kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

宇都宮健児支持・野党共闘批判を叫んだ室井佑月の前回都知事選投票先は……

第3次安倍再改造内閣防衛大臣に、こともあろうにあの極右政治家・稲田朋美が就任した。今やすっかり影が薄くなった城内実とともに私の天敵中の天敵ともいうべきあの女だ。

そして、民進党総裁選は、朝日新聞の甘い見通しとは裏腹に、蓮舫は何やら細野豪志と密談し、「野党共闘」路線を改めて共産党と距離を置くことで合意したとかなんとかテレビで言っていた。これまでも繰り返し書いてきた通り、私は蓮舫を右派政治家として警戒してきたが、早くもその地金が出始めている。蓮舫はもしかしたら自分の人気を過信しているのかもしれない。私には全く理解できないのだが、東京都民には蓮舫が大好きな人が多いらしく、今回の参院選でも東京選挙区で圧勝した。だが、仮に今回の参院選蓮舫代表の民進党が単独で東北6県の参院選一人区を戦ったと仮定するなら、その結果は間違いなく0勝6敗だった。民進党はまたしてもろくでもない方向に行こうとしている。

そして、蓮舫がそういう方向に行こうとするのを後押ししたのが今回の東京都知事選だった。

さて、もう私のところには現れないかと思っていたバードストライク氏がまた「きまぐれな日々」にコメントしていた。下記のコメントについて、昨日は手違いで携帯を持って出かけるのを忘れたためにコメントの承認が遅くなったことをお詫びします(他意はありません)。

http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1448.html#comment19789

わたくしの下のお二方、ご返事ありがとうございました。
>  今回、宇都宮氏支持層の一部を小池支持に走らせた原因に、宇都宮陣営内に民主主義が欠落していたからではないか
ーーだから、宇都宮陣営に、具体的にどう民主主義が欠落していたのか、この記事からはわからないのです。
また、では鳥越陣営は、民主主義的だったのですか?
とてもそうは思えないですが、いかが?

2016.08.03 10:27 バードストライク

「宇都宮陣営の民主主義」については、今回の都知事選では具体的なことは何も書いてません。前回の都知事選の時に書いた記事を探すのは面倒だから無視しようかと思っていましたが、ご親切にもid:suterakusoさんが下記のコメントでそれに関連した記事を挙げてくれました。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1448.html#comment19790

「鳥越陣営は民主主義的だったか」という問いに対しては、批判された側が「じゃあお前のとこはどうなのか」と言い返すのはそもそも反論になっていないことはとりあえず棚に上げた上でお答えしますが、民主主義的であったはずがないに決まってますよね、そんなもの。密室で決まったことは間違いありません。

たまたまさっき読み終えた岸井成格佐高信の対談本の終わりの方に、こんなくだりがありました。


岸井 野田(佳彦。通称「野ダメ」=引用者註)はもう一つ、小沢だけは許せないと言っている。そんなことを言っているからだめなんだ。冷静に見て、この政治状況に仕掛けができるのは、いまだに小沢しかいない。共産党志位和夫が候補者を下ろすことに納得したのは、小沢の影響が大きい。

岸井成格佐高信『偽りの保守・安倍晋三の正体』(講談社+α新書,2016)180頁)

この本は参院選の少し前に出た本で、上記は舛添が東京都知事を辞任する前の話だから、候補者を下ろしたというのは宇都宮健児ではなく参院選共産党候補予定者たちのことですし、「この政治状況に仕掛けができるのは、いまだに小沢しかいない」という岸井の主張に私はうなずきませんが(野田佳彦がダメだというのには同意)、野党共闘小沢一郎が果たした役割が少なくなかったことは間違いありませんし、東京都知事共産党宇都宮健児から鳥越俊太郎に乗り換えたのもその延長線上にあったといえるでしょう。「野党共闘」は、政党レベルでは共産党志位和夫小池晃)、生活の党(小沢一郎)、民進党岡田克也枝野幸男)らが主導して行われたもので、そのプロセスに民主性は全然ありません。だから都知事選後に宇都宮健児が激怒したわけですね。

【都知事選】宇都宮氏、立候補中止の影に圧力 「これでは独裁だ」

都知事選】宇都宮氏、立候補中止の影に圧力 「これでは独裁だ」
野党統一候補の決定過程を「密室」と批判
posted on 2016/07/31 22:41
古田大輔 BuzzFeed Founding Editor, Japan


7月31日に投開票された東京都知事戦。野党統一候補の実現のために立候補を取りやめた宇都宮健児さんが、ニコニコ生放送に登場し、立候補中止の舞台裏で「早く降りろ」と圧力があったと明らかにした。

日弁連元会長の宇都宮さんは2012年、14年の都知事選に共産、社民などの推薦を受けて立候補。14年は98万票を得て2位に食い込んでいた。

しかし、今回は鳥越俊太郎さんが野党統一候補として名乗りを上げ、宇都宮さんは立候補を中止した。その経緯を番組で問われると、宇都宮さんは自身の支持者らに立候補を取りやめるように求めるメッセージが大量に届いていたと述べた。

