kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「希望の党」騒動に目をつぶる "All for all" 信者と過激なネオリベ学者ばかり呼ぶ山本太郎を批判できない「リフレ派左派」は「同じ穴の狢」

 くろかわしげる氏のTwitterを眺めていたら、下記がリツイートされていた。

 

 

 確かに神野直彦はそういうことを著書に書いていた。但し、菅直人が消費税増税を打ち出した2010年6月以降には、所得税と消費税が税の両輪だとか言い出して、ああ、菅直人に忖度して節を曲げたんだな、と率直に言ってそう思ったが。

 で、神野直彦の弟子である井手英策になると、「消費税を軸とした税制」を唱え、あろうことか前原誠司とつるんだ。井手は師と比較して保守思想色がかなり強く、この点でも共感できなかった。その井手英策は、前原が「希望の党」騒動を引き起こした2017年に、惨めな政治的敗北を喫した。井手自らが認める通りだ。

 

www.asahi.com

 

 しかし、国民民主党のみならず、立憲民主党支持者の間にも、井手英策と彼の "All for all" を今も信奉する人たちが少なくない。「富山は日本のスウェーデン」などと妄言を吐く人間をよくも易々と信用できるものだなと、私は呆れているのだが*1

 一方、リフレ派の多くは神野直彦やその盟友・金子勝らを目の敵にしてきた。それはそれで一つの立場ではあろうが、「リフレ派左派」の多くが持ち上げる山本太郎が「消費税減税研究会」の講師に高橋洋一鈴木亘といった過激な新自由主義者ばかりを招いても、山本をろくに批判できない惨状を呈している。

 これはいったいどういうことなのか。「希望の会」騒動の顛末に目をつぶる "All for all" 信者と、過激なネオリベ学者ばかりを呼ぶ山本太郎を批判できない「リフレ派左派」は、両極端でありながら「同じ穴の狢」としか言いようがない。

 これは、この国の人たちが形成する集団には、いかに強い同調圧力が働いているかの表れだろう。そのようにしか私には見えない。

 この傾向には、それこそ「右」も「左」もない。この傾向がとりわけ顕著だったのは、安倍晋三の支持者たちだった。

 下記は昨日公開した弊ブログ記事にいただいた「はてなブックマーク」のコメント。

 

山本太郎と馬淵澄夫の「消費税減税研究会」は講師に竹中平蔵を呼べば良い(笑) - kojitakenの日記

安倍晋三自民党を支持する人たちが安倍が何をやっても何を言っても許してしまった行動が、現在の惨状を招いた」これは非常に強く感じるとこ、旧軍の惨状を擁護し続けた右派が当時と同様の政治に至ったのは必然。

2021/06/02 20:52

b.hatena.ne.jp

 

 「右」にも「左」にも働く強烈な同調圧力は息苦しくてならないばかりか、政治や社会の前進を阻止する大いなる阻害要因だ。

 さる自民党参院議員が初当選した選挙のポスターに「批判なき政治」とやらをうたっていたことを知った時には愕然としたが、社会にこれほどガチガチの同調圧力が高まった時期は、それこそ私が生きてきた数十年間には記憶がない。おそらく戦時中はもっとひどかったのだろうけれど。

 批判こそ前進の原動力だ。遠慮仮借ない相互批判が普通に行われる状態が普通になることが強く求められる。

*1:さらにひどい人たちになると、プライマリーバランスだの財政規律だのを言い募っている。ここまでくると新自由主義者そのものだ。