kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

辺見庸『ナイト・トレイン異境行』(文藝春秋,1991)に書かれた「ハノイ・ヒルトン」の住人・「ジョン・マッケーン」が2008年にオバマに負けたマケインであることに気づくのに少し時間がかかった

ナイト・トレイン異境行

ナイト・トレイン異境行


さすがに25年前の本となると、辺見庸の筆致も今とはかなり違うと思った。

この本を日記に記録しておく気になった理由を記事のタイトルにした。本に収められた最後の章「ハノイヒルトンにて」に記述された「ジョン・マッケーン」が、2008年のアメリカ大統領選挙で現大統領のバラク・オバマに負けたジョン・シドニー・マケイン3世(John Sidney McCain III。「III」には「ザ・サード」とのルビが付されている。偶然だが、これを読んだ日の朝に、1971年に制作されたTVアニメ「ルパン三世」第1回の動画を何十年かぶりに見たばかりだった)であること気づくのに、少し時間がかかったのだった。

マケインは1967年にベトナム戦争で撃墜されて捕虜になり、1973年に解放されるまで6年間にわたって「ハノイヒルトン」と渾名されたハノイ市の捕虜収容所に収容されていたのだった。かつては「反体制的な士官候補生」(Wikipediaより)であり、海軍兵学校を1958年の卒業したものの、「成績は899人中894番目で、最下位から数えて6番目であった」(同前)というマケインだが、後年には共和党屈指のタカ派の政治家になったのだった。とはいえマケインはブッシュのドラ息子ほどひどくはなく、2000年大統領選の共和党予備選では、党内穏健派からの支持を受けてブッシュと戦ったこともある。

なお、「ハノイヒルトン」(ホアロー捕虜収容所)に関して下記のブログ記事を見つけたのでリンクを張っておく。