kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

国民民主党(民民)所属の江東区議・二瓶文隆の極右色むき出しのXに驚き呆れる。やはり高橋茉莉氏は彼ら極右人士に「生活保護を不正受給した疑いがある」と言いがかりをつけられて「排除」されたのではないか

 現在の日本は、1945年の敗戦直後もそうだったのではないかと思えるような「言論・思想の空白期」というか「ポスト『崩壊の時代』」に入っている感がある。その境目になったイベント(事件)が2022年の安倍晋三暗殺だったことはいうまでもない。

 岸田文雄が決定的に失敗したのは、自らの権力を維持するために、その安倍の残党に頼ろうとしたことだ。だから、昨年春の一時的な支持率回復期を除いて一貫して内閣支持率が落ち続けて現在に至っている。

 泉健太がいつまで経ってもうまくいかず、直近の日経の世論調査では衆院選の投票先候補に立民を選ぶ人の比率が前回の世論調査より低下して維新に迫られる低調さが続いているのも、その自民党政権に対する「提案型野党」だの維新へのすり寄り路線だのを続けたこれまでのあり方が支持されていないためだ。

 昨日、岸田に対して「どういう社会にすることを目指しているのかさっぱりわからない」という批判を目にしたが、この批判は泉にもずばり当てはまる。

 岸田にしても泉にしても、おそらく組織内での権力工作には長けた人たちで、だから政党の党首の座に収まっているのだろうが、今の日本の社会はそういう類型の人物へのニーズなどないのである。岸田も泉も「お呼びでない」人たちだといえる。

 そんな人たちがトップに立っている自民と立民という2つの政党が不毛な神経戦をやっている。最近の東京での地方選はそんなパターンが続いているように思う。

 昨年12月の江東区長選では、立民が同党の江東区議のエース的存在だった酒井菜摘氏を共産、社民、新選組を含む「野党共闘」候補として立て、維新は維新で独自候補を立てようと意気込んだところに、自公が小池百合子直系の都ファ系候補に乗っかる作戦に出た。これに対して小池と緊張関係にある分派系の上田令子と元みんなの党渡辺喜美が率いる政治勢力が、この勢力における江東区議で、かつこの政治勢力自体の中でも次代を担うエース的存在ではないかと思われる三戸安弥を担いで、自公都ファ系、野党共闘系との三つ巴になった。この人は、野党共闘系よりも小池百合子に対するアンチ勢力との色合いが強い候補だった。都民には「右派系『反小池・反都ファ』」の一定のニーズもあるということだ。なお三戸は都ファ系の大久保よりも政治思想的には右寄りであり、旧みんなの党系でもあるから右翼新自由主義系の人士と認定される。従ってリベラル系の酒井菜摘とは色合いが全く異なる。都ファは、親玉の小池百合子は言わずと知れた「排除」劇で悪名高い強烈な極右新自由主義者だが、配下には江東区長の大久保を含めて右翼色はさほどでもない人物が多い(だから連合東京が乗っかるのだろうが)。

 都ファが出てきたために意気消沈した維新が仕方なく立てた公募候補はこの三派鼎立の対立構図に割って入ることができず、半ば戦意を喪失してノックアウト負け(供託金没収の惨敗)を喫したのだった。三つ巴とはいっても野党共闘系と都ファ分派系の2位争いが注目された程度の低調な選挙であり、私は酒井菜摘に投票したが、自公都ファ系の大久保朋果に勝てるとは全く思わなかったし事実完敗した。しかし三戸安弥には勝った。三戸はこの選挙結果にかなり悔しがっていたようだ。

 なお江東区長選では民民は自公都ファに乗っかった。

 八王子市長選では立民が都ファ系人士に頼り、共産・社民がそれに乗っかったようだが、都ファのボスの小池が自公側についたので、激戦の結果、自公都ファ系が勝った。

 こんな経緯があるから、衆院東京15区補選は自民(自公)と立民が都ファの動向をにらんだ神経戦を続けていて、だから両党とも候補がなかなか決まらないのだろう。

 昨日は、私のヲチ範囲に「須藤元気」の名前が出てきたのにビビった。たとえば政治おじいちゃんお化け氏のマストドン

 

fedibird.com

 

