私は泉健太の政治手法が大嫌いで、またそんな泉に心酔するあまり事実をねじ曲げてまで敵陣営を攻撃するXアカウント「駅前は朝の七時」のような人間は絶対に許せないため日々攻撃している。特に後者について、事実を自分の都合の良いようにねじ曲げて、それを指摘しても聞く耳を持たない態度は人間として最悪であり、論外だと思う。
しかし泉健太の支持者であっても、「駅前は朝の七時」のように信心のあまり事実が見えない態度がなく、事実を提起して議論するタイプの人の意見はそれなりに尊重する。以下はそうした例だ。
以下のXのスレッドをポストした「\しらたき/」というアカウントは泉を支持していると私は認識している。最初のポストにある「吉田さん」とは吉田晴美を指す。
吉田さん、地味に千葉の県議選だったり岩手の参院選だったり、民主党の便利屋枠的な扱いでいろんなところに出ていた時期があるので、ここで代表選に出れば似た感じの境遇の人には希望になるよねというのはある
— \しらたき/ (@sirataki_kokkai) 2024年8月31日
吉田晴美の経歴を 吉田晴美 - Wikipedia より引用する。2021年衆院選をめぐる話はよく知られているし、長いので割愛した。
経歴
山形県西村山郡河北町にて出生。生家は八百屋。身長170cm。山形県立山形北高等学校卒業[1]。1995年3月、立教大学文学部文学科日本文学専修卒業[2]。シンガポール航空に客室乗務員として勤務。結婚し、出産。アメリカ系ベンチャーキャピタルの金融企業に転職[3]。
2002年9月、イギリスのバーミンガム大学経営大学院に留学。2003年12月、経営学修士(MBA)を取得。KPMGヘルスケアジャパンに経営コンサルタントとして勤務。
2011年4月の千葉県議会議員選挙・市川市選挙区(定数6)に民主党は現職の鈴木真志のほか、吉田、新人の井桁幹人の計3人を擁立したが、いずれも落選した[4]。
2012年1月、参議院議員の小川敏夫が法務大臣に就任すると、小川の大臣秘書官となった[5]。民主党の国会議員候補者公募に応募し、合格。
2013年5月8日、民主党岩手県連は、同年7月の第23回参議院議員通常選挙・岩手県選挙区(改選数1)の公認候補として、吉田を擁立すると発表[5]。参院選では得票数4位で落選。
2016年、民進党は次期衆院選の東京8区総支部長に吉田を決定[6]。
2017年9月25日、希望の党が結成[7]。9月27日の報道で、民進党の前原誠司代表が小池百合子と極秘に会談し、同党が希望の党に合流することで合意をしていたことが明らかとなる[8]。10月2日、同じ都内の民進党支部長である松尾明弘、鈴木庸介らと記者会見を行い、希望の党に公認申請せず、枝野幸男が立ち上げる(旧)立憲民主党から立候補する意向を表明[9]。10月3日、希望の党は東京9区を地盤とする木内孝胤を東京8区に国替えし、公認候補とすると発表[10]。10月22日、第48回衆議院議員総選挙が行われ、東京8区は自由民主党の石原伸晃が当選。野党票は立憲民主党公認の吉田、希望の党の木内、日本共産党の長内史子、無所属の元参議院議員の円より子などの間で分散し[11]、比例復活もできず落選した。
落選後、政治活動を続ける傍ら早稲田大学エクステンションセンター・法政大学兼任講師、目白大学外国語学部准教授、青山学院大学経済学部非常勤講師、神田外語大学特任教授などを歴任。
吉田は政治家としての出発点が2011年春の千葉県市川市議選(落選)なので、その時の人選に野田佳彦が介在していた可能性が高い。そのような例として徳島出身の小西洋之がいる。但し、小西はとんがったリベラル系の人であることから、人選に当たっては候補者の主義主張や思想信条に野田はたいして重きを置いていないのではないかと思われる。実際、野田Gは小西のようなリベラル系から、かつて属していた重徳和彦のような右翼に至るまで、結構幅が広い。ましてや吉田は市川市議選に落選した翌年4月には小川敏夫の秘書に採用されているから、「野田佳彦の子飼い」との評はやはり的外れだろう。
「\しらたき/」氏のポストに戻る。
実際は日本屈指の左派地盤だけど、まだまだ石原伸晃さんが強かった時期の東京8区に擁立されたあたり超ホープ枠ではなかったんだろうけど、そっからいくつかの劇的なことがあった結果実力つけて代表選まで名乗りあげれているんだからわかんないよね
— \しらたき/ (@sirataki_kokkai) 2024年8月31日
扱いを見ていると井戸さんと重なる部分もあるけど、そう考えるとあの時期に他党との兼ね合いであの2人が選挙区を追われかけた(井戸さんは国替え)のはまあそういうことなんだろうなと 少なくても一部の幹部にとっては好き勝手動かしていい扱いの枠があるんだろうなと
— \しらたき/ (@sirataki_kokkai) 2024年8月31日
希望の時も思ったけど、そういう雑な国替えとか公認漏れとかいうのをなくして欲しいので、された側の論理がわかっている吉田さんには期待しますしその辺も争点になってほしい
