kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

阪神のメッセンジャーはえらいがNHK会長賞を受賞した「安倍晋三のメッセンジャー」岩田明子は最悪

阪神タイガースランディ・メッセンジャー投手は、7年前の来日当初はヤクルトにだけは馬鹿強かったものの、勝負どころの中日戦と読売戦で立て続けに初回に5失点するなど、阪神投手陣の中では信頼のある部類ではなかった。それが今や大投手。13勝という数字ながら最多勝投手となった2014年の最優秀投手賞は、なぜかシーズン終盤に故障して12勝に終わった読売の菅野智之だったが、この年阪神戦で最高齢勝利を記録した中日の山本昌サンデーモーニングにゲスト出演した時、菅野の最優秀投手賞授章に異を唱え、シーズン通して働いていない投手に賞をやるのはどうかと言いながらメッセンジャーの名前を挙げた。これを聞いて、かつてのヤクルトキラーというよりヤクルトにしか通用しなかった投手がどえらく化けたものだなと思った。そういえばこの年の日本シリーズには、リーグ戦2位だった阪神クライマックスシリーズで読売に4連勝して出場したが、その第1戦でかつての同僚・スタンリッジに投げ勝ったのもメッセンジャーだった。2010年当時にはスタンリッジの方がメッセンジャーより信頼されていたものだったが、円熟したメッセが衰えを見せるスタンに投げ勝った印象だった(この試合はテレビで見ていた)。但し阪神は第2戦で武田翔太に抑え込まれてから打線が沈黙し、第5戦でもメッセンジャーが好投したものの1対0で負けて4連敗し、日本シリーズ優勝はソフトバンクだった(翌年はヤクルトもソフトバンクの巨大戦力に歯が立たなかった)。

そのメッセンジャーは2015年、16年と開幕戦は2年続けて京セラドームで中日に打たれていたが、今年の開幕戦で広島に勝った。翌日から広島が1引き分けをはさんで10連勝したが、その連勝も昨夜(14日)、同じメッセンジャーが止めた。これで開幕戦からの広島の星取表は、「メ○○○△○○○○○○○メ」となった。「×」ではなく「メ」。メッセンジャーにしか負けない広島も、読売の菅野を含む他の先発投手が通用しない広島から早くも2勝を挙げたメッセンジャーもともにたいしたものだ。なお阪神は2006年に山本昌ノーヒットノーランをやられた翌日から9連勝して逆転優勝に望みをつないだものの、同じ山本昌に連勝を止められて優勝を逃したことがあった。あの時にも、「山本昌阪神もどっちもすごいな」と思ったものだ。2006年終盤の中日と阪神のデッドヒートは、クライマックスシリーズがなかったからこそ面白かった。翌年、クライマックスシリーズが始まると、さっそく中日監督の落合博満ペナントレースを捨ててクライマックスシリーズに賭けるという作戦(そうとしか思えない選手起用だった)に出てリーグ戦2位ながら日本シリーズ制覇をなしとげたが、あの時からずっと「クライマックスシリーズなんかやめてしまえよ」と私は思っている。大嫌いな読売が負けたにもかかわらず。

昨日は読売が中日にサヨナラ負けして5連敗、ヤクルトがDeNAにサヨナラ負けして最下位中日にゲーム差なしに迫られたが、早くもセ・リーグは2強4弱または2強2弱2番外地の様相を呈しつつある(但し今後は地力のあるDeNAが浮上して3強3弱になる可能性もある)。1998年を思い出させる開幕5連勝の直後の読売の失速は痛快だが、ヤクルトが弱いのは困りものだ。しかし、かつて「ヤクルトにしか通用しなかった」メッセンジャーの活躍には感慨深いものがある。

以上は実は前振りで、「阪神メッセンジャーはえらいが、NHKメッセンジャーはどうしようもない人間だ」というのがこの記事の主旨だ。阪神の岩田投手は最近あまり名前を聞かないが、NHKメッセンジャーはなぜか岩田であり、これほど悪質な「ジャーナリスト」は他に思い浮かばない、田崎スシローよりもっとひどいと私は思っている。

岩田明子記者の会長賞受賞にみるNHKジャーナリズムの没落、TBSとテレビ朝日も弱体化、背景に自粛と安倍政権への配慮か? | MEDIA KOKUSYO

岩田明子記者の会長賞受賞にみるNHKジャーナリズムの没落、TBSとテレビ朝日も弱体化、背景に自粛と安倍政権への配慮か?

週刊金曜日』(4月7日)が「テレビ報道の危機」という特集を組んで、もはや真っ当なジャーナリズム企業とはいえないNHK、TBS、テレビ朝日の実態を特集している。

このうちNHKは、今年の会長賞(NHKの社内賞)の選考結果に現れたNHKの実態を報じている。安倍首相のメッセンジャー的な存在で官邸の動きをタイムリーに報じてきた岩田明子記者が会長賞を受賞する一方で、「天皇陛下生前退位の意向」をスクープした橋口和人記者が落選した背景に、次のような事情があるという。

このスクープに安倍は「よりによってNHKが自分の意向に反する報道をするとは何事か」と激怒したと伝えている。

安倍政権に配慮したNHKの姿勢は、森友学園についての報道にも見られる。

 2月17日、衆院予算委員会森友学園との関係を問われた安倍が「もし関係していたら総理も国会議員も辞める」と明言したときもニュースにしているが、驚くべきことに、安倍昭恵が講演していたことなどの質問には一切触れていない。(略)その後も、安倍本人や昭恵の名前をできるだけ出さない形での報道が続き、私たち内部の人間も、さすがに恥ずかしい思いだった。