 須藤は、自公が都ファ系候補を立ててきた場合には「どうせ都ファには勝てないから須藤でも出しておくか」程度の候補ではないかと思う。

 だが、どうせ来年までには衆院選の本選があるのに都ファがこの補選で自公に助け舟を出すかどうかは微妙だ。江東区長選では自公都ファというか自公小池の圧勝だったが、小池と都ファとが割れた八王子市長選は大激戦になった。自民が公募でいくなら立民は区長選に続いて酒井菜摘を立てて共産に候補を下ろしてもらって区長選同様の野党共闘で臨むというシナリオもまだ消えていないのではないかと思われる。つまり、都ファ抜きの自公になら勝てるが、都ファあるいは小池百合子単独が自公を強く推すなら負けてもダメージが少ない須藤でお茶を濁す。そんなことでも考えてやがるんじゃないかと私などは邪推するのである。

 昨日(2/29)はBSフジのプライムニュースという番組にどうやら野田佳彦が出たらしく、もしかしたらそこで野田が須藤元気の名前を出したのかどうか(手塚仁雄野田佳彦系列の政治家だ)、泉健太支持者のnaoko氏のTwilogにずいぶん「反須藤元気」のXのリポストがあった。

 

 

 すごいなあ。そこまで言うか。私は山崎一輝と須藤元気との二者択一だったら絶対に須藤に入れるけどね。自公の腐敗堕落はそれほどまでにもひどいんだよ。もっとも山崎と須藤に「おっさん東大生」猪野隆がさらに加わったなら猪野に投票するけどね(笑)。

 

 

 

 

 なお、民民の候補者取り下げの件に関して、suterakusoさんから下記のコメントをいだいた。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 suterakuso

コメントを取り上げていただき、さらには記事のプレゼントまでしていただき、感謝です。蛇足ですが、当該記事のコメントプラス、富永京子助教授のコメントがどうも好きになれません。先日自ブログに記事を書いた、田中良紹というジャーナリストに感じた苛立ちと同じようなものだと思います。「安田さんの議論と言うよりは見出しの問題ですが」と断りを入れながらとはいえ、政治的無関心ときたら手癖のように若者のせいにする態度も「よほど」問題、と論じていて、は? よほどって何だよ、と思いました。おそらくは、たかまつななほどではないとはいえ、たかまつのように若者に寄り添う()ことが売りの論者なのかなと思いますが、いや、そりゃそうだが、賢しらな態度で論点逸らすことかよ、と思うというか、やはり、差別に対する怒りを賢しらに冷めさせる態度だと感じるのですよね。そもそも、あなたも、若者のせいにするというステロタイプへと記事を印象操作しているよね、とも思います。さしてそうでもない記事なのにですね。

記事本題の東京15区補選の話題になりますが、一昨日の記事のブコメが久しぶりにややバズっていることはご存じだと思いますが(そして、その場合、kojitakenさんは、それらを読まないことを公言していることを存じていますが)、その最後に、GL17さんによる次のブコメがついていました。

>Gl17 https://twitter.com/NiheiFumitaka/status/1762043382795493508 民民の地元区議は「戦後の、正しい歴史認識に基づかない教育に根本原因が」とか訳の解らない話をしてて、これだとウヨに拒絶されたとの見立てが多分正しい。

あまり、注目させて本人を喜ばせたくもないですが、リンクのツイートをコピペします。

https://twitter.com/NiheiFumitaka/status/1762043382795493508
国民民主党江東区議会議員にへい文隆
@NiheiFumitaka
国民民主党は25日、高橋茉莉氏を東京15区における衆院選公認内定を取り消しました。
江東区のみなさまには多大なご迷惑と混乱を招いたことに
江東区議会の国民民主党江東の幹事長として心からお詫び上げます。
党本部から公認決定がなされた後に複数の方や団体のみなさまに
私も同行してご挨拶をさせていただきましたが、このような結末となってしまい痛恨の極みであります。
最近の地方議員を含む候補者公募から認定までを政治全体で
みても、党制拡大という大義のもとに「政治理念」「国家感」
なき人物が多くなったと感じ、日本の政治の在り方についてい
憂慮していました。
それが、我が党、国民民主党にも同様だったことが露呈し
残念でなりません。
戦後の、正しい歴史認識に基づかない教育に根本原因があると
考えています。
今後、年長議員として政治家を志す者に日本の国柄や正しい
歴史認識を教えていかなければならないと感じています。
今後とも、国民民主党並びに二瓶文隆にご指導・ご支持
賜りますようお願い申し上げます。
【取消理由】
東京都連より、本人に聞き取り調査を行ったところ、本人が発言した過去の行為の中に、党として看過できない、法令違反に該当する可能性がある行為があったため、公認内定取消を行いたいとの申請があった。
午後6:14 · 2024年2月26日

