新聞を処分しようと整理しているうち、日記に取り上げようと思って忘れていた記事に気がついた。遅ればせながらメモしておく。
それは、朝日新聞が「吉田調書」の誤報を訂正・謝罪した翌日(9/12)の朝刊に載っていた、元政府事故調委員・吉岡斉氏のコメントだ。「無理にニュースに仕立てた印象」という見出しがついている。以下、コメントの前半を引用する。
朝日新聞の吉田調書に関する報道について、これまで見た限りでは、新しい情報は見あたらなかった。相当無理をしてニュースに仕立てている印象だった。「命令違反」とまでは言えないと思っていた。あまりおもしろい視点はなく、むしろ欠乏感さえ感じていた。
そもそも吉田所長自身、事故時は全体状況を完全に把握しないまま対応していたと思っている。その話に真実が不足するのは当然だろう。
どこまでの命令が出ていたかもあいまいだし、地獄のような現場で、できるだけ遠くに逃げるという判断は正しかったと思う。ただ、朝日新聞が今回、「命令違反で撤退」の指摘を誤りと認めたことは、ある程度、評価はしたい。(後略)
まったくその通りであって、だから私も朝日が「スクープ」と称して大々的に報じていた時点で、
とか、
1面トップで報道するほどのものではない。(2014年5月23日*2)
などと、冷淡に批評してきた。
その程度の記事が、なんでここまで大騒ぎになり、朝日がここまで平身低頭で謝らなければならないのか。その異常さこそ論じられるべきであろう。