kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

東京都知事選と名護市長選と公明党と

澤藤統一郎弁護士による宇都宮健児氏及びその取り巻きに対する批判は、非常に深刻な問題をはらんでいると思うのだが、なぜあまりクローズアップされないのか不思議に思う。

この問題を「見て見ぬ振り」していられる神経が私には信じられない。


澤藤統一郎の憲法日記 » 宇都宮健児君、立候補はおやめなさいーその28 より

「もしもし、憲法会議事務局長の平井正さんですね。澤藤です。

執筆のご依頼を受けた「月刊憲法運動」2月号の原稿の件ですが、本日が締切の1月17日です。ご依頼の「岩手靖国訴訟」をテーマにした原稿は執筆いたしました。これから送稿すれば、1月末発行の「2月号」に掲載していただけるでしょうか」

『そのことについては、一昨日にファクスで申し上げたとおりです』

「私が文書を要求して、一昨日のファクスをいただきました。経過は正確に記載されています。平井さんが、けっして嘘を言ったりごまかしたりされる方ではない。そのことはよく分かりました。そのファクスが『3月号以降への掲載変更の再度のお願い』となっています。『再度のお願い』に私は承諾いたしかねます。改めて申し上げますが、私はお約束のとおり、ご依頼の原稿を完成しました。あなたがお約束のとおり『2月号に掲載する』と言っていただけるなら、これから送稿いたします。いかがでしょうか」

『ファクスで申し上げたとおり、2月号の掲載はできません』

「確認しますが、約束を破ってまで2月号掲載ができないという理由は、私が宇都宮君批判のブログを書いているからということで、それ以外に理由はありませんね」

『そのとおりです。そのこともファクスに記載しています』

(中略)

「よし、分りました。確認しますが、約束を破ったのはあなたの方です。そして、約束を破った理由は、私がブログで宇都宮君批判の言論をしたこと。それで間違いないですね」

『残念な成り行きですが、おっしゃるとおりです』


このやりとりが事実であるなら(もちろん私は事実であると考えている)、「言論会議」は「表現の自由」を侵したことを自ら認めたのである。これは民主主義の理念を大事にする思想信条を掲げている人たちの間に、民主主義の精神が全く根付いておらず、「ムラ社会」の行動原理が体質に染みついていることを示す。同じブログに繰り返し告発されている、前回都知事選における宇都宮健児選対の行いもまた「ムラ社会」の行動原理に基づくものであり、それは「民主主義」とは真逆の「全体主義」的体質というほかない。彼らは、自己批評能力を著しく欠くのか、それともムラ社会で生き残るためには止むを得ない処世術だとでも考えているのか、そのどちらかは知らないが、言っていることとやっていることが著しく乖離しているのである。

だから私は宇都宮健児候補予定者には投票しない。そして同じ体質は他の3人の有力候補とその支持者たちも持っているから、この4人には投票できない。残された選択肢は、他の泡沫候補とされている人たちの中から選ぶか、さもなくば白票を投じるしかない。蛇足ながら、私は極右にして法螺吹きの老発明家に投票するつもりはない。


さて、当ダイアリーのコメント欄より。

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20140117/1389917193#c1389949044

id:cictaccictac 2014/01/17 17:57
いつも興味深く自分のナビゲーターの様な気持ちで読んでいます。
しかし、有権者である私は寝ている訳にいかないので、泡沫候補者(田母神氏もその一人と考えていますが)以外の中から選択して投票するのですが・・・。
先日から少しだけ気になっているのは、今の政権を補完している政党の推薦候補に対しては余り批判的ではないなぁ〜と言う想いが有ります。間接的にその様に邪推するのは間違っているでしょうか?あくまで、開票まで寝て待つ訳にはいかないと想いコメントしました。

