kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

それは違うよ、金子勝センセイ

金子勝氏のTwitterより。

それは違うよ、金子勝センセイ。私にはすぐにピンときたが、幸い同様の方が複数おられたようだ。

中にはこんな皮肉も。

その通り。ちなみに朝日や毎日や東京(中日)ばかりではなく、読売も日経も西暦だ。放送局ではNHK元号をデフォルトにしているが、民放は産経系列のフジテレビを含めてすべて西暦がデフォのはずだ。

新聞の一番上にある年数表示は、今では「2016年(平成28年)」などと書いてあるが、かつては「昭和50年(1975年)」などと表記していた(もっと昔は「日六十二月二年一十和昭」みたいな表記だけどね)。昭和時代から現行の表記法に変更したのは朝日や毎日くらいのものだったが(確か70年代後半くらいから。朝日が始めて毎日が追随したんだったと記憶している)、その朝日や毎日にしても記事本文や見出しでは平気で1986年度の予算のことを「61年度予算」と表記していた。

それが急激に変わったのは改元の時。中には、昭和天皇が重体になった時にいち早く対応したメディアもあった。たとえば日経新聞は、昭和天皇の重体が報じられたあとすぐに、欄外の年数表示を「昭和63年(1988年)」から「1988年(昭和63年)」に変えた。さすがは経済紙、あの当時はやった「自粛」もなんのその、編集の効率を重視してだろうか、露骨に昭和天皇の死を前提として変更するとはドライなものだなあと感心したというか拍手喝采した。今ならネトウヨに目ざとく見つけられて批判の雨嵐になったに違いない。

読売は欄外の年数表記は西暦を主にする現在の表記に変更したものの、改元後もしばらく「5年度予算」などと表記していて、さすがに保守メディアはしぶといなあと思っていたが、次第に元号表記の面倒さに耐えられなくなったのか、次第に、というより多分ある時編集局が決断したのだろうが、西暦表記に切り替わった。

それより何より、怒れ! ネトウヨ諸君!!

何にって、そらあんた決まってますがな、安倍晋三、もといアベさまにですよ。

アベさまは、産経の定義によると「日本の最高責任者」らしいのに、平気で西暦使うもんね。もちろん予算の年度は「平成28年度予算」って言うけど、それはお役所の文書に関する話だからであって、そうでない国会論戦のやり取りなどでは平気で西暦使ってるぞ。一度注意して聞いてみなよ。「保守本流」の大平政権時代、1979年(昭和54年w)に大きな議論になった「元号法制化」ってなんだったんだろうね*1。もう元号なんか止めちゃえよと思う。次の改元だってそんなに先の話じゃないだろ。いつまでも元号使ってたらますますめんどくさくなるぞ。今やお役所の文書でも、たとえば特許(公開特許公報)の番号なんか西暦になってるぞ(2000年から。Y2K対応だったんだろうかね)。

そんなわけで、実は金子勝センセイの方がアベさまよりも「右」なのではないかと思ってしまった今日この頃なのであった。

*1:ちなみに私が文書における西暦/元号の表記に注目するようになったきっかけは、この頃の元号法制化の議論だ。あの当時は預金通帳の年数表示を西暦から元号に切り替えた銀行もあった。