これへのGL17さんのブコメと私のブコメをコピペします。

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/NiheiFumitaka/status/1762043382795493508

>Gl17 相変わらず具体的説明ゼロだが『「国家感」なき人物』『戦後の、正しい歴史認識に基づかない教育』『日本の国柄や正しい歴史認識』極右思想と相容れなかったので切った、て話??? …自民のウイグル議員叩きみたいな。

>suterakuso そうかー、いよいよ、つくる会教科書で勉強した世代が、社会を担う時代が来たのか―、あれ?/キーワードは民社協会だろうね。やっぱ、連合会長芳野と富士政治大学と統一教会のことも、もっと掘り返すべきじゃない?

私のブコメは自覚的に雑、まあ、煽りですけどね。しかし、ブコメをつけた後、この「にへい」なる江東の民民幹事長をググってみましたが、N国に入党後、辞めて揉めたか、揉めて辞めたかのような、紛うことなき歴史修正主義者、反人権主義者のようです。こんなものを地方支部とはいえ、幹事長にするようでは、私の雑の煽りも、そんなに的を外した話でもないのかもしれないですね。

 

 Gl17さんの弊ブログ記事へのブコメと「にへい(二瓶)文隆」なる民民所属江東区議のXを下記に改めてリンクする。

 

高橋茉莉氏が衆院東京15区補選の民民公認内定を取り消された本当の理由とは - kojitakenの日記

<a href="https://twitter.com/NiheiFumitaka/status/1762043382795493508" target="_blank" rel="noopener nofollow">https://twitter.com/NiheiFumitaka/status/1762043382795493508 民民の地元区議は「戦後の、正しい歴史認識に基づかない教育に根本原因が」とか訳の解らない話をしてて、これだとウヨに拒絶されたとの見立てが多分正しい。

2024/02/28 15:53

b.hatena.ne.jp

 

 

 二瓶は、2.26事件の日に下記のトンデモ極右Xをポストした。

 

 

 二瓶文隆とはいかなる人物か。プロフィールは簡単にわかる。1958年5月生まれの65歳で、国士舘大学を卒業し、1987年に拓殖大学修士号をとった。1999年から2011年まで東京都中央区自民党区議を3期務め、2019年に江東区で民民の区議になった。税理士としての自らのサイト*1にこんなことを書いている。

 

当職の理念は、幕末の思想家、吉田松陰がのこしたとされる「志を持って万事の源となす」という言葉です。したがいまして、お金をもうけたいという人より、「夢はあるのに、どうすれば実現できるのかがわからない人」を支えたいと考えています。

 

 出た、吉田松陰!!!

 あの排外主義右翼の本家本元のような幕末の長州人だ。

 私の反感はますます強まったのだった。

 民民とはこういう人たちで構成される政党なのだ。二瓶ら極右によって高橋茉莉氏が拒絶、あるいは「排除」されたに違いないとの私の心証はますます強まった。「生活保護を不正受給した疑いがある」とは、彼ら極右人士たちにとっては格好の言いがかりの材料だったのではなかろうか。残念ながら高橋氏には政党を見る目がなかった。

 そして泉健太とは、このような民民だの、民民以上に極右新自由主義色の強い維新だのといった政党とばかりつるもうとする政治家なのである。

*1:しかしそんな極右人士の二瓶も、自らの経歴に元号ではなく西暦を用いていることに気づいて笑ってしまった。いまや元号など前世紀までの遺物に過ぎないのだ。そんな元号を党名に掲げる某組のアナクロニズムは本当に信じ難い。