kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

増税した消費税が正しく使われないから問題なのだ

消費税増税=意地汚い豚の鳴き声 - 地下生活者の手遊び が、300件以上のはてなブックマークがつく人気エントリになっている。良いことだ。


はてなブックマーク - 消費税増税=意地汚い豚の鳴き声 - 地下生活者の手遊び


その中に、こんなブコメがあった。

andalusia これはひどい, economics, neta 逆進性なんて相対的なもんだから、極端な話、消費税上げてそれを全て均等に定額給付金配れば、格差是正側に働くよ。/ あと、配当に回るから金持ち優遇ってのは頭悪い。内部留保と配当金は等価だよ。 2010/06/10


そりゃ、それまで人頭税を取っていた国が、人頭税分の税金を消費税に切り替えりゃ格差是正になるというのと同じ話だ*1。まるで、「貧乏人どもは人頭税でないだけありがたいと思え」と言わんばかりのブコメであるように私には見える。

確かに、消費税が全額政府のサービスに使われれば、それは効果は薄いなりに正しい財政政策といえるだろう。実際、だからこそ欧州、特に北欧諸国の消費税率は高くなっている。

しかし、消費税による税収増が財政再建に用いられると、それは再分配には寄与せず、それどころか逆再分配になってしまう。現在、菅首相朝日新聞与謝野馨谷垣禎一も、消費増税社会保障に使うという舌の根も乾かぬうちに、言葉にも紙面にも「財政再建」という言葉を臆面もなく出している。朝日新聞一色清がテレビで口を滑らせた時には、見ていたテレビをぶち壊したくなった。彼らの言動を見ていると、消費税増税分が正しく使われないことは100%間違いなく、要するに逆再分配政策になるのである。朝日新聞の社説には、「消費増税は単なる財政再建の手段ではない」と書かれているが*2、裏を返せば「財政再建の手段でもある」ことを朝日新聞自身が認めているのだ。

語るに堕ちたとはこのことである。

*1:実際、新自由主義者マーガレット・サッチャー人頭税を導入して国民の支持を失い、自滅した。

*2:2010年6月18日付朝日新聞社説「参院選マニフェスト 『消費税タブー』を超えて」