◇TBSとテレビ朝日

TBSは、かつてはジャーナリズム企業として定評があった。ところがTBSジャーナリズムの看板である『NEWS23』でも、徹底した調査報道を放棄する現象があるという。現在、大問題になっている共謀罪についても、報道に消極的だという。

 象徴的なのが、3月21日放送の『NEWS23』。この日は安倍晋三内閣で「共謀罪」法案が閣議決定された。当然、『NEWS23』はトップで重点的に報道するだろうとオンエアを見た視聴者もいるはずだが、なんと「30秒の項目ニュース」。

第2の森友学園事件ともいわれる加計学園問題については、「先陣を切って報道する動きを抑えたとの話も伝わってくる」という。

さらにテレビ朝日は、安倍首相と懇意な関係にある幻冬社見城徹社長が、2014年に同テレビ局の放送番組審議会の委員長に就任して以来、放送局を私物化する兆候が浮上しているという。たとえば幻冬社から著書を出している山口敦之氏や田崎史郎氏をニュース番組に起用している。

◇真っ当なジャーナリズムは書籍とインターネット

テレビはジャーナリズム性を失っている。その結果、特に政治がらみの重要事件にメスが入らない状況が生まれている。その典型は、森友学園事件の幕引きである。既に忘却の途についている。本来は5年でも10年でも、法廷で事件の決着が着くまで報じなければならない。さもなければ、体質は改善しない。

南スーダンの問題で辞任に追い込まれそうになっていた稲田朋美大臣も息を吹き返している。

【参考記事】稲田朋美防衛相の南スーダン隠ぺい開き直り答弁に国会前で抗議デモ! 憲法を蹂躙する稲田は即刻辞任しろ!

さらに300万円の還付金詐欺疑惑がある高市早苗総務大臣に至っては、話題にもなっていない。この事件を報じたテレビは、大阪毎日報道だけである。電波を止められるのを警戒しているのではないだろうか。

【参考記事】YouTube・民進党・那谷屋議員が高市早苗総務大臣の「還付金詐欺」疑惑を追及

日本のテレビジャーナリズムはまったく機能していない。欧米と比較すると、大学生と小学生ぐらいの差がある。

故新井直之氏(創価大学教授)がメディアを読み解く鍵として、何が報道されたかよりも、何が報道されていないか、あるいは何が隠されているかを見抜くことが、メディアの体質を知るポイントになるという意味のことを述べているが、新井教授の観点からすれば、日本のテレビジャーナリズムは、世論誘導の道具でしかない。ジャーナリズムではない。

国家権力に経営上の汚点−−「押し紙」問題を握られている新聞もまったく信用できない。リベラル右派の朝日新聞東京新聞を左派のメディアと勘違いしている人が圧倒的に多いわけだから、日本のメディア状況は相当深刻だ。

真っ当なジャーナリズムは、書籍、インターネット、それに一部の雑誌である。雑誌も堕落が始まっているので、結局、これからは書籍出版とインターネットだけが信頼できるメディアになりそうだ。

(『MEDIA KOKUSHO』より)

「嫌中嫌韓」本や「日本スゴイ」本などがはびこる書籍やネトウヨ王国のインターネット(ほかならぬ安倍晋三自身がネットを自らの味方と認識している)が「信頼できるメディア」だとは私は全く思わないし、自らのサイトとリテラのエントリにリンクを張って「インターネットはえらい」と主張するこの記事の我田引水ぶりは噴飯ものではあるが、NHK、TBS、テレビ朝日などへの批判はその通りだ。

しかし、NHKが「『天皇陛下生前退位の意向』をスクープした橋口和人記者」を会長賞に選ばず(選ばなかった判断自体に私は反対はしないが)、安倍晋三メッセンジャー・岩田明子を会長賞に選んでいた(もちろんこれには絶対反対だ)とは恐れ入った。メッセンジャーを差し置いて菅野智之を最優秀投手賞に選んだプロ野球セントラルリーグよりもっとひどい。菅野はシーズン通しては働かなかっただけで投球内容はメッセンジャーより良かったが、NHKメッセンジャーは世に害毒しか垂れ流していないからだ。私はもう基本的にNHKを見なくなった人間だが、ある時私自身の選択によらない画面で岩田が安倍晋三の心中を忖度して垂れ流したメッセンジャーぶりを見せつけられた時、口調が勇ましくないだけで放送の中身は北朝鮮国営放送と何も変わらないな、と呆れた。NHKにはもう籾井勝人はいないが、いったん既成事実ができてしまうとあとは組織は惰性で動く。だからNHKは籾井が去っても何も変わらないだろうなと思っていたが想像通りだった。否、想像をはるかに超える腐敗・堕落ぶりだとしかいいようがない。

TBSもテレビ朝日もひどいことは言うまでもないが。概してテレビは新聞よりも右寄りだが、TBSの場合朝日新聞を定年退職してやってきた星浩に反骨精神が全然ないことが番組を悪くした。星のような記者が出世できた朝日をはじめとする新聞の腐敗・堕落も相当深刻なようだ。