kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

白井聡がまたも馬脚を現した(呆)

 白井聡がまたしても馬脚を現した。松任谷由実に対する暴言だ。私も松任谷の安倍晋三に対するお追従については、いかにもあの人なら言いそうなことだと思って*1侮蔑の念を持ったが、白井の問題のツイート(削除されたらしい)は論外だ。

 私は、白井聡に対しては一昨年に徹底的な批判の記事を公開したことがある。下記にリンクを示す。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 自分で書いた上記の記事を読み直すと、白井聡はこんなことを書いていた。

 

安倍晋三は総理「大臣」でありながら、天皇陛下の御心を踏みにじる、まさに「君側の奸」です。
朝敵以外に言葉が見当たりません。

 

二・二六事件の将校が生きていたら、真っ先に取り除かれるべき相手でしょう、安倍晋三は。
二二六のときはまだ立憲主義が生きているから将校は逆賊になっていたが、今回は臣として仕える者が立憲主義を破壊する、前代未聞のことをやってのけようとする。
安倍は君側の奸と逆賊の両方を兼ねている。
にもかかわらず、安倍の政策に「いいね!」をクリックする民衆はどういう神経をしているのか?と腹立ちがおさまりません。

 

 これに対して、私は下記のように書いた。

 

立憲主義」とは2.26事件の犯人たちを正当化するための道具だったとは知らなかった。腰を抜かすほど驚いた。2.26事件当時には「立憲主義が生きていた」というのも斬新な主張だ(笑)。

もちろん小林よしのりは極端な例だが、「改憲的護憲論」で小林とつるんでいるのではないかと強く疑われるのが山尾志桜里枝野幸男であり、伊勢崎賢治松竹伸幸だ。立憲民主党系も共産党系もつるんでいる。

 

 白井は安倍晋三を「真っ先に取り除かれるべき相手」と書いていた。だから、今回の松任谷由実に対する暴言も驚くには当たらない。

 私は常日頃から「安倍晋三の政治生命を終わらせるべきだ」と書いてきたし、その意見は今も変わらない。安倍の生物学的な生命を終わらせるべきだと書いたことは一度もない。しかし白井は安倍や松任谷に対してそれを意味する言葉を書いてきた。

 そんな白井を大々的に持ち上げていたのが内田樹*2であり、白井を紙面で大々的に取り上げた(=持ち上げた)のが日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」だった。

 安倍政権もネトウヨも劣化がはなはだしいことはいうまでもないが、反安倍側もまた激しく劣化していたのだ。

 白井の『国体論』の危うさに気づいたのは保守系というより、かなり右翼系に近い学者の中島岳志だった。中島は白井の論考に「昭和維新」の再来を看て取りそれを指摘した。そこまでは良かったのだが、徹底的な批判にもできるはずだった論考の批判をそこで「寸止め」にしてしまった。白井を応援してきた勢力(内田樹しんぶん赤旗編集部その他)に「忖度」したのだ。

 このあたりに近年の「反安倍」勢力の劣化が象徴されているように思った。せっかく白井の問題点に気づいた学者も簡単に同調圧力に屈してしまう体質があるのだ。

 これを克服しない限りは、反安倍勢力も安倍やネトウヨと「五十歩百歩」のままにとどまってしまう。両方が似たり寄ったりなら、人々の心が権力側に靡いてしまうのは人間心理の当然の姿だ。これではいつまで経っても自公政権を倒すことなどできない。

 同じように激しく劣化している敵よりも早く、自らの問題点を自覚して立ち直るべく努力しなければならない。それなくして勝利はあり得ない。

*1:8月31日の記事(https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2020/08/31/075032)のコメント欄に書いた通り、松任谷はアーティストのあり方としても典型的な保守派だ。時の権力者にすり寄ることは彼女のアーティストとしての体質と軌を一にしていると思った。

*2:そんな白井のお仲間である内田樹が、2007年に安倍晋三が第1次内閣を投げ出した時、「水に落ちた犬を打つな」と書いた(https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2020/02/13/084729)。このように内田の主張は全くの支離滅裂だ。噴飯ものというほかない。