kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

現在の大阪府の第4波死亡者数は確かに少ないが「ウイルスが弱毒化している証拠」では全くない

 興味深いTwitterでの論戦を知った。

 N501Y変異株の脅威にさらされている大阪で、反維新の人たち同士が言い争っているのだ。発端は下記のツイートだった。

 

 

 上記ツイートを見ると、全国的にはまだ減少傾向が続いている新型コロナによる死亡者数が、大阪府では3月20日頃に底を打って、増加傾向が始まっていることがわかる。しかし、まだ第4波初期の段階なので死亡者数は1日平均2,3人にとどまっている。新規陽性者数は昨日(4/10)まで連日900人前後なので、みかけの致死率は0.2〜0.3%程度といったところだ。この致死率が遠くない先に急増するであろうことは、過去3回の波及び日本に先立ってN501Yの脅威に見舞われたイギリスでの結果から、絶対に間違いない。

 ところが、現在のごく一時的な死亡者の少なさを理由に上記ツイートに反論した人間がいた。

 

 

 出た! 「弱毒化信者」!!

 ウイルスの変異には確かに弱毒株と強毒株とがあり、何十年もの長い年月が経過したあとには弱毒株が生き残るというのは確かに有力な学説だが、短いタイムスパンでは弱毒株も強毒株も生じる。昨年夏に日本で流行して第2波の原因になったのは弱毒株だが、N501Yが強毒株であることは数か月前のイギリスでの感染状況から周知だ。だから上記ツイートは直ちに却下されるべきものだ。

 

 元ツイートの主は、上記トンデモな反応をした人間とは以前にもやり合ったことがあるらしい。

 

 

 確かに大阪で重症患者が激増し、医療崩壊の危機にあることは全国ニュースで報じられているので大阪に住んでいない私でも知っている。

 

 しかし、トンデモ人士はなおも食い下がる。

 

 

 元ツイートの主はすっかり呆れてしまわれたようだ。

 

 

 ここで批判された「佐藤(差等補助)亜美」という人物の「固定されたツイート」を見ると、ユダヤ陰謀論者であることがわかる。

 

 

 こらあかんわ。

 

 なお、この論争は久し振りに「晴天とら」氏のツイートを見に行って知った。

 

 

 そんなの「佐藤(差等補助)亜美」とやらに怒ってるに決まってるじゃないか。それは正当な怒りですよ。

 オザシンは相変わらず真贋を見極める目を全然持たないんだな、10年以上前と全く変わってない。そう改めて呆れた。

 

 なお、第3波初期の昨年11月に、いわゆる致死率が0.80%だったことを付言しておく。それが今年2月には致死率が5.12%にまでなった。これが新型コロナウイルス感染症のパターンだ。感染の波の初期には見かけ上致死率が低いが、感染後期においては初期からは想像できないくらい致死率が高くなる。これは、死亡者の波が新規感染者の波よりも時間的に遅れるために生じる現象に過ぎない。第3波全体では致死率は1.9〜2.0%だった。

 第4波初期である4月は、昨日までの10日間の致死率が0.75%だ。だからといってウイルスが弱毒化しているなどとは全くいえないのだ。

 これくらいのことは広く認識されてしかるべきだろう。初歩の初歩ですよ。