kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「グッドルーザー」は「勝者にとって都合の良い敗者」の謂に過ぎない。笑止千万だ

 なんだか、過去に議員辞職衆院選落選を経験した辻元清美を持ち上げて、都知事選に惨敗した蓮舫氏をこき下ろす「辻元グッドルーザー、蓮舫バッドルーザー」論があるらしいが笑止千万だ。明らかに蓮舫氏をこき下ろすためのダシに使われている辻元参院議員にとっても良い迷惑だろう。

 そもそも「グッドルーザー」とは何か。

 

sport-school.com

 

GOOD LOSER(グッドルーザー)は、直訳すれば「よい敗者」

潔く負けを認め、相手の勝利に敬意を払い、試合に関わる人たちに感謝できる人のこと。
さっきまで敵と味方に分かれて戦っていたチームが、試合が終わればお互いの健闘をたたえ合う。
特に負けたチームの選手が、悔しさを滲ませながらも凛として負けを受け入れる姿は心を打ちます。

 

URL: https://sport-school.com/activity/20220909

 

 スポーツ、特にチームで勝ち負けを争う球技とは戦争の代替行為であり、殺し合いをする代わりに、一定のルールの下で攻撃衝動を発散させる性質ものだから、「グッドルーザー」論が成り立つ。

 しかし政治の選挙は、人々(東京都知事選の場合は東京都民)の社会や生活をどうするかを決めるものだ。そこにスポーツの「グッドルーザー」論を持ち出した場合、それは「勝者にとって都合の良い敗者」の謂に過ぎない。笑止千万である。

 もっとも蓮舫氏がグッドルーザーだと言い出したのは手塚仁雄野田佳彦G)らしい。この手塚という人は、2021年衆院選で自らの選挙(衆院東京5区)を楽にするために東京8区を山本太郎に差し出し、その代わりに東京5区の元号新選組候補を下ろしてもらう裏取引を山本と行っていた疑惑が持たれている。そもそも自身がフェアプレーの精神に反した行いをした疑惑が濃厚なのであって、そんな人がグッドルーザー云々を口にすること自体がおかしい。

 しかし、つい先日まで全く知らなかったが、この手塚は共産党との選挙協力に積極的であることを理由に、立民右派支持層から蛇蝎の如く嫌われているらしい。

 おそらく彼ら立民右派支持層が望むのは、松原仁が立民に復党して、かつてのように東京都連の実権を握ることだろう。

 しかし、野田Gも泉Gも支持しない私にとっては、一番重要なのは立民党内で民主主義的な候補者選びが行われるかどうかだ。この点で、前述の「東京8区騒動」を引き起こしたり、東京15区で井戸まさえ氏をいびり出したりした手塚が失格であることはいうまでもない。だが泉Gの体質もまた大問題なのである。

 さとうしゅういちさんによると、泉Gの参院議員(元民民)が独裁している広島県では、既に21年衆院選で落選した3人の総支部長(衆院選の候補予定者)が更迭されたという。泉健太は21年立民代表選で衆院選に落選した候補者たちの早期再任を公約したらしいが、それを全然守っていないらしい。泉Gではなく野田Gの手塚仁雄が牛耳っている東京都連では前記井戸氏や参院選に転出した水野素子現参院議員以外の総支部長は全員再任されたらしいから、まだ泉の権力行使の(悪)影響をさほど受けずに済んでいるといえる。

 つまり、野田Gもたいがいだが泉Gはもっと性質が悪いというのが弊ブログの変わらぬ見解である。

 このように、組織内の権力構造に私がやたらとこだわるのは、私自身がある大企業内で理不尽としか思えない人事権の行使を被って、それ以降の人生が大きく変わった経験を持っているからだ。だから弊ブログは組織内のハラスメントにはうるさく、権力対個人の関係においては権力の行使を受けた個人の側に立つのが普通なのだ。それは相手が自民党だろうが共産党だろうが民主・民進系政党(立民も新選組も含む)だろうが変わらない。

 ここで、一昨日に公開した下記記事にいただいた宮武嶺さんのコメントを紹介する。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 宮武嶺  

古寺さん、お許しいただいてありがたいのですが、やはり申し訳ない気持ちでいっぱいです。
澤藤先生のブログにコメント欄があることさえ気づいていませんでした。
宇都宮健児先生を澤藤先生が批判していた頃、古寺さんは数少ない澤藤先生擁護者で、あの時も古寺さんの筋の通し方とその勇気に感心したものでした。

