kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

オリックスの寺原隼人が阪神戦で完投勝利、12球団から白星

プロ野球交流戦では、AクラスとBクラスがはっきり分かれてきた。Aクラスがほぼ確定的なのがソフトバンク、西武、オリックス日本ハム、中日。6位の座をヤクルト、読売、横浜の読売リーグ3球団が争い、星野仙一率いる楽天はズルズル後退。ロッテ、阪神、広島が下位に沈んでいる。

ロッテと阪神の絶不調は意外だが、それ以外は星野仙一率いる楽天の不調も含めて想定の範囲内だ。

今日は、オリックスが甲子園で阪神に連勝した試合を取り上げたい。昨年に続いてオリックス阪神戦3勝1敗と、阪神OBのオリックス岡田彰布監督が溜飲を下げる結果になった。オリックス交流戦開幕前はどん底の最下位だったが、昨年優勝した交流戦では今年も好調。勝手知ったる読売リーグのチームは戦いやすいのか。読売戦でも東京ドームで連勝したが、岡田監督時代の阪神は東京ドームの読売戦を全く苦にせず、むしろカモにしていた印象がある。ただ、阪神時代に毎年のように優勝を争った中日には2連敗と不覚をとった。

今日は先発の寺原隼人阪神相手に完投勝利を挙げたのだが、この寺原は横浜ベイスターズ時代、阪神に勝ったことが1度もなかったらしい。寺原は先日やはり敵地の東京ドームで読売相手に完投勝利を挙げたが、これも先発での読売戦初勝利で、横浜時代には9連敗しており、読売に全く歯が立たないエース・三浦大輔ともども横浜ファンの怒りを買っていた。それでも寺原は救援では読売に勝ったことがあったらしいが、阪神戦ではそれさえもなく、徹底的に苦手にしていた。それが、オリックスに移籍したら読売にも阪神にも敵地で完投勝利とは、岡田監督の執念が乗り移ったのか?

と思ったが、よくよく考えたら、これは低反発ボールのおかげだろうと思い当たった。読売は昔から高反発ボールを使っていたが、近年打撃のチームになった阪神も高反発ボールを使うようになり、昨年は広いはずの甲子園球場で敵味方を問わずホームランが乱れ飛んでいた。

それが今年は、完封負けが続いた広島ばかりではなく阪神や読売も打線が湿りっぱなしだ。昨年の読売リーグ覇者・中日の打線も湿っているが、それは以前から同じで、ロッテと争った昨年の日本シリーズでいつ果てるともしれない延長戦が3試合も行われたことを思い出せば良い。中日は、以前からナゴヤドームで「飛ばないボール」を使って、強打の読売や阪神の打線を抑えているといわれていた。実際、昨年は東京ドームや甲子園を苦手としながら、ナゴヤドームで読売や阪神を圧倒して優勝したのだった。

そう考えると、中日が使用球変更の影響をあまり受けていないのに対し、読売や阪神は大きな影響を受けており、それで寺原隼人も東京ドームや甲子園で完投勝利を挙げることができたのではないかと思える。

なお、読売リーグ首位のヤクルトは、狭い神宮球場が本拠地だが、先発投手の良いチームだから、使用球変更は有利に働くだろう。昨年カモにされた阪神にリベンジし、今世紀に入ってから一度も勝ち越したことのない読売に勝ち越すチャンスだ。不気味なのは中日だが、ヤクルトは中日を苦にしていない*1

寺原隼人に話を戻すと、阪神戦の勝利で12球団相手に勝ったことになり、残すは楽天だけだそうだ。なんと、一番勝ちやすそうな相手に勝ったことがなかったのだった。調べてみると、ソフトバンク時代の寺原は、楽天球団が発足した2005年には2試合しか登板がなく0勝0敗、2006年には16試合登板で3勝7敗と不振で、横浜にトレードされたのだった。横浜時代には4年間で21勝31敗だったが、交流戦楽天に勝ったこともなかったらしい。

寺原には、リーグ戦再開後には是非楽天に勝って、工藤公康以来となる「13球団相手の勝利」を記録するとともに、星野仙一をリーグ戦途中での休養、解任に追い込んでほしいものだ。

*1:とはいえナゴヤドームの試合を1試合も消化していないのは不気味だが。