kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「現状に不満、支持層が重なる」 共産が考える比例票の流れ先とは(朝日新聞デジタル8/11, 有料記事の無料プレゼント)

 三春充希氏のデータ(グラフ)を見ると、ようやく参政党がピークアウトしたが、民民が盛り返している。

 

 

 

 

 参政の勢いがさすがに少し落ちたが相変わらず立民は比例4位だし、新選組は2024年衆院選で実際に獲得した比例ブロック9議席に比べて7議席に落ちたままだ。特に新選組の場合はもろに参政党に票を奪われている。これまでの党のあり方が参政党と「被る」ものだったことを、新選組もそろそろ総括しなければならない時期にきた。

 面白いのは一時期極端に男性の支持率が女性を圧倒していた新選組の支持層分布が、最新のNHK世論調査では男女比が逆転したことだ。このことから、このところ大量に下がった新選組支持層において、流出した者の大半が男性だったと推測される。主な行き先はいうまでもなく参政党であろう。そんな支持層に支えられての新選組の躍進だったが、はっきりいってバブルは弾けた。しかしそんなバブルは弾けて良かったのである。

 

www.nhk.or.jp

 

URL: https://www.nhk.or.jp/senkyo/shijiritsu/

 

 また石破内閣支持率が反転上昇しているので、自民党内政局は高市早苗が頭を押さえつけられる方向に向かいそうだ。そう簡単には右翼や極右たちが思い描くような状況にはならない。参院選有権者がもっとも強く「ノー」を突きつけたのは自民党安倍派であって石破茂ではなかった。だから選挙後に石破内閣支持率が上がっているのだし、仮に間違って高市早苗が総理大臣になったら自民党は本当に壊滅するだろう。そうなってくれた方が好都合と思わなくもないが、それに伴って起きる日本社会や経済によって日本に住む人々が受けるダメージもまた半端ないものがあることは間違いないから、やっぱり私は高市政権の樹立は望まない。

 ところで私が注目したのは共産党に関する朝日新聞デジタルの有料記事だ。下記に無料部分を引用する。

 

www.asahi.com

 

「現状に不満、支持層が重なる」 共産が考える比例票の流れ先とは

安倍龍太郎 2025年8月11日 11時30分

 

 共産党が答えの見えない「夏の課題」に頭を抱えている。7月の参院選比例区を合わせて計8議席以上を獲得目標としたが、結果は3議席。埼玉、京都両選挙区の現職も落選し、党勢の衰えが改めて浮き彫りになった。9月初めに想定する中央委員会総会で再出発を図りたい考えだが、妙手はない。

 

 「選挙の結果は大変悔しく、残念なものだった。一人一人が2倍、3倍の奮闘で頑張り抜こうと決意している」。田村智子委員長は1日、記者団の前で選挙戦について改めてこう振り返った。

 

 共産が選挙戦で掲げた比例区の目標は650万票。だが、ふたを開けてみれば、その半分も満たない286万票にとどまった。前回2022年参院選より75万票も失う結果となった。

 

 田村氏は党勢低迷の主因に「党の力を落としながら選挙を戦っていること」を挙げる。党員数とともに機関紙「しんぶん赤旗」の購読者数も年々減少。同紙は重要な収入源だが、購読者はピーク1980年の355万人から、昨年1月は85万人に減った。金銭面を含め選挙戦を戦いきる「体力」がなくなってきている。

 

参院選苦戦の要因は参政党!?

 

 もうひとつの要因として、田…

 

朝日新聞デジタルより)

 

URL: https://www.asahi.com/articles/AST892R1ST89UTFK00NM.html

 

 残念ながら記事の核心部分が有料だ。そしてその有料部分が興味深い。これは無料プレゼント枠を使うしかない。幸いというか今月はもう半ば近いのにまだ1件も使っていない。

 そこで本記事の末にプレゼントの枠を使うのだが、有料部分には共産党が参政党に票を奪われたのではないかとする党幹部の発言が書かれている。

 ああ、共産党にはそんなことを新聞記者に話す幹部もいるのかと思った。それは妥当な分析だと思う。

 私の住む東京都江東区では、参院選の前に行われた都議選で、定数4の選挙区なのだが共産党は前職の都議が4期16年議席を守ってきたが、その公認候補に区議を8期30年勤めたベテランの候補を立てて必勝を期したが6位に沈んで惨敗した。そのさらに下の7位で同様に惨敗したのが立民の候補だった。

 江東区では昨年都議補選が行われ、「自由を守る会」の候補が区長選立候補のためにいったん都議を辞職していたものの、区長選に負けたために都議返り咲きを狙って立候補した自民党候補に競り勝っていた。負けた自民党候補は裏金政治家だったので今年の都議選には無所属で立候補したが4位のギリギリで当選して都議に返り咲いた。トップ当選は前述の「自由を守る会」の現職候補だった。この「自由を守る会」というのは、小池百合子の元側近と元「みんなの党」の渡辺喜美が中心になっていることから、いかなる性格の政党かは明らかだろう。極右新自由主義政党であり、いってみれば参政党みたいな性格の党だ。江東区では民民も世襲三世の自民党系候補を立てて議席を獲得した。前記3人と現職の公明党候補の計4人が当選した今年の都議選は思い出したくもない最悪の結果だったが長々と書いた。これが高野勇斗立民都議が「焼け野原」と形容する江東区の政治状況である。

 そして票の流れを見ると明らかに共産候補は「自由を守る会」に票を削られていた。このことは「選挙ドットコム」の出演者たちも選挙戦中から指摘していた。同様の流れは江戸川区にもあり、同区にはもともと「自由を守る会」のボスである上田令子がいたが共産党議席を持っていた。しかし「選挙ドットコム」の出演者たちは、共産党の現職は江戸川区は堅いと思っていたけれども江東区でそんなに共産党が自由を守る会に票を削られるのだったら同じことが江戸川区で起きても不思議はないと言った。そしてその通りの結果になったのだった。

 つまり極右新自由主義地域政党である「自由を守る会」の候補でも、共産党の票を食うことができるということだ。

 私は弊ブログでずっとそのことを指摘すると同時に、それは共産党が消費税減税を前面に出しているからだ、「減税」なら参政党や自由を守る会の主張とも被って互換性があると主張し続けてきたが、それに対する反応は今のところ何もない。まさか参政党やそれに準じる地域政党が左の共産党の票を削るなんてあり得ない、と思う人が多いからではないかと思う。

 しかし朝日の有料記事に載った共産党幹部の分析は、消費税云々にはさすがに言及していないけれども基本的には私と同じだったので、大いに意を強くした。本当に参政党と根っこの一部を共有している山本新選組ばかりではなく、共産党も参政党と支持層が「相当に重なっている」(共産党幹部氏の言葉)のである。

 記事についたコメントプラスで見るべきところがあるのは中北浩爾氏のコメントだけだろう。あとの2人はどうでも良い。中北氏のコメントに関連して書くと、民主集中制のうちせめて「分派禁止条項」だけでも撤廃し、志位和夫が議長を辞任するとともに、現在掌握している全権を完全に手放さない限り、日本共産党の再生は不可能だろう。

 記事の無料プレゼントのリンクを以下に示す。

 

digital.asahi.com

 

 リンクの有効期限は15日午前8時46分。