kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

国民民主党代表・玉木雄一郎が「『積極財政』に転換」の公約を発表したのは良いが、民民の維新への接近指向との整合性はとれるのか? また前原誠司も「積極財政」に賛成なのか?

 国民民主党(民民)の代表・玉木雄一郎が公約を発表したとのこと。

 

 

 民民は「『積極財政』に転換」するのだという。コロナ禍という大きな危機に直面している現時点では「積極財政」は必要不可欠だし*1、現在のような状況にもっとも適さないのが、現首相の菅義偉や、次の首相になるかもしれない河野太郎のような過激な新自由主義者だ。

 つまり、「積極財政」への転換自体は実に結構な話だし、少し前から玉木にそのような指向があったことも知っているが、不思議でならないのは民民が「維新と立民の橋渡し役を務める」などと言っていることだ。

 維新はいわずとしれた新自由主義政党であって、菅や河野の仲間だ。また、立民の政治家やその支持者の中にも均衡財政論者が多いが、立民の場合はまだしも政治家や支持者たちのスタンスに幅がある。つまり、民民が維新を野党共闘(?)に引き入れようとすること自体、野党全体を新自由主義的方向に持っていこうとする動きに他ならないはずだが、それと「『積極財政』への転換」とは整合性がとれるのだろうか。

 また、維新との接近に特に熱心な民民の政治家としてまず思い浮かぶのが新自由主義者として知られる前原誠司だが、前原は「『積極財政』への転換」に賛成なのだろうか。

 ここらへんがはっきりしないので、いくら玉木が「良いこと」を言っても、全然信用ならないのである。

*1:反面、1980年代末の竹下登のように、バブル期に増えた税収は使わなければならないとばかりに「バラマキ」の財政を行ったことは最悪だ。真に財政再建を行わなければならなかったのは竹下政権時代のような好況期だった。現在の「積極財政論者」の大部分がこのことを指摘せず、いついかなる場合にも積極財政を行うかのような主張をしているという理由によって、私は彼らをも(新自由主義者たちを信用できないのと同様に)全く信用できない。