kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ヤクルト単独首位。しかし「めでたさも中くらい」に変わりなし

昨夜ヤクルトが昨年苦手としたDeNAに勝ち、首位中日が広島に敗れたため、ヤクルトが1週間ぶりに首位に返り咲いた。今回は中日とゲーム差なしながら勝率で中日を抑え、単独首位に立った。2012年*1以来3年ぶりとのこと。

ヤクルトはライアン小川が投打に活躍してDeNAに快勝した。小川は、一昨年のDeNA戦初登板で完封目前の9回に同点に追いつかれて勝ち星が消えて以来、昨年までDeNA戦の相性が悪かったが、今年は横浜での1回戦に8対0、昨夜は3対1といずれも快勝で、ここまで4試合に登板して2勝だが、2勝はいずれもDeNA戦である。昨年、ヤクルトと読売に勝ち越したDeNAは今年はここまでその両球団との対戦成績が悪い一方、昨年苦手とした広島と阪神をいずれも3タテしている。球団の相性はシーズンごとにコロッと変わることが多い。今年のヤクルトには、過去2年DeNAに痛めつけられた鬱憤を晴らしてほしいものだ。

もっとも、ヤクルトの首位返り咲きにもかかわらず、先週と比較して良い気分には到底なれない。それは先週の土日に読売に連敗した上、それ以後読売が5連勝しているからだ。1週間前には、読売との延長戦を制して首位に立ったのだが、土日はその読売に連敗した。いずれも1点を先制しながらの逆転負けだった。土曜日は2対1だった。田口とかいう聞いたこともない投手に抑えられて負けた。ヤクルトは石川だった。予告先発を見て、勝てるかもしれないというのと、この聞いたこともない投手を打てないのではないかという両方の予感が交錯したが、こういう時には必ず悪い方の予感を現実にしてくれるのがヤクルトというチームである。「スワローズの法則」とでもいうべきか。この程度で切れてしまってはファンは務まらない。また日曜日には6対1で負け、ついに開幕以来続けてきた14試合連続3失点以内の記録が途切れた。この日曜日の試合も、7回裏を終えてリードされていたとはいえ3対1で、あと1イニングを0点に抑えれば連続3失点以内の記録を継続できるところまできていた。それなのに、8回裏にリリーフが大乱調で3失点し、ついに記録が途切れてしまったのである*2。全カード中もっとも失点のリスクの高い東京ドームの読売戦で、3試合目の7回まで記録を続けながら最後の最後に読売に止められてしまうとは、10連敗したのと同じくらい気分が悪かった。前日の負けには我慢できても、この日は切れてしまった(笑)。

ヤクルトはそのあとの2試合では水曜日の広島戦(松山)に1対0、昨夜のDeNA戦で3対1と、再び投手陣の好調が戻ったが、一部でささやかれていた、今年の統一球は2011年並みに飛ばないらしい、という噂は本当かもしれない。ヤクルト以外の球団の試合でも、ロースコアの試合が目立つからだ。ヤクルトは投手陣に難がある打撃のチームなのだが、2011年といえば終盤まで首位を走ったシーズン*3である。同じ打撃のチームでも、読売や阪神は飛ぶボールの年に強く、ヤクルトは飛ばないボールの年に強い傾向があるのかも知れない。

さて、読売がヤクルトと0.5ゲーム差の3位に上がってきた。少し前までだったら、「読売に首位に立たれたらもうダメだ」と思わされるところだ。だが、昨年の中盤戦から、明らかに読売の戦力に陰りが見え始めているから、今年はまだ強気を保ち続けられる。

だが、昨年まで2年連続最下位のヤクルトは無論、他球団にも読売を絶対に上回れる決め手はない。阪神の好調時なら読売を圧倒できるだろうが、阪神は読売とチームの体質が酷似していて、良い時には昨年のクライマックスシリーズのように手がつけられないが、悪い時には昨年の日本シリーズ第2戦以降のように、打線が沈黙して連敗を続ける。今年は中日との開幕3連戦で強さを感じさせたものの、次のヤクルト戦(笑)に負け越して以来ずっと不調が続いている。やはり前評判の高い年の阪神はこけるという、昔からのジンクスは生きていたのかと思わされる。そもそも阪神にせよ広島にせよ、近年では読売がもっとも弱いと思われた昨年の終盤戦で、読売を抜いてリーグ優勝しなければならなかったのである。それができなかった阪神にも広島にも、本当の強さはない。

読売の弱体化と、阪神・広島に決め手を欠くという理由で、ヤクルトにも優勝のチャンスがある、と依然として私は思っている。もっとも飛ばないボールの年にはヤクルト以上に強い中日にも要注意である。今年はDeNA以外の5球団に優勝のチャンスがあるのではないか。もちろん、想像したくもないが、最悪の場合読売が優勝する可能性もある。

*1:この年は交流戦でヤクルトのまさかの大転落と読売の悪夢の怪進撃があった。思い出したくもない。

*2:この試合はまた、今年初めてヤクルトが2点以上の差をつけられて負けた試合でもあった。それまではすべて1点差負けだった。

*3:あの年、某球団のフロントに自軍の負けを願ってヤクルトを応援した人間がいた。そいつのせいでヤクルトは優勝を逃した。これまた思い出したくもない。