kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

松原仁と柿沢未途が野田佳彦の会派入り

 一昨年の民進党分裂とそれに伴う「希望の党」結党時に、小池百合子言うところの「チャーターメンバー」の一人だった松原仁と、限りなくチャーターメンバーに近い行動をとった柿沢未途野田佳彦の会派に入ったと報じられた。

 

https://www.sankei.com/politics/news/190507/plt1905070022-n1.html

 

松原仁柿沢未途氏が野田元首相の会派入り

 

 「希望の党」で細野豪志に排除された「野ダメ」こと野田佳彦が、「希望の党」結党メンバーだった松原仁を受け入れたことには奇異の感があるが、旧民進系の動きを抑える意味でもあるのだろうか。

 その松原仁は極右作曲家のすぎやまこういちに「ジンジンジン、松原仁」とかいう歌詞の入った応援歌を作ってもらうほどの筋金入りの極右だが、所属政党をあちこち渡り歩いているが、都議選の候補者時代を含めると、新自由クラブを出発点に、自民党新進党自由党(つまり小沢一郎系)に所属したこともある。かとおもえば民由合流前の2000年に自由党に見切りをつけて民主党に移った変わり身の早さもあるというろくでもない政治家だが、選挙にはそれなりに強い。しかし希望の党公認で戦った前回衆院選では自民党の石原宏高に敗れての比例復活だった。

 もう一人の柿沢未途は故柿沢弘治世襲二世であり、民主党都議だったが酒気帯び運転で議員辞職に追い込まれ、それにもかかわらずみんなの党公認で衆議院議員焼け太りした経緯が示す通りの厚顔無恥さが特徴だ。その一方で極右的な思想信条は特に認められず、先の統一地方選では選挙区である江東区の区議候補のうち、無所属と立憲民主党公認候補の何人かを推薦していた。つまり、限りなく希望の党の結党メンバーに近い人間であるにもかかわらず、どうやら立民の公認を得ようと動いていたフシもある(その工作はもしかしたら現在も継続中かもしれない)。相変わらずの厚顔無恥さであり、松原仁と同様にろくでもない政治家だ。ただ東京15区は立民や民民が弱いので、両党のいずれも公認候補を出馬させる可能性はかなり低く、共産党候補も過去何回かは全く冴えない人物で、加えて自民党の秋元司も決して選挙に強くはないので、前回は松原仁同様希望の党公認での比例復活だった柿沢にまたしても議席を献上する可能性はそれなりにある。なおこの選挙区ではかつてオスプレイを絶賛したことがある小沢一派の東祥三議席を持っていたが、東は2012年の衆院選に落選したあと政界を引退し、現在はあの加計学園が経営する千葉科学大学の危機感理学部教授に収まり、集団的自衛権に賛成して安倍政権支持を打ち出している。これが、かつての「国民の生活が第一」の安全保障政策責任者の現在の姿だ。小沢一派の本質を実によく表している。なお、この東の出発点は創価学会であり、公明党から新進党自由党を経て民主党入りしていた。

 東祥三が国会で議席を失って政界を引退したのは良かったが、松原仁だの柿沢未途だのが相変わらずのさばる東京は、維新が跳梁跋扈する大阪ほどではないにしても不毛の地だとしか言いようがない。もっとも名古屋でも「減税日本」なる経済右派かつ政治思想的にも右翼色が強い地域政党がのさばっているから、日本の三大都市はいずれもネオリベネオコンに蹂躙された不毛の地であり、「崩壊の時代」の日本を象徴しているといえるかもしれない。