それにしても筋の通った人には逆風が強い時代と社会です。

蓮舫さんへの風当たりの強さは私の想像を超えていましたが、立民の切り札のはずの枝野氏への逆風も相当なものです。
私は野田佳彦元首相が本当に大嫌いなのですが、泉健太氏がもう一度代表に再選されるくらいなら、それこそ鼻をつまんで野田氏で妥協しなければいけないのか、という気にさえなりそうです。

でも、ダメダメ野ダメ。
野田氏では泉氏と同じく、悪党維新と手を組んでしまいますから。
エダノンになんとか左派・リベラル・中道・穏健保守をまとめてもらうしかないです。

 

 コメントどうもありがとうございます。

 重ねて申し上げますが、弊ブログや私個人への批判は各人の自由なので、謝罪には全く及びません。ただ、この間までしつこくコメントしてきた右派の人みたいに、こちらが来ないでくれとお願いしているのにしつこく押しかけてくる人には、止むを得ずコメント禁止処分をとっています。

 澤藤統一郎弁護士が宇都宮健児氏を批判した理由は、確か2012年都知事選の宇都宮陣営内でのハラスメントだったと思います。こういう案件に対しては、前述の通り私は「行使された側」に立つので、問題の行為を告発された澤藤弁護士を支持し、擁護しました。

 一方、件のコメンテーターは常に、何が起きても共産党執行部の側に立つ人物です。だから共産党に刃向かった澤藤弁護士が許せなかったのでしょう。こういう人と私とは議論が噛み合うことなどあり得ないので、互いに無視し合えば良いのにしつこく粘着してidコールその他を送ってくるので(これらはブロックできない)、良い迷惑です。

 秋の立民代表選については、前記の党内権力工作に関する考察が欠かせないと強く思います。

 日々観察している立民支持層の人たちは、どうやら自らが支持する立憲民主党を信頼するあまり、党内の政治家たちが日々繰り広げているに決まっている党内の権力工作にほとんど関心がないように見えますが、実はこれこそ党内の政局を動かす最大の要因だと私は考えています。

 特に、2021年の代表選で、泉健太小川淳也という2人の元「希望の党」の政治家が着々と党内権力工作に勤しんでいたことがわかり、それには驚かされました。泉は岡田克也ら長老、小川はリベラル系に深く食い込んでいました。小川は小沢一郎ばりに維新を含む共闘を主張してサンクチュアリから梯子を外され、それで泉の当選が決定的になりましたが。

 今回の都知事選を受けてのネットでの動きを見ると、負けた蓮舫氏に「旧立憲の象徴」みたいなイメージを刷り込んでいます(実際には参院議員時代の蓮舫小池百合子にすり寄ってばかりいたので、旧立憲の象徴どころか衆院議員だったら希望の党に行っていたであろう人だとしか私には思えません)。この代表的な論者は平河エリ氏です。

 また、昨日の記事でも批判したこたつぬこ(木下ちがや)氏も「旧立憲対新立憲」の構図を強く押し出し、泉は小川淳也西村智奈美(!)をまとめろ、なんて言っています。このこたつぬこ氏は平河エリ氏とはかなり仲が悪いのですが、言っていることは似たようなものだとしか私には思えません。

 この「旧立民対新立民」のアピールは結構強力で、だから「枝野氏への逆風は相当なもの」という状態なのだと思います。

 ところで、その代表選に野田佳彦は自分は立たない、女性の方が良いのではないかと言ったとか言わないとか。

 野田Gに有力な女性衆院議員の名前が思い浮かばないところから、もしかしたら野田には西村智奈美を立ててリベラル勢(サンクチュアリなど。枝野幸男を含む)と組もうとしているのかもしれないと思いました。

 だからこたつぬこ氏は西村氏を泉健太側に引き込もうと必死になっているのではないかと。

 いや、思い過ごしかもしれませんけど。でも、もし西村氏で立民の中間派とリベラル派がまとまって泉に勝てるのであれば、枝野幸男が復帰しないでも済むわけで(だって、枝野氏の復帰は立民の最後手段ですからね)、もともとの宮武さんや私の望む方向でもありますよね。

 

 なお、辻元清美蓮舫氏の対比については、一連の政治おじいちゃんお化け氏のXが良かった。以下に紹介する。

 

 

 

 

 

 そう、辻元清美は決して「グッドルーザー」などではなかった。

 しかし政治家はそれで良いのである。「バッドルーザー」上等だ。