kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ヤクルトついに陥落

阪神 7-1 ヤクルト(22回戦、京セラドーム大阪:阪神13勝9敗)


ついにヤクルトが首位陥落。交流戦の頃以来だ。あの頃、パシフィックリーグの球団を苦にしない中日が脅威だったが、その後6月、7月と中日が調子を落としてヤクルトが大差をつけた。しかし8月以降中日の猛追を受け、ついに再逆転された。この時期の首位陥落は正直きつい。昨年、阪神と読売は終盤で中日に抜かれてそのまま抜き返せなかったが、今度はヤクルトの番なのか。

今回、京セラドーム大阪で阪神に3連敗したのだが、今年12試合あった阪神戦のロードゲームの半分を占めたこの球場の試合でヤクルトは6戦全敗に終わった。一方の阪神も、先月神宮球場で6連敗を喫した。

一昨日も書いたが、プロ野球では同じくらいの実力を持つ相手とのロードゲームで勝つのは容易でない。しかし、京セラドームで6連敗したヤクルトも、神宮で6連敗した阪神も、ともにあまりにも工夫がない。だから、あらゆる手段で勝機をうかがう中日、というか落合監督との差が出てしまう。前のカードで中日は阪神と敵地・甲子園で3連戦を行なったが、初戦に完敗したあと、2戦目も大接戦だった。しかしこの試合をきわどく制した中日は3戦目にも圧勝して3連戦を勝ち越した。2戦目も阪神が勝っていたら3戦目はあそこまで一方的な試合にはならなかったはずだ。ここらへんが、簡単に同一カード3連敗を食うチームとそうではないチームの違いだ。2戦目で今シーズンの中日戦負け越しが決まった阪神・真弓監督は「球際の差が出た」と言った。「球際の差」とはすなわち落合博満真弓明信の差であり、両軍の監督が逆なら結果も逆だっただろうと私は思う。もちろん落合博満小川淳司の差もある。小川監督はもっと早く阪神戦重視のローテーションを組むべきだった。8月まで、ローテーションをあまりにも機械的に回し過ぎて阪神を苦手とする投手ばかり阪神にぶつけては負けを繰り返し、選手に阪神への苦手意識を植えつけてしまった。ホームゲームでは克服したかに思われたその苦手意識が、大詰めのロードゲームで出てしまった。

今日も中日は広島に圧勝して同カードを3連勝したが、いやらしいと思ったのは中日の先発が吉見ではなくネルソンだったことだ。ローテ通りなら吉見だった。しかし、ネルソンが明日の読売戦先発では相手エースの内海が待ち構えるであろう試合の勝ち目が薄いと判断した落合監督がネルソンと吉見の順番を入れ替えたのだろう。ネルソンは上位のヤクルト、読売、阪神相手には好投するもののなかなか勝てず、調べてみたらこの3カード合計の勝敗が2勝11敗だ。それだけ精神的に粘りのない投手だといえる。そのネルソンでも広島戦なら勝てると落合は判断したのだろう。もちろん、吉見を内海にぶつけても中日が読売に勝つ保証など何もないが、少しでも勝つ可能性の高い選択肢を貪欲に追い求める落合に改めて感心した。ライバル3球団の小川、原、真弓の3監督にはそこまでの貪欲さはないし、中日の次期監督・高木守道にもないだろう。はっきり言って今年の中日は戦力通りなら4位がいいところだろうと思うが、その中日を引き上げているのは落合博満である。来年、中日の監督が高木守道に代われば、読売リーグの3強は阪神、読売、ヤクルトが占めるだろうとは思う。しかし、ここまで首位を守ったペナントレースを落とす光景は見るのは癪だ。

来週の中日対ヤクルトの4連戦は、先発投手の顔合わせだけからいえばヤクルトは2つは勝てる。ネルソンは今季ヤクルトには1勝もしていない。ヤクルトキラーのソトが故障して登録を抹消されたし、チェンもヤクルト戦には出てこないと思われるので、中日の先発陣で本当に怖いのは吉見だけだ。うまくいけば3つ勝つのも不可能ではない。読売にも、中日との6試合では星を分ける程度には頑張ってほしい。ヤクルトは苦しくなったとはいえ、ペナントレースは終わったわけではない。諦めるにはまだまだ早い。

ただ、なんとしても不気味なのは落合博満である。中日は監督交代を前倒しして高木守道が采配をふるってくれないものか。