こういうのを見ると、「小沢毒」がいかに根強いかをまざまざと感じさせるな。
司会から「代表に誰がふさわしいか?」との問いに小沢一郎、江田憲司、吉田はるみ氏の名が上がり拍手。
— 市民と野党をつなぐ会@東京 (@tsunagu_tokyo) 2024年9月1日
「野田さん、枝野さんになって欲しい方、手を上げてください。」の問いに対して、挙手はゼロでした。
【8.30政権交代のために立憲民主党にもの申す市民集会】https://t.co/1BBoIWfbNl https://t.co/ikakYf1Q0O
小沢一郎、江田憲司、吉田はるみ(晴美)か。真っ先に名前が上がっているのが小沢だということが、かつてのオザシンの残党が今でもそれなりにいることを感じさせる。
徹底的な「維新命」、2012年には「私の考えは橋下市長と同じだ」というのが口癖で、今も「泉健太では維新と話ができないからダメだ」と言っている、根っからのネオリベ人士ですぜ、小沢って。
その次に名前が上がっている江田憲司も、元「みんなの党」の渡辺喜美の側近だった人物だ。今渡辺は東京の地域政党である上田令子の「自由を守る会」にいる。江田はその渡辺一派からの分派だから上田一派とは間違っても一緒にやれないだろうが、言ってみれば上田一派の仇敵である小池百合子みたいな立ち位置の人物だといえる。要するにやはりネオリベ一派だ。山本太郎が立民で唯一評価できるのが江田だと言ったらしいが、山本も元からの右翼志向(2013年の「天皇直訴」など)に加えて、最近はネオリベへの傾斜も顕著らしい。彼の元号新選組もそろそろ退潮に向かってもおかしくない。
それで刺身のつまのように3番目にやっと吉田晴美の名前が出てくる。
はるみさんの声があがったのは嬉しいですが……。
— りっけんカジュアル党員/パートナー @吉田はるみ推し政治を身近に、カジュアルに🌈🗼 (@Rikken_CDP2023) 2024年9月1日
泉さんの名前はいずこへ……。挙手すら取られなかったのですか……。 https://t.co/CiPgLhl7gi
そう、泉健太は名前も出てこないのだった。
この「市民と野党をつなぐ会@東京」とやらは、たとえば衆院東京15区補選で酒井菜摘を支援した「江東市民の会」や他区の同様の会とは系列が違うのだろう。
なぜなら、酒井菜摘陣営には小沢一派は影も形もなかったからだ。それもそのはず、「江東市民の会」の会長は宇都宮健児氏で、宇都宮氏と小沢や山本太郎の一派とは、2020年の都知事選で争った経緯もあって(結果はともに小池百合子に大大大惨敗したが、宇都宮氏の得票が山本を上回った)、犬猿の仲だからだ。
私の意見を書くと、宇都宮氏に対しては2014年の都知事選で批判したことはあるものの、主義主張や思想信条の筋は通っていると評価している。一方小沢一郎は右派新自由主義者なので、いまだに小沢を信奉する人たちが主導しているらしい「市民と野党をつなぐ会@東京」は論外だ。こんな人たちに名前を挙げられた吉田晴美氏にとっては良い迷惑だろう。
いまだに小沢一郎さんの名が挙がるとは……。
— ねむり猫〈まゆり@非国民です@あきらめない〉 (@ynogi3) 2024年9月1日
そうだな。本当にどうしようもない。
ところで立民代表選だが、今週末に告示だというのにまだこんなことになっているらしい。
読売の記事だし、中身も目新しいことは何も書かれていないので引用は省略する。
「勝ち馬に乗りたい」との議員心理は、野党でも。泉健太代表は出馬できても、野田・枝野の2強に挟まれる。現職なのに3位で敗れ、政治生命に傷が付く恐れが高い。自民総裁選での谷垣禎一氏や岸田文雄総理と同様に、断念に追い込まれる可能性がある。そんな推測をしています。https://t.co/V1CM1xDLpD
— 平元英治 HIRAMOTO Eiji (@eiji20170924) 2024年9月1日
私もほぼ同じ見方をしている。読売は「あと3人がきつい」などと書いているようだが、そんなものは江田憲司や馬淵澄夫はどうせ20人など集め切れないに決まっているからなんとでもなる。問題は、泉が現職なのに初回の投票で3位に終わるかどうかだろう。毎日や読売の世論調査はそうなる可能性が高いことを示唆している。仮に本当に泉3位が不可避だとして、それを泉が受け入れられなければ、泉が出馬を断念する可能性がある。もっとも、泉が得意とするのは組織の権力者が持つ人事権を行使した強権的な権力工作だから、そんなことを今後3年間さらに続けられてはたまったものではないので、代表選には出てもらいたいものの、絶対に勝たせてはならない人だと考えている。野田佳彦との悪さ比べでも、泉の方がより致命的に悪い。
「直諌の会」の重徳和彦を皮切りに、立民右派系及び中間派の議員の多くが「野田へ、野田へ」と雪崩を打ったのは、「勝ち馬に乗りたい」との心理以外の何物でもないだろう。重徳和彦を筆頭に、実に恥ずかしい人たちだと思う。