kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ぴえんするなら総理になんてならなきゃよかったんよ (駅前は朝の七時)/高市早苗は23年前に田原総一朗の番組で本当に「ぴえん」したことがあった。そんな感情過多な人間に総理大臣が務まるのか

 週刊文春が1月総選挙をやったら自民党圧勝だとか書いているけれども、立ち読みして注目選挙区の欄を見ていると結構自民党候補が負けることになっているので、それで自民党が圧勝なんて本当にできるんだろうかと思った。しかも直近の葛飾区議選の結果と整合していない。おそらく記事の企画が終わってから葛飾区議選の結果が出たのだろう。さらにいえば、小泉純一郎が郵政総選挙をやった時みたいなポジティブな*1決死の覚悟は高市早苗には感じられない。睡眠時間を2〜4時間に絞っているらしいから決死の覚悟には違いなかろうが、それは追い詰められた者が最後に力を振り絞るというネガティブなあり方にしか私には見えないのである。ここで追い詰められた、というのは、高市というのは本来チキンな人で、なかなか自分から動こうとはしなかったからだ。それが昨年の自民党総裁選に続いて今年も出馬して、麻生太郎口説き落として執念で総理大臣の座を勝ち取った。しかしその時には自民党の党勢はすっかり衰えて公明党を合わせても衆参ともに過半数割れし、あろうことかその公明にまで逃げられて、基盤の脆弱な維新や「ゆ党」の参政党や民民に頼るしかなくなっている。それに加えて年齢もあと半年も経たずに高市が心酔するマーガレット・サッチャーが退任した年齢(65歳1か月)を追い抜く。

 以下に弊ブログにいただいたコメントを紹介する。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 urinarazuke

>サッチャーフォークランド戦争を起こしてこれに勝利したことだ。
>しかしいかな高市でもこの点ではサッチャーの真似はできまい。

まさかとは思うが、高市は「台湾有事」をフォークランド戦争の代わりにする気かもしれないと、直近の情勢を見て疑った。

もっとも、サッチャー政権はインフレ(スタグフレーション)対策で緊縮財政を敢行していたおかげで、アルゼンチン沖へ派兵するための財源を捻出できていたが、全く逆にインフレ下に放漫財政に走ろうとしている高市政権では、海外派兵は無理だとは思うが。

 

 「台湾有事」にはトランプも味方してくれそうにないからね。そもそも「台湾有事」で突出するなんて下記Xが指摘する通りトランプの意向にまで逆らっているも同然で、高市は単に支持層におもねって(媚び諂って)いるだけの極右ポピュリズム政治家であるわけで、こんなのを総理大臣にしたことは危険極まりない。

 

 

 なるほど、だから去年の総裁選で自民党高市総裁だけは阻止しようとしたんだなと改めて納得した。でも自民党自体が賞味期限をはるかに超えて歴史的使命を完全に終えているので、かつて「国民的人気」があったらしい石破茂(私は全然買っていないが)をもってしても党勢の回復はできず、結局自民党の伝統的支持層である約2割の「伝統保守」ではなく、13%くらいしかいないらしい「新自由主義右翼」(いわゆる「岩盤保守」)に支えられた高市政権ができてしまった。そういう政権だから、もともと長期政権化などあり得ないが、それにしても一日も早く終わらせなければならない政権だと私は確信している。

 最近は右翼の「駅前は朝の七時」でさえ高市を正しく批判するXをポストするようになっている。

 

 

 「台湾有事」の件は上記指摘に尽きるといっても良いくらい。

 

 

 

 私は率直に言って高市早苗は政治家としての能力が極めて低いと思っているけどね。それは男性とか女性とか関係ない。それを「初の女性総理が誕生したことの意義」が云々とか言い出して高市のバブル人気を煽るどうしようもない政治学者がいるからお話にならない。この政治学者は「女性総理誕生を喜べなどとは言っていない、女性総理が誕生した意義を認めるべきだと言っているだけだ」などと強弁しているが、もはや詭弁にもなっていない。そんな人間が朝日新聞デジタルのコメントプラスに出しゃばってくる。もはやかつて「論座」に出てきたトンデモXアカの人間(黒瀬深との関係が云々されていた)との違いもほとんどないかもしれない。最近はこの政治学者はノビー(池田信夫)とまでつるみ始めた。

 

 

 いったん右翼の「駅前は朝の七時」から離れて左派の片岡正美氏のタイムラインを見に行ったら、前記のいくつかの「朝の七時」のXがリポストされていた。しかしその左右の中間に高市人気に日和っている情けない「リベラル・左派」たちが少なからずいるのだけれど。

