kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「正論」文化人の評価も分かれる橋下徹

昨日(2/2)、『正論』3月号を立ち読みしていたら、「2012年、注目の政治家50人を値踏みする」と題された特集記事が目に入った。


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120131/stt12013107340001-n1.htm

正論3月号 2012年、注目の政治家50人を値踏みする
2012.1.31 07:28


“五つ星”の政治家は…


 “平成の龍馬”になりうる政治家はいるだろうか−。

 政治不信がますます高まる中、若手評論家の適菜収、上念司、倉山満、宇田川敬介の4氏が、今年活動が注目される政治家50人の期待度を5段階で評価した。「口だけでなく本気で行動してくれるか」が最大のポイントだ。

 しかし4氏とも独自の視点を持っており、同じ保守派の政治家でも評価が真っ二つに分かれている。例えば、解散総選挙なら台風の目となりそうな橋下徹大阪市長の評価はこんな具合だ。

 −−地方分権を進める過程で因習固陋(ころう)なしがらみや既得権益を打ち破っていく馬力には注目したい。動機はともかく、日教組自治労と最も先鋭的に戦っている首長でもある。その成果が全国自治体に及ぼす影響は決して小さくないだろう。国政に出れば霞が関支配に風穴を開けてくれるのでは【上念 ☆☆☆☆】

 労組への対決姿勢を示したり、保守層向けのリップサービスを怠らないので勘違いされているが、この人の本質はアナーキストだと思う。首相公選制や独裁制、大阪の日本国からの独立を唱えるような人間がまともなわけがない。マスメディアがおかしな政治家を生み出している【適菜 ☆】

 ほかに“俎上(そじょう)”に載せられたのは安倍晋三石原慎太郎小沢一郎小泉進次郎野田佳彦渡辺喜美−の各氏ら。オール「五つ星」がなかなか出ない中、意外な政治家が満点評価に…。(川瀬弘至)


そうそう、橋下徹の評価が割れているのが面白かった。

記事は、「“五つ星”の政治家は…」などと思わせぶりに書いているが、本当の「飛ばし読み」しかしなかったのではっきりした記憶ではないが、確か稲田朋美が論評記事が出ていた2人の評者から5点満点をもらっていた。但し、論評が出ていない評者も含めて4人全員に満点をもらったのかどうかは知らない。もう一度立ち読みしてみようか。安倍晋三は2人のうち1人が5点満点をつけていたが、もう1人は4点だった。石原親子は慎太郎への評価が高いが伸晃は酷評されていた。

笑ったのが城内実で、2人の評者がいずれも4点をつける高評価だったが、「自民党に復党した」などと書かれていた。確かに城内は次の選挙では自民党の公認を受けるだろうと言われているが、現時点ではまだ自民とは統一会派を組んでいるだけで無所属である。なお、城内実と行動をともにしている小泉龍司自民党の公認が得られず、衆院選では自民党対立候補を立てられる可能性が高いと聞く。

それはともかく、城内実は「安倍晋三を総理大臣にするために自民党に復党したのだろう」と言われていた。要するに先の短い平沼赳夫を裏切って安倍晋三についたと見られているわけで、城内実とはそういう政治家なのだ。こんな人間を持ち上げた「反小泉」のブロガー連中は何を考えていたのだろうか。そのことを2006年からずっと批判してきたが、時が経てば経つほど、やはり認識は正しかったのだという確信が強まる。

なお、この特集では、見かけの与野党と本当の与野党は違うとして、真の対立構図として「民主党主流派+同小鳩派+社共+自民党主流派+公明党」を実質的な与党とみなし、それらに対抗する勢力を持ち上げるというのが基本的なコンセプトだった。

彼らが担ぎ上げる総大将はもちろん安倍晋三民主党主流派とともに谷垣禎一自民党主流派は「増税勢力」として叩かれていた。特に谷垣はコテンパンに叩かれており、自民党自体に対する冷たい筆致も意外なほどだ。その分、自民党内で冷遇されている安倍晋三に対しては異様なほど入れ込んでいるものと思われる。民主党で彼らが期待しているのは松原仁馬淵澄夫らしい。あと、「みんなの党」が評価されているが、前述のように橋下への評価は分かれている。

金を払って買ってまで読む価値のない記事だが、にやにや笑いながら立ち読みするにはもってこいかもしれない。そのあまりのトンデモぶりを楽しむことでストレスが解消できる。


[PS]

そうそう思い出した。小泉進次郎への評価が高かった。