宇都宮さんは、これらが野党統一候補の実現を「熱心に応援していた人たち」からのものと指摘。

野党勢力が安倍政権を独裁と批判しながら、自身も「密室でものごとを決める」「独裁だ」と厳しく批判。これでは「日本のリベラルは勝てない」と総括した。

BuzzFeedより)

ここで宇都宮氏が言っていることはその通りだと私も思いますが、一昨年の都知事選に際して一部から問題視された宇都宮選対の体質に思いを致す時、杉山真大(id:mtcedar)氏のご推察の通り、「お前が言うな」としか思えないのが正直な感想です。

宇都宮氏には「まず隗より始めよ」と言いたいですし、もちろん「野党共闘」に対しては、いつまでも小沢一郎を交えた密室談合なんかに限らず、候補者選びを透明にせよと注文すべきところではあります。でもその肝心の「野党共闘」の機会が、国政選挙や大都市の地方自治体の首長選で再びあり得るのかは大いに疑わしい情勢になってしまいましたけどね。

共産党小沢一郎の言い分を受け入れて(それよりも党の台所事情が深刻だったのではないかと邪推しますけど)「野党共闘」に踏み切り、その結果、前回宇都宮健児氏を支援した人たちの少なくない割合が、今回は鳥越俊太郎氏を支援したわけですが、それとは裏腹に、昨日言及した斎藤美奈子氏もそうですが、前回細川護煕氏を支援していた(と思われる or と疑われる)人たちの少なくない割合が、今回は宇都宮氏擁護論をぶって鳥越陣営を強く非難したのが目立ったように思います。そこには妙なねじれがあります。

この日記でも名前の挙がった天木直人もそうですが、他にも今回宇都宮氏擁護・鳥越氏非難の声をヒステリックに張り上げておられたらしい室井佑月が、2014年の都知事選のあとに書いた文章も見つけました。

室井佑月が投票前から感じた「都民としての申し訳なさ」 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

室井佑月が投票前から感じた「都民としての申し訳なさ」
(更新 2014/2/21 16:00)


 作家の室井佑月氏は本誌連載「しがみつく女」で、歴史的大雪となった東京都知事選挙当日を振り返った。

*  *  *

 今日は都知事選の投票日だ。朝起きたらびっくり! ベランダに5センチくらい雪が積もっていた。このことも影響ある? ある通信社から電話がかかってきて、「都知事選の結果について話をうかがいたい。結果はすぐわかるでしょうから」といっていた。

 殿でも駄目かい。

 昨晩はネットで候補者たちの街頭演説、「最後のお願い」を見ておった。

 殿は最後まで、良くも悪くも殿だった。立候補後の動きも遅かったし、最後のお願いも必死な感じがしなかった。相方の小泉さんが出来るからって、主役は細川さんだもんな。

 じつは彼の街頭演説はかなりウオッチしていた。彼なら勝てるかも、と応援していたからだ。応援していたからこそ、ずっと歯がゆかった。

 たとえば7日の毎日新聞に、「東京電力は6日、福島第1原発の海側敷地にある観測用井戸で、昨年7月5日に採取した水から放射性物質ストロンチウム90を、1リットル当たり500万ベクレル検出したと発表した」という記事が載った。

 東電は去年の7月に高濃度汚染があることがわかったが、あまりに高い数値だから「まさか」と思って黙っていたのだ。オリンピック招致決定前のことであった。それって許されるの? この国の信用はどうなる?

 こういう重要なことをなぜ、訴えなかった。国、東電、報道機関の、原発に関する隠蔽体質を。

 殿の話は途中からコンパクトオリンピックなどに逸れてしまった。そんなこと、知事になってから訴えればよかったんじゃないの?

 7日の演説で、テレビに出演した際、原発の話を10秒しかさせてもらえなかったと愚痴っていたが、心から国民に訴えなきゃならないことであると思ったなら、司会者がしゃべっているのを遮ってでもまくしたてればよかったのだ。生放送なんだし。そういうことが出来ないところも殿らしいのか。

 せっかく名護市長選挙からいい感じでバトンを差し出されたのに、東京都民としてほんとうに申し訳なく思う。

 それにしても新都知事に当選した舛添さんは、2億5千万円もの政治と金問題が出てきてこれからどうするんだろう。

 舛添さんが代表を務めた「新党改革」が、法律で禁じられている政党助成金や立法事務費による借金返済を行った疑いがあるのだ。借金を国民の税金で払うなんて、猪瀬さんよりも、佐川急便から個人的に金を借り入れた細川さんよりも質が悪いじゃん。

 マスコミは当選後のハネムーン期間でしばらく黙っているの? しばらく黙っていても、いずれは暴かれるわな。ほんで、再選挙をするには金がかかるわな。そうなったら選挙前に情報を開示しなかったマスコミの責任は大きいと思う。

 さあ、投票にいってくるか。気持ちはかなり挫(くじ)けているが。

週刊朝日 2014年2月28日号

ああ、室井佑月細川護煕に投票してたんですね。やっぱりねえ。

天木直人だの室井佑月だのの無責任な煽動に振り回されたことも、「リベラル・左派」はよーく反省し、この誤りを繰り返さない努力をしなければなりますまいね。