 下記Xは片岡氏のリポストで知った。

 

 

 本当にその通りだ。「年寄りの冷や水」は文字通り命取りになるぞ。「下手の考え休むに似たり」ともいう。どうせ似ているなら休んだ方がずっと良い。

 

 

 「炭素と酸素の区別もついていない」には維新じゃなくて参政党じゃなかったっけ。まあ参政党も「ゆ党」というより事実上の与党だけど、正式に自民と組んでいないのは狡猾ではある。維新みたいに正式に自民と組んだら党消滅の危機に瀕するからだ。維新の場合は、実質上の影の権力者である橋下徹が「それでも構わない」と思っているから自民と組んだのだろうと私は推測している。吉村洋文など橋下の操り人形に過ぎまい。

 

 

 午前3時問題って、1989年のテレビCMだった「24時間働けますか」を嫌でも思い出すからね。高市ってその頃に売り出した「バブルの徒花」みたいなもんでしょう。高市が「ファッション極右」に過ぎないだろうとは私も思うけれども、高市の本質はやはり過激な新自由主義者だろう。その上に1970年代から世の主流になり始めて半世紀に至る「極右的言説がウケる」流れに乗っかってきたのが高市という政治家だと私は認識している。その高市の根底にある新自由主義的な性格が一部の「リベラル・左派」を惑わせているのかもしれない。

 「駅前は朝の七時」のXに戻る。

 

 

 「ぴえんする」というネットスラングを私は知らなかったが、2020年頃にはやったらしい。その意味は想像通りだった、以下にWikipediaから引用する。

 

ja.wikipedia.org

 

ぴえんは、泣いているさまを表す擬態語。また、目を潤ませた絵文字の呼称[1]。泣き声の「ぴえーん」を省略し、SNS上やメールなどのやり取りで「(涙)」の意味でより汎用性の高い言葉として使われる[2][3][4]

 

 これで思い出したのは、しつこくて申し訳ないが2002年8月の田原総一朗の番組に出演して靖国擁護の言葉を得意げに発していた高市が田原に「無知で下品」と罵倒された時に本当に泣き出したことだった。

 しかし当時の奈良1区の有権者はそんな高市を擁護などせず、翌年11月の衆院選で比例復活も許さない惨敗に追い込んだのだった。

 あの衆院選は、内閣支持率が高かった上に当時人気があった安倍晋三自民党幹事長に抜擢した小泉純一郎が必勝を期した選挙だった。野党第一党民主党の支持率は低迷していて、これでは勝負にならないのではないかと思われた。

 しかしいざ蓋を開けてみれば民主党が伸び、特に即日開票分、つまり地方で民主党自民党を追い詰めていた。開票速報の番組に出た当時民主党代表の菅直人がしきりに公明党に対して連立離脱を呼びかけていたことを覚えている。もっとも民主党は当時の翌日開票分(東京、神奈川、埼玉)で伸びなかったために与野党伯仲には至らなかったが。

 この選挙で私が祝杯を上げたのは、高市ともう一人、誰だが忘れたが安倍晋三が応援している場面が映し出された自民党候補の落選だった。後者はその候補を応援する安倍の声がむなしく響いていたことが痛快だった。

 あの選挙でなぜ奈良1区の有権者高市を拒絶したのかを知りたいと前に書いたが、同様の関心を持つ人はほとんどいないらしく、現在も何の情報も得られていない。

 しかし私は、テレビ番組でちょっと司会者に罵倒されたくらいで簡単に泣き出す高市のような感情過多の人間には国政を任せられないと当時の有権者が思ったのではないかとの仮説を勝手に立てている。その仮説が正しければ当時の奈良1区の有権者たちの選択は正しかった。

 彼らが代わりに選んだのは高市と同じ極右の馬淵澄夫だったが、高市と比較すれば馬淵の方がまだマシだったというほかない。2005年の郵政総選挙後に一時騒がれたマンションの耐震強度偽装事件で「きっこ」とつるんで有名になった馬淵は、そのことからも推測できる通り右派ポピュリストであり、消費税減税で山本太郎とつるんだこともある。高市にせよ馬淵にせよ山本新選組が経済政策に採用している「日本版MMT」に親和性の高い右翼政治家であり、二人は同学年でもある。但し馬淵は8月生まれなので既に65歳に達している。高市は早生まれなので来年だ。

 馬淵は野党の一右翼議員に過ぎないが高市は総理大臣である。一刻も早くお引き取り願うほかない。

*1:いうまでもなくこの言葉を「肯定的」ではなく「積極的」という意味で用いている。