池江璃花子選手のツイートの件だけど、どうしてももやもやしたものが残る。「敵の思う壺」だと思わずにはいられない。特に、渡辺輝人弁護士の下記ツイートはいささか冷静さを欠いていると言わざるを得ない。
池江璃花子のツイートは、私は本人が作文したとは思っていない。しかしそうだとしても、本人が書いていても、スター選手として社会的に大きな影響力を持っている以上、政治的な発言をして批判を受けたくないのなら、発言には十分気をつけるべきだろう。もちろん炎上上等で議論するのは自由。
— 渡辺輝人 (@nabeteru1Q78) 2021年5月9日
上記ツイートは、去年の今頃大きな話題になった、きゃりーぱみゅぱみゅ氏のツイートに対する加藤清隆の反応の裏返しになってしまっている。下記は、ちょうど1年前の今日発信された加藤のツイートだ。
歌手やってて、知らないかも知れないけど、検察庁法改正案は国家公務員の定年を65歳で揃えるため。安倍政権の言いなりになるみたいな陰謀論が幅をきかせているけど、内閣が検察庁を直接指揮することなどできません。デタラメな噂に騙されないようにね。歌、頑張って下さい。 https://t.co/hGH6x7hffh
— 加藤清隆(文化人放送局MC) (@jda1BekUDve1ccx) 2020年5月10日
こう書くと、1つのツイートだけを切り取って揚げ足を取るなと言われるかもしれないが、もともと140字以内という制約があるTwitterは、1つのツイートだけ切り取られてそれが一人歩きする大きなリスクを抱えている。
去年の検察庁法改正案の一件では、時の安倍晋三政権及びそれを支持する右翼の側は、「まさかこれほど一方的な展開になるとは」と思えるほどの完敗を喫した*1。8月の安倍晋三辞任の引き金になったといっても過言ではない。
現在、コロナの感染をこれまで見事に抑え込んでいたニュージーランドも、爆発的に感染を拡大させてしまったインドも、ともに五輪やスポーツの関係者たちが五輪の選手団を東京に送り込もうとしている。ニュージーランドではこの動きに対する世論の強い反発も起きていると聞く。
このまま東京五輪の開催を強行すれば、日本は世界中にとんでもない災厄を撒き散らす恐れがある。普通に考えればどう考えても東京五輪開催など不可能な状態だ。絶対に開催すべきではない。五輪開催を断念させる戦いに負けるわけには絶対にいかない。
そういう時に、スポーツ選手の政治的発言を封じようとしているととられかねないツイートを発信するのはあまりにも軽率ではないか。このように私は考える。