kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ヤクルト、一昨年の16連敗の2敗目を思い出させる大逆転負け。18連敗の伝説で「おおらか」という千葉ロッテのファンを見習いたい

 昨日(10/21)はさすがに凹んだ。天敵の大瀬良を打ち込みながらエラーをきっかけに大逆転負けした試合といえば、スワローズファンなら誰しも一昨年5月の16連敗の2戦目を思い出すだろう。あの試合で失策を演じたのは村上宗隆で、マツダスタジアムでの試合だった。そんな試合を優勝争いの大詰めでやってしまうとは、と絶句した。

 昨夜の試合でセ・リーグの優勝争いはわからなくなったといっても過言ではない。私としては、極端にいえばクライマックスシリーズ日本シリーズはどうでも良く、とにかく長丁場のペナントレースを勝ち切ることが第一だと思うので、負けてもクライマックスシリーズがあるさという気分には全くなれない。しかしその一方で、娯楽は娯楽だからそんなこともあるさとも思う。娯楽を娯楽と思わせない悪辣な某球団だけはどうしても許せないけれど。

 私がパ・リーグで応援している(12球団では二番目に応援している)のが51年ぶりのリーグ優勝を目指し、マジックを出していながらスワローズ以上に追い詰められていてもなお「18連敗の伝説で『おおらか』」という千葉ロッテだ。下記朝日新聞デジタル記事の全文が読めないのは残念。

 

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 2013年6月の交流戦千葉マリンスタジアムで見た千葉ロッテ対ヤクルト戦は、これまでにスタンドで見たスワローズ戦でもっとも印象に残った試合だった。同点に追いついた7回裏のマリーンズ応援団の応援は素晴らしく、スリル満点というか大袈裟に言えば生きた心地がしなかったが、直後の若き日の山田哲人が決勝三塁打を打ってスワローズが勝ったのだった。なんと千葉ロッテのサイトには当日の「一球速報」が残っている。7回裏の経過は記憶と全然違っていた。人間の記憶なんて本当にいい加減なものだ。しかし8回表の山田の決勝三塁打だけは記憶通りだった。

 

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 その年のスワローズは最下位だった。2年後の2015年にリーグ優勝したが、その年には神宮球場千葉ロッテ戦を観戦した。その試合はスワローズの大逆転勝ちで、この頃からスタンドでの観戦は年一回の交流戦だけにしようと思うようになった。しかしそれも2018年の神宮球場でのソフトバンク戦(ヤクルトが交流戦勝率一位を決めたあとのいわば「消化試合」で、一時3点差を逆転したが再逆転されて負けた)が最後になっている。

 「負けに不思議な負けなし」(昨日はその典型的な試合だった。最大の敗因は塩見のエラーではなく田口麗斗を続投させた高津監督の采配だと思う)と言って敗因を分析するのも良いが、プロ野球観戦の楽しみって本当はそんなことじゃないんだよなあと思いつつ、まな板の上の鯉(カープ)ならぬ瀕死の燕の残り試合を気にしようかと思う今日この頃。そういえば昨日のカープも負けたらBクラスが決定してクライマックスシリーズ進出の望みが断たれる試合だった。今日も同じだ。

 一部のタイガースファンは、明日のデーゲームで読売がヤクルトに勝ち、気落ちしたカープがタイガースに連敗するだろうなどと憎まれ口を叩いているが、選手の気持ちはそんなものではなかろうに、と大いに不愉快になった。カープの選手(に限らないが)は読売の3位が決まろう決まるまいが、自分のプレーが第一なのだ。選手は、最終的にはチームのためにではなく自分のためにプレーしている。なにしろ生活がかかっているのだから。そんな当たり前のことさえ想像できずに単に勝ち負けだけにひたすらこだわり、負けたら選手や監督を罵倒するコメントをヤフコメに書く類の人間はスワローズファンにも少なからずいるが、どこのチームのファンであれ大嫌いだ。ひいき球団だけ見て個々の選手を見ないのでは、支持政党の勝ち負けしか頭にない与野党のシンパと同じだ。もっともこちらは、真に思いを致すべきは個々の政治家というより政治によって生活が大きく影響される、この国に生きる個々の人々だが。

 プロ野球ファンとしては、見習うべきはやはり「18連敗の伝説で『おおらか』」という千葉ロッテのファンだと思う。スワローズファンにも「二度の16連敗の伝説で『おおらか』」という気風が生まれれば良いが、同じリーグにあの某球団を抱えていてはそうはいかない。ヤクルトを含むセ・リーグの各球団は、その某球団を頂点とする構造を守ることばかりに執心して、せっかく各カード6試合で始めた交流戦を3試合にしてしまうなど、反動的なことばかりやっている。これでは「18連敗の伝説で『おおらか』」という気風は生まれようがないのではないか。

 今日は時間がないため前振りにするつもりだった部分だけで終わってしまった。