まだ告示まで半月ある東京都知事選はすっかり「蓮舫・小池政局」みたいになっているが、宮武嶺さんの下記ブログ記事に気になる文章があった。
それは下記のくだり。
ところで、『多少の難点には目をつぶって、もっともっと「蓮舫頑張れ」と応援』を、と言ったばかりなんですが。
蓮舫氏の鮮やかな出馬表明の仕掛人について、kojitakenの日記さんの古寺さんが感嘆されているのですが、どうも古寺さんがお嫌いな立民都連幹事長の手塚仁雄衆院議員しか名前が出てこないようです。。。。
そうだとすると、蓮舫氏が東京都知事選で勝った後に、それを錦の御旗にして、蓮舫氏と手塚氏が師匠筋の野田佳彦元首相を立民の代表に、再び総理にと言い出すことだけはわたくし心配です。。。
まあ、維新や泉執行部への批判の態度が蓮舫氏と野田氏では雲泥の差なので、大丈夫だろうと思ってはいるのですが。
URL: https://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/1ff7566c6bd0a5385362ba8b5f7fe3c1
蓮舫担ぎ出しもそうですが、その発端になったのではないかと私が勝手に思っている昨年12月の江東区長選への酒井菜摘区議(当時)の担ぎ出しにも、蓮舫の直属、つまり野田Gの高野勇斗区議が一役買った、というよりどうやら中心的な人物だったような気配が濃厚なんですよね。
こうして考えると、野田佳彦、蓮舫、高野勇斗というはっきりしたラインがあります。そして立民の東京都連を牛耳っているのが、最近「天皇」と呼ばれているらしい手塚仁雄です。手塚は2021年衆院選での「東京8区騒動」の首謀者で、手塚自身は選挙に必ずしも強くないこともあって、自らの保身のために東京8区を山本太郎に売ろうとしたのではないかと私は見ています。
また先の井戸まさえ氏の民民への流出も、そのきっかけとなった、井戸氏を総支部長に再任しなかった件についてはは立民が苦手としていた東京15区を維新に譲ろうとした泉健太の思惑があったのではないかと考えていますが(井戸氏の国替えの際に総支部長再任の口約束があったのにそれが反故にされた以上、執行部が代わった影響とみるしかありません)、井戸氏にXで総支部長再任されずの件を騒ぎ立てられて頭にきた手塚が井戸氏からの度重なる要望をひたすら無視したのではないかと推測しています。これらの経緯があるため、私は手塚を敵認定しています。
しかし現在の立民内政局をリードしているのが野田Gであることは疑いありません。
この点が私も憂鬱なんですよね。
最近つくづく思うのは、同じ立民右派でも泉健太は党内の権力工作には巧みだけれども他党との合従連衡が大の苦手で、自民や維新に近づいては失敗を重ねてきたのに対し、野田佳彦はその逆で、2005〜06年の民主党前原誠司代表時代に偽メール事件で孤立したことからも明らかな通り、党内政局は得意ではないけれども、維新にいい顔をしながら実際には野田佳彦自身が共産党と同じ演台に乗るなど、他党との合従連衡に強みを見せています。つまり両者の得意/不得意はまさに対照的で、こういう激変の時代には野田の方が泉よりも合っているとはいえます。泉は2021年衆院選での立民惜敗に対して立民党外から強まった「立憲共産党」批判に対応するために選ばれた代表であって、明らかに現在の政局にマッチしていません。最近の立民支持層はほとんど蓮舫応援一色ですが、立民党内で誰よりも泉を強く批判してきたのは蓮舫でした。
ですから、今後の立民の政局において、野田佳彦の再登場を望む声が強まる局面は、決してあり得ない話ではないと私も思います。
これを私も大いに懸念しています。