kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

田中龍作は小政党を議会から締め出そうとたくらむ小沢一郎を批判したことがあるのか

はてなブックマーク - 田中龍作のドント式比例代表制批判、反論になってない(呆) - kojitakenの日記 より。

id:kumonopanya
ネットの殆どの人は他人の考えに乗っかる人ばかりで、自分で考えて発表するなり賛同するなりする人など一握りしかいないっていう基本的な事をこの人は知らなかったようだ。


苦笑してしまった。というのは、不特定多数には公開していない某所で、昨夜あまりの田中龍作翼賛Twitterに頭にきて、こんなことを書いていたからだ(一部書き換え・省略等あり)。

「『右』も『左』もない」という喜八の決めゼリフを私は大嫌いだが、権威に弱いことに「右」も「左」もないとは思う。有名なジャーナリストであるらしい田中龍作のお言葉は「神聖不可侵」で、神戸のギタリストや、元神戸の住人で各地を放浪する不肖古寺多見の主張を相手にしてはいけないらしい

人気者の三宅洋平に追従する「在野の大ジャーナリスト」田中龍平の意見に楯突くなどもってのほかというわけだ。私がしばしば行っている孫崎享批判に反応が少ないのも同じ理由による。植草一秀だの天木直人だの池田香代子だのが絶賛する孫崎センセがいくら岸信介佐藤栄作や朴正煕を賛美しようが見て見ぬ振り。

そんな「自称」リベラルだの左派だのが、安倍晋三麻生太郎を批判できない「保守」を笑うなんてちゃんちゃらおかしい。「へそが茶を沸かす」というやつだ。安倍や麻生を批判できない「保守」と田中龍作や孫崎享を批判できない「リベラル・左派」は同じ穴の狢である。


別記事 田中龍作のデマの火に油を注ぐ東京新聞もひどい - kojitakenの日記 へのid:kemouさんのコメント*1

kemou 2013/07/31 03:34

ネトウヨのみならず、左側でも反知性主義の拡大が止まらないのは情けないことです。知性的かつ理性的であろうとすれば行動に一定の抑制がはたらくために過激派から運動を妨げるものとして排撃され、逆に知性を捨ててファナティックになればなるほど持て囃される。時間が経つほど内部の盛り上がりだけは増す一方で、外部の人間からは白眼視されていく。三宅洋平のような無知な人間が持て囃されるのも、無知であればあるほど行動に抑制がはたらかないからでしょう。

そしてそれ以上に最低なのは本当はわかっているくせに反知性主義の広がりを利用する連中です。田中龍作のような下衆はもちろん、社会の公器たるマスメディアまでもがそれを利用するとは恥知らずもいいとこです。J-CASTじゃあるまいに、よくもこんな「インターネット上では」みたいな言葉を乱発する記事を書けるものです。

だいたい非拘束名簿式を拘束名簿式にすれば当然ながら三宅洋平が当選することなどないし、全国区にすれば「自民」として投票された票が自民党の各候補者への票になることで各候補者の票が大幅に積み増しされて、三宅洋平を遥かに上回る票を獲得するだけでしょうに。さらに言うなら、有名人作戦などをとらない政党が非拘束名簿式を批判するならまだしも、一定の知名度がある三宅洋平を比例の候補者として立てることによって緑の党の得票を伸ばそうという非拘束名簿式の特性を利用した戦略をとり、(当選者こそ出なかったものの)その恩恵を最大限に受けた側が文句を言うなどちゃんちゃらおかしな話です。


さて、比例代表制について。最初に言及した記事へのブクマより。

id:sea_side !エントリー 政治
社民党の得票数は125万5235票、社民が2議席目を取るのに必要だった得票数はドント式で203万8348票、サン・ラグ式で164万4658票、サン・ラグでは生活の党が1議席ゲット出来る。その際議席あたりの得票数は94万で全党最少。


サン・ラグ式は得票数を1で割る次に2でなく3で割るので、小政党が1議席目を獲得しやすくなる。たとえば、2900票を獲得した政党Aと、1000票を獲得した政党Bがあり、定数が2の場合は「A党1、B党1」になる(ドント式だと「A党2、B党0」。但し定数が3〜5の場合はドント式でもサン・ラグ法でも同じで、B党は1議席、残りの議席をA党が獲る。少数党の1議席目確保が容易すぎるとの理由で、北欧などでは最初に1ではなく1.4で割る「修正サン・ラグ法」をとるとのこと。

それで思い出したが、定数の少ない比例代表制は小政党に不利である。上記の例で、A党の得票2900票に対してB党が1000票ではなく900票だった場合、定数が3でもドント式だと「A党3、B党0」になる。たとえば衆議院の四国選挙区の定数は6しかない。

ただでさえ少ない衆議院のブロックごとの比例代表定数をさらに減らそうとしているのが民主党と生活の党であり、その中でももっとも過激な比例定数削減論者が小沢一郎であることは周知の通り。

「田中龍作 小沢一郎」でググってみれば、田中龍作は「小沢信者」と言っても過言ではない人物であることがすぐに了解されるが、田中龍作が小政党の参入を厳しくする定数削減を力説している(=小政党を議会から締め出そうとたくらむ)小沢一郎を批判したことが一度でもあっただろうか。

そんなことがあったはずもない。このこと一つとってみても、田中龍作が全く信用するに値しない「似非」ジャーナリストであることは明らかだ。