— \しらたき/ (@sirataki_kokkai) 2024年8月31日
これは本当にその通りだ。吉田晴美には是非とも推薦人の20人を集め切って、「総支部長選定プロセスの透明化」を代表選の大きな争点にしてもらいたい。
この件に関しては、2021年衆院選の東京8区及び15区、4区の総支部長人事を恣意的に行なった疑いが極めて強い手塚仁雄を患部でも暗部でもなかった、幹部に抱える野田佳彦のみならず、泉健太も枝野幸男も無傷ではない。
下記は「広島瀬戸内新聞ニュース」の記事からの引用。
立憲民主党代表選挙。はっきり言ってとくに、ここ3年余りの経緯や地方自治、とくに県政市政への対応の拙さから、立憲民主党は好きになれません。下手をすれば自民党よりも酷い面もあると思う。
1については、東日本大震災復興財源を増税と公務員給料カットに求めてしまったのが誤りである。復興は設備投資に近いものであり、税ではなく、それこそ事実上お金をすって賄ってもよかった。当時は復興需要でドルを売って円に買うのでは?という憶測から円高が進んでいたのだから、もし、お金を刷るとすればあのタイミングだった。過剰な円高を押さえれば、大手企業労働者の離反もストップできた。また、公務員の皆さんも大震災の復旧復興でてんてこ舞いなのに、給料をカットされたらたまったものではなかったろう。当時はたしかに公務員叩きの維新がウケていたが、その票を民主党が狙いに行っても維新とかち合うだけだった。また、復興を名目に、さらなる介護労働者の処遇改善も見送られ、失望を招いた。旧来の支持者を失った上に、新しい支持者にも失望されたら勝てる選挙も勝てない。
2については、あまりにもスターリン主義的な立憲幹部の態度である。広島においては、参院選広島再選挙2021で候補者に内定していた楾大樹先生のはしごを外した。また、2021衆院選では立憲広島は一回敗けただけの候補者を3人もクビにしてしまった。不透明な候補者選考過程。あまりにも人を使い捨てにする。これを改めないとアンチがどんどん増えるだけだ。
さらに言えば、あまりにも広島県政、市政での対応が酷すぎる。県政では維新も真っ青な米国民主党的新自由主義者の湯崎英彦知事を自民以上に持ち上げる。市政でも原爆を落とした米国のエマニュエル駐日大使にぺこぺこする媚米主義の松井一實市長を自民党の一部議員以上に持ち上げる。
正直、「自民党より、立憲がより少なく悪い」とも言えない状況が特に広島ではある。もちろん、緊張感を持たせないと自民党もどんどん悪くなっていく。だがいかんせん、立憲広島が良くないのだ。
こういうところを是正するためにはどうすればいいか。そういう議論をする代表選挙にしなけければ、立憲民主党が伸びるというのも難しいだろう。
あと、ある立憲民主党員の方はわたしが参院選広島再選挙2021で立候補した際「立候補するなら縁を切る。俺の地域に二度と出入りするな」と脅しの電話をかけてこられた。その人の地域がのちに大洪水になり、わたしは、ボランティアにかけつけた。その方はバツの悪そうな顔をしておられた。こういう、自分たち以外を見下すスターリン主義は止められた方がいい。立憲幹部もきちんとそういう部分は指導していかないといけない。人間、いつお世話になるかわからないのだから。
(『広島瀬戸内新聞ニュース』2024年8月30日)
スターリン主義というと、最近は共産党の田村智子執行部が直ちに連想されるし、実際田村氏が委員長就任早々にやらかした大山奈々子神奈川県議に対するパワハラを想起するとそう批判されても仕方ないと思うが、その共産党と同じ問題を立憲民主党も現に抱えているとの認識は、多くの方に共有されるべきだと私は考えている。
ことに最近わかってきたのは、各都道府県幹事の国会議員による恣意(志位?)的な人事が強烈だということだ。
立民の東京都連では手塚仁雄(野田G)、同広島県連では森本真治(泉G)がそうした独裁権力者だが、2021年参院広島選挙区再選挙や同年の衆院選当時の立民代表は枝野幸男だったのだから、手塚のボス・野田佳彦や森本のボス・泉健太のみならず、枝野の責任も免れない。
また直近では愛知15区総支部長人事の問題も起きた。これについては愛知県連会長の重徳和彦や立民選対委員長大串博志の責任にとどまらず、泉健太の責任も免れない。
この泉の手法にまつわる問題は、弊ブログや前記さとうしゅういちさん以外が指摘した例をほとんど知らなかったが、泉健太支持のXアカウント「改革市民」が泉の強権的な総支部長選定人事を認める(但しそれに肯定的な側面を見出している)ことを知ったので、以下に紹介する。プロフィールを見ると、氏は「保守派」を自認している。
国会議員からの泉健太の人望のなさ、一体何なんだ……
— 改革市民 (@shimin_rentai) 2024年8月30日
泉支持者からもそう見えるのだから、やはり泉の人望のなさは本当のようだ。
上記ポストをしたあと、氏は下記の連続Xをポストした。
どうやら地方議員からの泉健太支持率は高い一方で野田、枝野は本来近い立ち位置であるはずの地方議員も固められてない(吉田は知らん、そもそも推薦人集まるんか……?)