「今の政権を補完している政党」ってどこのことか最初わかりませんでした。というのは、私が日頃ヲチしている「小沢信者」の言説では、「補完政党」といえば共産党を指すからです(「小沢左派」の多くが新左翼崩れであることに起因します)。おかしいなあ、宇都宮健児氏とその陣営の批判はいつもやってるのになあ、と思いました。「補完政党」が公明党を指すことは、id:kemouさんのコメントを読んで初めて気づきました。


http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20140117/1389917193#c1389956425

kemou 2014/01/17 20:00
言いたいことがあるならもっとストレートに言うべきだと思いますよ。これでは「おまえ実は創価学会員だろ」という程度の低いレッテル貼りを何やら婉曲的な言い回しでやってるようにしか見えません。


http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20140117/1389917193#c1389962905

cictaccictac 2014/01/17 21:48
↑程度の低いレッテル貼りをしているつもりはありません。政教分離が原則の創価学会員全てが公明党支持だとも思いません。但し、選挙は学会の婦人部中心が行動部隊であり選挙でその実力は存じております。但し、是々非々の基本は、この日記の筆者様が書かれている前日の(沖縄の選挙で学会は寝ている趣旨の記事でも明らかにされています。私がハッとしたのは、その記事の最後段稿の「それにしても、中央の公明党にも早く安倍晋三に見切りをつけてほしいと思うのだが。そうなれば自民党に内紛が起き、安倍晋三が再び総理大臣の座を投げ出す可能性がなきにしもあらずと思われる。」で、コメントする気になりました。筆者様の日々書かれていた意図する先が不透明で見え難くなってしまったからです。繰り返しますが、少しでも変化を求めるためには、投票は寝ている訳にはいかないと考えてコメントした理由です。


公明党は、政教分離に反する疑いが極めて濃厚な政党だと思っていますが、1999年に自自公連立政権(自民と小沢一郎一派と公明党の連立政権)が発足して以降の自民党は、公明票の上積みがなければ選挙で勝てない、それどころかそれがあっても2007年の参院選と2009年の衆院選に大敗したほど足腰の弱い政党になってしまっています。今は、民主党の「政権交代」の失敗によって、自民党への支持が一時的に戻っていますが、公明党が離れてしまえば再び自民党というゾンビ政党は存亡の危機に立たされるでしょう。安倍晋三という極右政治家がこのまま暴走を続ければ、いずれ公明党が離反する時が必ず来ると見ていますが、その萌芽を名護市長選に見る次第です。

名護市長選は、読売だったか産経だったか忘れましたが、保守系メディアが自民党執行部の締めつけによってそれまで65%くらいが稲嶺市長に流れていた公明票がほぼ半々になったなどと書いている一方、「小沢信者」御用達のゲンダイは選挙はダブルスコアになる、公明党衆院議員の後援者が稲嶺氏の決起集会に参加した、などと書いています。結果は明日判明しますが。

それから舛添要一については、当ダイアリーで開設以来これまでに本エントリを合わせて34件の記事で言及しており、その大半で舛添を批判してますけど。当ダイアリーの古い記事がTwitterで拡散されるなどして、影響はほとんどないでしょうけど舛添の票を減らすベクトルの力も働いていますが。これだけ書いて「批判が弱い」と仰るなら、全部の記事を舛添批判で埋め尽くすしかなさそうですね。もっとも、細川護煕都知事になれば安倍晋三の暴走が止められるが、舛添では安倍が戦争に突っ走るなどというのは妄想です。細川が都知事になったって安倍の暴走は止められません。原発に関しては多少の差が出るかもしれませんが、東京都には原発はありませんし、そもそも細川では腰砕けは必至でしょうから、その点でも細川にはほとんど期待できません。つまり、細川も舛添も大差ないと私は考えています。また、あり得ませんけど万一宇都宮健児が都知事になれば、澤藤統一郎弁護士が告発している前回都知事選における選挙違反の件が追及されて宇都宮氏はあっという間に辞職に追い込まれ、1年に2度、3年強で4度目の都知事選が行われることになるでしょう。宇都宮氏の支持者がこの件を「見て見ぬ振り」をするのは、宇都宮氏に勝機はないことを本心では認めているからではないかと私は邪推しています。

さらに言えば、舛添要一猪瀬直樹と同様、基本的に小物であると私は見くびっており、石原慎太郎のような「巨悪」が都知事をやるよりはなんぼかマシだろうとは思っています。「批判が弱い」と感じられるとすれば、そのせいかもしれません。