kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「緑の党」三宅洋平が当選できる比例代表制の方式があった。その名は「クオータ式」

標記の件、田中龍作は相変わらず沈黙を決め込んでいる。これ以上田中が発する「比例代表制は小政党に不利な制度」などという大嘘を信じる者が増えてはたまらないので、「緑の党」の三宅洋平を当選させるための三宅洋平が当選できた選挙制度について簡単な試算をしてみた。

まず、選挙制度比例代表制であることを最低限の前提とした。小選挙区制や中選挙区制三宅洋平が当選することなどあり得ないからだ。

以下は大ざっぱな試算なので、誤りがあればご指摘いただければ幸い。なお、比例代表制議席計算にあたっては、Wikipediaを参照した。


まず、今回の参院選比例区の計算法がドント式でなくてサン=ラグ式または修正サン=ラグ式であった場合、いずれも自民党が1議席を減らして生活の党の山岡賢次(笑)が当選していた。しかし緑の党議席は相変わらず0である。参院選比例区獲得議席は、自民17、公明7、民主7、維新の怪6、共産5、みんな4、社民1、生活(マルチ山岡)1となる。

これがヘア=ニーマイヤー式であれば、サン=ラグ式からさらに民主党が1議席を減らして新党大地が1議席を獲得するが、やはり緑の党は0。参院選比例区獲得議席は、自民17、公明7、民主6、維新の怪6、共産5、みんな4、社民1、生活(マルチ山岡)1、大地(ニセ鈴木宗男だっけ?)1となる。

次に、三宅洋平議席を得るための最少定数。ドント式だと定数111が必要で、自民40、公明16、民主15、維新の怪13、共産11、みんな10、社民2、生活(マルチ山岡と三宅雪子)2、大地1ときて、ようやく三宅洋平当選となるわけだ。

1議席目を獲得しやすいといわれるサン=ラグ式だと、定数58で三宅洋平が当選できる。この時の獲得議席は自民20、公明8、民主8、維新の怪7、共産6、みんな5、社民1、生活(マルチ山岡)1、大地1ときて三宅洋平当選。

1議席目をやや獲得しにくくした修正サン=ラグ式だと、定数81が必要。自民28、公明12、民主11、維新の怪10、共産8、みんな7、社民2、生活(マルチ山岡)1、大地1ときて三宅洋平当選である。

ヘア=ニーマイヤー式だと定数は52で良い。自民18、公明7、民主7、維新の怪6、共産5、みんな5、社民1、生活(マルチ山岡)1、大地1、緑の党三宅洋平)1である。それでも、現行の48議席ではやはり議席は獲得できない。


それでは、現行の議席数のまま三宅洋平議席を獲得する計算法はないかと思って調べてみたが、なんとあった。

それは、Wikipediaに記載されている「クオータ式」である。2種類の計算法が記載されているが、いずれを用いても定数48で緑の党は1議席を獲得する。議席数は自民16、公明7、民主6、維新の怪6、共産5または4、社民1、生活(マルチ山岡)1、大地1、緑の党三宅洋平)1、みどりの風1または0である。共産党みどりの風は計算方法によって1議席ずつ増減する。


なお、「緑の党」の政策集(http://greens.gr.jp/policy/seisaku/)には、

民意を平等に反映するために衆院小選挙区制を廃止し、全国単一でクオータ制の比例代表へ改革する。

と書かれているが、「緑の党」が言う「クオータ制」は上記の「クオータ式」とは別物だろう。


日本の女性国会議員の比率は世界で何位?〜クオータ制を実現しよう!〜 ( 政党、団体 ) - グリーンズひろしま(旧緑の党・ひろしま)のブログ - Yahoo!ブログ(2013年6月30日)より引用。

 今回は、クオータ制について、みてみようと思います。そもそもクオータ制という言葉の意味は何でしょうか?


 クオータ制(クオータせい、Quota System)は、政治システムにおける割り当て制度のこと。
「クオータ制」の「クオータ」は quota と綴り、「割り当て、分け前、分配」の意味である。(「4分の1」を意味する「クォーター(quarter)」とは違う) 

(中略)

 クオータ制とは、議会など意思決定の場において、一方の性が一定割合を下回らないようにすることです。ノルウェーでは政党が自発的に取り組んでいるほか、韓国では比例代表部分の候補者は女性が半分以上と定められています。フランスでも比例代表選挙では立候補者の半数を女性にするよう政党に義務づけています。日本でも政府が2020年までに指導的地位に占める女性の割合を30%以上にするよう閣議決定しています。

 しかし、残念ながら、日本の女性国会議員(衆院)の比率は、主要先進国でも断トツの最下位です。


私は、「緑の党」は全国単一の拘束名簿式比例代表制において、名簿記載順位を女性と男性のどちらかが奇数番で他方を偶数番にするといったような方式を考えているのだと推測している。

だから上記の比例代表制の計算法の一つである「クオータ式」とは別物だろうが、それはともかくとして、少数政党がとりあえずの1議席を獲得しやすい比例代表制の計算法があることがわかった。

田中龍作がイメージしているであろうかつての全国区方式だと、1980年には最下位当選でも65万票を必要とした。それよりも何よりも、全国区は70年代前半の参院選自民党が金にあかせて有名人候補をかき集めて候補を立てたことへの反省として廃止され、代わって導入されたのが比例代表制であるはずだ。全国区をトリモロせと言わんばかりの田中龍作の主張は、あまりにひどい妄論というほかあるまい。

私自身は、上記の「クオータ式」ではなく、「修正サン=ラグ方式」程度の比例代表制度が良いのではないかと思うが(そうであればマルチ山岡賢次が当選してしまっていたのはいただけないけれど)、全国区なんかよりも比例代表制の方がずっと望ましいことは明らかではないかと考える次第である。特に必要なのは定数の大きさであり、ドント式であっても全国一区の比例代表制衆議院(定数480)であれば緑の党は4議席前後を獲得していたと思われる。少数政党の参入障壁を下げるべきだと考えている人間が主張すべきことは、比例代表制の定数増なのである。それを、極めて強硬な比例定数削減論者(というより小選挙区原理主義者)である小沢一郎の心中を忖度してかどうか、ひたすら比例代表制を悪者にしたがるばかりの田中龍作には、つける薬がない。