kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ケインズは「社会主義」なのか?

「きまぐれな日々」の最新エントリ「共産党国民新党の経済政策の類似性と「城内実」の問題」*1に、対照的な2つのコメントをいただいた。

1つは、sonicさんのコメント。

共産党国民新党が近いのは両者ともネオケインズ主義の勉強会に熱心に参加しているからです。
その勉強会には自民党(中川女とか...)も参加していました。ネオリベのはずの中川(女)とか高橋洋はその勉強会の内容を剽窃して、微妙な軌道修正をして政治経済の主導権を守ろうとしましたが、ついに失敗しました。
自民党剽窃組と異なり、亀井静香はこの勉強会にかなりのめり込んでいるようです。私がもらった勉強会のペーパーそのまんまに喋っていますから。
一方、平沼や城内は来ていません。たぶん経済は分からないか興味が無いのだと思います。

ハーヴェイの指摘どおり、実際の新自由主義者は理論上の新自由主義に拘らず、自身の権力を維持・強化出来るなら、理論的な整合性を無視してご都合主義的に何でも取り込もうとします。
実際の新自由主義者の目的は階級権力の固定にあると言うハーヴェイの指摘は正しいと思います。

2009.11.24 08:41 URL | sonic #GCA3nAmE [ 編集 ]

亀井静香の経済政策がケインズ的なのはわかるが、共産党までもが? とちょっとびっくりした。いつマルクスから宗旨替えしたのかって。ただ、上記のコメントと同様の記事を以前にどこかで読んだような記憶もある。ちょっとネット検索をかけてみたが、本当のところはわからなかった。

もう一つはしっくいさんのコメント。

>閣内で、共産党に近い主張をしているのが国民新党亀井静香だと思う。<

そりゃ、そうでしょう
共産党と亀井さんだけが、21世紀の日本国において、「資本主義より、社会主義が正しいという前提」で発言や政治行動をしている数少ない人たちですので。
その他の政党は、少なくとも日本国は資本主義国家であるべきという前提に立っていますので、両者とその他の政党では、根本的に政治的スタンスが違いますよね。

2009.11.24 15:26 URL | しっくい #TY.N/4k. [ 編集 ]

こちらには正直言って違和感を覚えたと同時に、20年前に読売新聞のナベツネが書いた朝日新聞社説への批判を思い出した。

記憶に基づいて書くの不正確かもしれないが、朝日新聞が1990年新春早々の社説に、「ケインズ社会主義」がどうこう、と書いたことに対し、ナベツネが『ポピュリズム批判』という本の中で、「ケインズ社会主義じゃない」と、痛烈に批判していた記憶がある。私はこの本を買って読んだ。2000年の最初の読書がこの本だったのだが、何しろ古い記憶なのでいい加減だ。ナベツネが書いた本なのであまり大事にしておらず、押入れのどこかにあると思うがすぐに出てこない。


ポピュリズム批判―直近15年全コラム

ポピュリズム批判―直近15年全コラム


とはいえ、ナベツネが朝日を批判してから20年、「リベラル」の立場にあると思われる人まで、ケインジアンとおぼしき亀井静香を「社会主義者」呼ばわりするようになろうとは、日本の隅々にまで新自由主義の影響が行き渡っているのだなあと長嘆息せずにはいられない。