— 改革市民 (@shimin_rentai) 2024年8月30日
かたや国会議員は泉支持のほうが少ない
何だこのねじれ
支部長の個人商店とすら言われる民主党系の構造を考えてみると、泉体制のやり方は商店で働く地方議員にとっては望ましい一方店主である衆院議員にとってはあまり快くないのかもしれない
— 改革市民 (@shimin_rentai) 2024年8月30日
そして民主党系諸政党は党の支え手である地方議員を十分尊重してきたかどうかちょっと怪しいところがある
— 改革市民 (@shimin_rentai) 2024年8月30日
特に民進党が解党して旧立国が並立した時期には無所属になる議員が目立ったし、自民や維新に移った人も各地に多数いる(逆はあまりない)
上記2つ目のポストに書かれた「泉体制のやり方」というのが、執行部や都道府県連の独裁者が気に食わない総支部長を差し替える、広島県連の森本真治がやっているような恣意的(スターリン主義的)人事権行使を指す。しかし「改革市民」氏はそれは]の下にいる地方議員たちにとってはむしろ望ましいことだと言っている。
ところが、その地方議員を支えているはずの一般有権者の間では泉の人気はやはり低いのである。立民支持層に限っても泉は枝野と野田に大差をつけられ、立民支持に限らない無党派層全体では枝野の人気がぐっと下がるが、それでも泉は野田に大差をつけられている。
見苦しいのは、こういう立民の最高指導者たちや立民代表選候補者たちを手放しで礼賛する人たちだ。その悪例を2人(3件)挙げる。
公平で無私な運営をすると、その裏返しとして自前の派閥を作れず、党内有力者の不満を掻き立てるという悲劇的な実例を見ている感がある。
— カクレクマノミ_選挙情報収集 (@EastIrumaEW) 2024年8月31日
つまり泉健太が推薦人確保に苦しんでいるのは、代表としての活動にひたすらとりくみ、公平無私だったということでもある。「私党」や「側近」を作ろうとしなかった、ということだから。 https://t.co/ICtkyctglj
— カクレクマノミ_選挙情報収集 (@EastIrumaEW) 2024年8月31日
こういうのを「ひいきの引き倒し」という。現に広島で泉Gの森本真治による非情な総支部長交代に怨嗟の声が上がっているではないか。また野田Gでも手塚仁雄が候補予定者たちを将棋の駒のように軽く扱っている。
その野田は本当は代表選になど出るつもりがなかったのではないかと妄想するのが軍畑先輩だ。
野田は本心では出たくなかったと思ってる
— 軍畑先輩 (@ixabata) 2024年8月30日
まさかの直諫の会が出馬要請からの足元の千葉県連、玄葉ら保守系からも期待されてそれでも他の候補を待ったけど結局誰も立てずに自分が立たざるを得ないことになったんだろう
この人は2020年にも「ゆうちゃん(玉木雄一郎)は本心では民国合流に賛成だ」などと勝手に妄想し、玉木にもののみごとに裏切られたことがあった。この人の共産党のスターリン主義批判には共感するところもあるが、上記のポストやかつての玉木に対する妄信などは全くいただけない。
カクレクマノミ氏や軍畑先輩氏のような人たちが、立民の「スターリン主義政党化」を助長しているのではないかと危惧する今日この頃。