kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

小沢一郎がついに「新党結成」に動き始めたけれど

朝日新聞(6/22)の1面トップ記事。


http://www.asahi.com/politics/update/0621/TKY201206210567.html

民主の分裂不可避 小沢系約50人、離党届署名


 民主党小沢一郎元代表は21日、東京都内でグループ所属の衆院議員を集め、消費増税関連法案の衆院採決で反対するよう要請した。採決後に新党結成を目指す構えで、出席議員によると約50人が離党届に署名した。参院議員も同日夜、都内で会合を開いて結束を確認。小沢グループ以外にも同調を模索する議員がおり、民主党分裂は避けられない情勢だ。法案の採決は26日になる見通し。

 54人以上が離党すれば与党は過半数を割り、衆院の優越が認められている予算や条約も野党の協力なしに成立しない。内閣不信任案も可決される状況になり、野田佳彦首相の政権運営が行き詰まるのは必至だ。

 小沢氏は21日夕、グループの会合で「採決が迫っている。政権交代の時に訴えた政策の実現をどうしたらいいか、政治家として判断してほしい」と強調。「最短で8月解散、9月選挙だ。だから次善の策を考えないといけない」と述べ、離党したうえで新党結成に進む可能性に言及した。

 その後、別室で議員1人ずつと面会し、「一緒に行動してほしい」と述べ、離党届への署名を求めた。離党届は小沢氏が預かる形にしたという。会合に出席した山岡賢次副代表は「国民の皆さんに対する責任を果たす。政治家としての良心を失ってはいけない。信念をもってやりたい」と記者団に語った。

朝日新聞デジタル 2012年6月22日3時3分)


朝日新聞本体の記事はもちろんもっと長い。小沢氏周辺は「7月にも新党立ち上げ」との見通しを語ったとあり、新党が結成された場合、1月に結成されたくせに日付を操作して政党交付金をかすめ取った「新党きづな*1衆院統一会派を結成する方向で統一しているのだという。

さらに、3面にはこんな文章が。

 ただ、小沢氏自身は刑事裁判の被告人のため「新党では表に出ない」と周囲に漏らす。20日夜には側近議員が原口一博総務相田中真紀子元外相らに接触知名度の高い議員を仲間に引き入れることを狙ったが、成果は得られていない。橋下徹大阪市長との連携も進んでいない。ある参院議員は「国民から人気のない小沢さんと一緒に出ていっても展望はない」と離党はしない意向だ。

(2012年6月22日付朝日新聞3面掲載記事(無署名)より)


原口一博は昨年の菅内閣不信任案に土壇場で反対に回ったために「小沢派で雑巾がけをさせられている」のではなかったのか。その原口は、小沢より橋下と組みたくて動きを渋っているようにしか見えない。いまさら田中真紀子でもあるまいとも思うが、その田中でさえ動かない。もちろん、風見鶏の橋下は、小沢と組むのは転落への道だと百も承知しているから動かない。


同じく朝日新聞3面より。

小沢氏は周辺に「選挙になれば反増税脱原発を掲げて戦える。そうなれば選挙に勝つ。そうなれば選挙に勝つ」と漏らしている。
(同前)


だが、そんな小沢一郎の「反増税」は、消費税だけではなく、年来の小沢の持論である「所得税・住民税の半減」を含む「小さな政府」志向のものでしかないし、小沢の「脱原発」とは、小沢が組みたくても組んでくれない橋下のそれと同じく、「人気取り」だけが狙いの代物である。

「消費税増税(庶民増税)反対・脱原発」を旗印にする政治勢力は、「反民主・反自民・反橋下・反小沢」で結集する必要があると私は思うのだが。「反小沢」は「非小沢」程度でも良いけれど、「反橋下」は絶対に外せない。


ところで鳩山由紀夫の動き。毎日新聞より。

http://mainichi.jp/select/news/20120622k0000m010113000c.html

鳩山元首相:新党に「同調せず」


 民主党鳩山由紀夫元首相は21日夜、小沢一郎元代表が離党・新党結成の可能性に言及したことについて「私どもの考え方こそ民主党の本来の考え方だと国民や執行部に理解してもらいたい。すぐに新党運動に同調していくということではない」と語り、自身の離党には否定的な考えを示した。【木下訓明】

毎日新聞 2012年06月22日 01時03分


ほんの半月前、こんな報道があったばかりなのだが。

http://mainichi.jp/select/news/20120607k0000m010052000c.html

民主党:鳩山由紀夫元首相 離党の可能性を示唆


 鳩山由紀夫元首相は6日のBS11の番組で「民主党を作った張本人として『民主党を割る』という話は口が裂けても、本来は言うべきことではない。ただ、民主党より国民の暮らしが大事だという立場からどう行動すべきか考えねばならない時を迎えている」と述べ、消費増税法案の採決を巡って離党することもあり得るとの考えを示唆した。

 鳩山氏は「自分自身を捨ててでも行動すべき時は行動しなければならない」とも発言。また、大阪維新の会との連携の可能性を問われ「国民の暮らしが一番という政策を実現できるような集団と協力関係を作ることは十分あり得る」と意欲を示した。【木下訓明】

毎日新聞 2012年06月06日 20時40分(最終更新 06月06日 20時46分)


「橋下市長が組んでくれないから、離党はやーめた」ってことなのか。この鳩山由紀夫というのも最低の政治家である。

*1:前にも指摘したが、この政党には旧小沢派の中でも特に右翼・新自由主義的な傾向の強い人たちが集まっている。