってしまう。「ジェンダーギャップ指数146か国中116位、G7中最下位、女性差別撤廃条約に批准後3度勧告を受けても無視している人権後進国ニッポン」が産業の斜陽国となりつつあるのは理の当然なのである。

 たとえば高市早苗などは夫婦別姓制度に対して「くたばれ」とまで言っている。

 

www.buzzfeed.com

 

 以下引用する。

 

「伝統的な家族観」を重視する高市氏の姿勢は、以前から一貫している。

1997年の衆議院法務委員会では、当時の民主党が出した民法改正案に対し、「我が国の家族と社会に取り返しのつかない影響と混乱をもたらす」などと反対。

2010年にも与党だった民主党が提出した民法などの改正案について、戸籍制度にも影響があるとして、「不倫や離婚を助長して家族を解体していく様々な規定が盛り込まれています」などとブログで反対の意見を表明していた。

昨年から今年にかけて自民党内で進んでいた「氏制度の在り方に関するワーキングチーム」の議論でも、選択的夫婦別姓については強く反対の姿勢を打ち出した。

「家族が崩壊する」などとして、自民党有志とともに42都道府県議会議長に反対を呼び掛ける書面を発送したことも注目を集めた。

最近では、『正論』(20216月号)の特集でも、「子の氏の安定性が損なわれる可能性がある」「世の中の制度に統一性がなくなり、第三者の苦労は大変なことになる」と述べており、主張に変化がないことがわかる。

また、「他国に誇れる極めて優れた(戸籍)制度だから、守り抜くべき」「(婚姻時に夫または妻の名前を選ぶ現行制度は)夫と妻の『機会平等』を保障しているから、決して『女性差別』ではない」などとも述べている。

 

URL: https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/sanae-takaichi-1

 

 このような高市早苗が総理大臣になる日は決してこないだろう。万一間違ってその日が来てしまった場合は、日本国が壊滅的なダメージを受けてしまう。

 とはいえ問題は何も高市ひとりには限らない。そもそも自民党が政権与党にいる間は選択的夫婦別姓を制度化するための民法の改正など実現するはずもない。可及的速やかな政権交代が求められるゆえんである。

 そういえば、何か月か前に泉健太が「ホップ、ステップ、ジャンプ。5年後の政権交代を目指す」などと悠長な発言をして批判を浴びたが(弊ブログもたびたび泉を非難した)、泉の発言を現実的だとして評価する立民支持者が少なからずいた。彼らは当時の泉擁護に関して現在では口をつぐんでいるように私には見えるのだが、思い過ごしだろうか。

 なお現在も立民の政党支持率に伸びはほとんど見られない。